こちらは2ページ目になります。
1ページ目から読む場合は
【『どうする家康』感想あらすじレビュー第27回「安土城の決闘」】
をクリックお願いします。
お好きな項目に飛べる目次
どうする最低の饗応
信長の饗応があまりにお粗末ではありませんか。
会場の至るところに永楽通宝の旗印が飾られていますが、あれは戦場で使うものでは?
踊る連中もいまいち下手くそで、衣装も安っぽい。
極め付けは光秀のニタニタスマイルです。
なぜ、こんな下劣な男に饗応役を任せるのか。
光秀を演じている役者さんに罪は無く、脚本と演出のせいで下劣にしか見えない。
「もっと他に上手な接待役はいなかったの?」と、信長の能力も疑われる場面です。
だいたい、魚が臭いと言われたからって「家康は田舎者だから味がわからないんだよ」って発言しますかね。
光秀のことをあまりに侮辱している。
どうする折檻
そして信長が激怒。
光秀を打ち据える場面は、信長が寸止めしている動きがわかってしまって脱力してしまいました。
お膳の引っくり返し方も、あまりにわざとらしくて、これじゃあ本当にコントです。食器が吹っ飛んだ時の音がまるでプラスチック皿のような音でした。
なぜこのシーンにOKが出るのかわからない。
どんだけ殴られても光秀はピンピンしていて、「はい、ここはキレた信長が、光秀を折檻するシーンですよ」と説明されている感じしかしません。
光秀がぐったり倒れて動けなくなったりすれば、まだ信長の本気度も伝わってきたのではありませんか。
どうする所作
主演はじめ、ガラリと変わったという賞賛記事は読みました。
私はさして変わっていないと思います。
まず座り方。芯が一本通ったような、キリッとした座り方になっていない。
『鎌倉殿の13人』のとき、北条義時は座って首を傾ける場面が多くありました。
リラックスしているようで、どこか常に冷たい光があるよう。座り方ひとつとっても美しい。
あの小栗旬さんが綺麗に咲く花だとすれば、このドラマは100均の造花のようで見ちゃいられない。
月代になろうが、わざとらしく闇堕ち演技にしようが、芯が通っていなければそれまでのこと。
刀の持ち方なんて、全く力の入り方がなっていません。箒を持って掃除でもするのかと思うほど。
どうする「しくじりは許さぬ」
織田信長は「しくじりを許さぬ」人物だったでしょうか?
前田利家が織田家を追い出されても武功を立てて復帰を許されたり、戦場を勝手に離脱した豊臣秀吉も後に手柄を立て、ちゃっかり褒美まで貰ったりする話が残されている。
謀反を起こした者に対しても、即座に滅ぼすなんて苛烈なことはせず、事前に降伏勧告している。
他ならぬドラマの中においてもそうです。
なにより、マザー瀬名による「慈愛の国構想」を支持していた家康だってお咎めが無かったではありませんか。
こんな甘っちょろい信長は前代未聞。
せいぜい、ぬいぐるみのチワワであり、狼とは冗談にもほどがある。
どうするピロピロしたBGM
BGMが相変わらず素っ頓狂です。
全く場面にあっていないピロピロした音楽は何なのでしょうか。緊張感が削がれます。
スーパー銭湯の待合室あたりで流れていたら、リラックスできそうな音楽ですよね。
どうするBL
『イケメンが顔と顔を近づけて迫れば、BLだって騒ぐでしょwww』とかなんとか思っているのでしょう。
『麒麟がくる』の信長と光秀に遠く及びません。
NHK公式ブロマンスという点では、朝ドラ『らんまん』の圧勝です。
主人公である槙野万太郎を我がものにしようとした田邊教授が、研究を用いてドSぶりを発揮する。
そんな万太郎に、大窪という助教授がツンデレアプローチをした結果、植物の学名に「オオクボ×マキノ」と刻まれるという快挙が成し遂げられました。
『らんまん』と『どうする家康』は、ブロマンスセンスでも10年以上センスの差がついています。
※続きは【次のページへ】をclick!