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マジでご利益狙いたい?初詣八つの神社と神様五柱をまとめました

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勝負の神 八幡さまのミステリーなお姿

勝負ごとに御利益がある神様は結構多い。

日本書紀でオオクニヌシに国譲りをさせた藤原氏の祖神「タケミカヅチ」、古事記で国譲りをさせた「タケミナカタ」、九州・出雲・東国を征服したヤマトタケル……。

なかでも、初の武家政権・鎌倉幕府を開いた源頼朝が氏神として信奉した八幡様は、その後、武士にとっての第一の勝利の神となりました。

今でも、プロのスポーツクラブの多くは、八幡系の神社に奉納すると聞きます。

八幡様自体は非常に謎に満ちた神様です。

なにしろ、古事記や日本書紀には出てきません。

はじめて正史に登場するのは、日本書紀の次の正史『続日本紀』であり、しかも、九州の宇佐神宮(大分県)なのに、まつっている神様は日本最大の古墳(いわゆる仁徳天皇陵)の被葬者である可能性が高い応神天皇なのです。

応神天皇と八幡神の関係だけで1冊の本が書けるくらいなので、さらっとしておきますと……。

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なぜ八幡神が勝負事に強いか?と言うと、朝鮮半島に勝利した神様だからです。

応神天皇というより、その母の神功皇后という女性が軍を率いて半島を制圧した(応神はその頃胎児としてお腹にいた)という逸話がもとなのですが、この渡海作戦に重要なサポートをしたのが八幡様とされています。

九州で八幡系の神社にいくと、大きい扁額で「敵国降伏」という文字がみて、ぎょっとすることがありますが、今も昔も、日本と大陸はいろいろ着いたり離れたりを繰り返してきた証拠といえるかもしれません。

とはいえ、八幡様は排他的な性格ではありません。

752年に奈良の東大寺大仏をつくるときに「わたくし八幡の神があらゆる神たちに協力させて絶対に大仏建立を成功させる」との神託を出しています。

やるときはやるが、常に好戦的というわけではないんですね。

この性質から、全国の神社の祭神ごとの数を国学院大がカウント(冒頭の一覧)したところ、見事に1位に輝いたのがこの八幡様でした。

源氏の氏神であることで武士から保護され、さらに大仏のケースからも「お寺の守り神」として広く信仰されたから、江戸時代に一気に広がっていったのです。

宇佐神宮(大分県宇佐市)

全国で約8,000もある八幡神の総本山。

謎すぎる八幡神がいよいよ謎めく神社です。

本殿には、左から応神天皇、比売神(ひめかみ、海の女神・宗像三姉妹と考えられているが謎)、神功皇后の三神がまつらています。

つまり、一般の人が手をあわせておがむ中央の建物には、応神や神功ではなく、皇族でもない謎の女神が鎮座しているのです。

そのため、邪馬台国九州説の人の中には、「実は卑弥呼をまつっているんじゃないの」という人もいます。

鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)

言わずもがな2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の舞台となった場所ですね。

1063年に源頼朝の5代前・源頼義が京都の石清水八幡宮から八幡様を鎌倉に招いたのが由来です。

 


お金の神様は? 子宝の神様は?

八幡様と対抗できると言えば、やはりお稲荷様でしょう。

「稲が成る=いななり」というのが由来という説もあるように豊穣の神さま。

非常に有名な神様ですが、八幡様以上に謎だったりします。

稲荷神社といえば狐(きつね)。

しかし、狐は狛犬と同様に神様ではなく、神の使いです。

祭神は総本山の伏見稲荷大社では、宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)・佐田彦大神(さだひこのおおかみ)・大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)・田中大神(たなかのおおかみ)・四大神(しのおおかみ)の合わせて五神。

五座あわせて稲荷大神としていますが、やはり最初のウカノミタマが一番重要と思われます。

日本書紀ではイザナギ・イザナミが産んだ数多くの神の一柱で食べ物の神様、古事記ではスサノオの子となっているのですが、何をしたんだかよく分からない神様なのです。

どうも渡来系の泰氏が信仰していたらしく、大陸系の信仰が入っているのは確実なれど、どんな神か?というとナゾ。

日本書紀や古事記にでてくる神だから古いんでしょ?

と思いがちですが、どうもこの神様を祭神にしたのは、後付けの感があります。

ウカノミタマでなく、稲荷大社として国史にあらわれるのは、平安時代827年になってからなのです。

このときの記録は「従五位下を授けられた」というものでした。

稲荷様といえば、たくさんの赤い鳥居と「正一位」ののぼり。

ところが平安初期や奈良時代までは、国が注目した神社ではなかったようです。

一度、五位をつけてからは平安時代中に従一位(940年)、942年頃には正一位の頂点に立ちました。

このスピードは異例で、なんらかの呪術的な効果のある祈りを平安時代の稲荷大社が「発明」したという可能性が高いでしょう。

例えば「ハーブで護摩をたいて、病気をなおす」とか。

国学院大の調査では、全国の神様数ランキングで、八幡、伊勢、天神信仰につづく4位につけています。

これだけ増えたのは理由があって、江戸時代に「イナリ=家成り」というだじゃれ的な意味合いから、屋敷地には必ず稲荷社を置くことが浸透したからです。

伏見稲荷大社(京都市)

奈良時代の711年に秦伊呂具が創建したと伝えられています。

もともとは三座だったのが後に五座へ増えたようです。

なぜ、稲荷に狐かというと、ウカノミタマの別称の御饌津神(みけつかみ)を「三狐神」と書き誤ったことから、そのまま稲荷=「狐」となってしまったという、アレマァな説もあります。

 


伊勢神宮では日本の安寧と世界平和を

これで神様数ランキング3位の伊勢信仰(アマテラス)について記せば、上位4位の神様を網羅。

日本全国どこでもOK!となりますが、今回、個人の御利益を願う場として伊勢信仰をピックアップすることをやめました。

実は、歴史的に見ると、古代の伊勢神宮では、天皇であっても、個人のお願いをするのは禁忌だったからです。

現在は個人の願いも受け付けてくれていますので、安心してお参りしてください。

昨今の緊迫した世界情勢などから、日本の安寧あるいは世界中の平和を一番に願いたい方には強くオススメです。

また、ほかの神社でも自分の希望をお願いした次には、「世界平和」を願うのもいいですよね。


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◆神社・神様数ランキングの11~20位です

⑪愛宕信仰(修験道の聖地・京都の愛宕山の神で愛宕権現)872社 愛宕神社(京都)

⑫大山祇・三島信仰 (瀬戸内海に浮かぶ「山」=大三島)704社 大山祇神社(愛媛)・三嶋大社(静岡県)

⑬鹿島信仰(藤原氏のオリジン、タケミナカタ神)604社 鹿島神宮(茨城)

⑭金比羅信仰(うどん県の金比羅さま)601社 金刀比羅宮(香川)

⑮住吉信仰(宗像3姉妹と並ぶ海の神3兄弟)591社 住吉大社(大阪)

⑯大歳信仰(やってくる~神様、年神)548社 葛木御歳神社(奈良)

⑰厳島信仰(海の女神、宗像3姉妹)530社 厳島神社(広島)

⑱貴船信仰(水の神)463社 貴船神社(京都)

⑲香取信仰(霞ヶ浦をはさんで鹿島神宮と対岸) 香取神宮(千葉)

⑳恵比寿信仰(海のむこうからやってくる恵みの神) 西宮神社(兵庫)

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