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『どうする家康』感想あらすじレビュー第27回「安土城の決闘」

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どうする棒立ち部下

信長が刀まで抜いて一生懸命何か言っているのに、背後で家康がぬぼーっと立っている。

なぜ、これでよしとしたのか。何か反応するよう演技指導はできなかったんですか。

「眠ぃ、上司うぜえ、早く家帰って寝たい……あ、スマホゲーのイベント今日までだ。やりてえわw」

そんな現実逃避をしながら上司の自慢話を聞いている新入社員みたいに思えて辛い。

そうかと思ったら口をひん曲げて「あんたみたいになりたくねえしw」とか言い出しますが、これも新入社員が気まぐれで上司に逆らったようにしか見えません。

いや、何も考えてないわけではありませんよね。

家康の脳内を想像してみました。

信長はマザーセナと信康を殺した戦犯なんだ。罪を犯した奴だ。

信長はマザーセナのおかげで大きく発展できたことを忘れてはならない。

わかったな?

マザーセナのおかげで信長は天下を狙えたのだから、その恩を我々に返さなければならない。

信長という大名が恵みを受けて大きくなれたのは、マザーセナが祝福したから。

マザーセナの祝福を受けた者は 必ず恵みを返さなければならない。恵みを施さなければならない!

信長は“慈愛の国”をどうするつもりなのか? マザーセナを追い詰めたじゃないか! 信長の政治はどうなると思う?

滅びるしかないだろう。光秀に教育を受けにこいと伝えろ。わかったか?

 

どうするジャニーズ頼り

ドラマの出来がどれだけ酷くても、ジャニーズが登場していればメディア対策は問題はない。ファンで数字を狙える。

そんな記事が今週も氾濫しています。

例えばこちらに注目してみましょう。

◆『どうする家康』家康が化けた! 悲しき海老すくいで松本潤の憂いに深み(→link

見出しにジャニーズ俳優の名前を入れる。

本文には20年以上前の民放ジャニーズドラマを入れて褒めちぎる。

悲し過ぎる「海老すくい」を見て、松本潤が嵐5人で主演した『ピカ☆ンチ LIFE IS HARDだけどHAPPY』(02年)を思い出した。

こうするだけで「さすが識者様は推しを褒めてくれる!」と喜ぶコメントで溢れます。

そして仕上げだ。

『コンフィデンスマンJP』ではコンゲーム(騙し合い)の世界を痛快なコメディ化した古沢氏だが、どんなに痛快そうな作品でも、どこか状況を冷笑しているようなところがあるのが古沢作品の妙である。『どうする家康』にもいよいよその本領が発揮されてきた。

ジャニーズと懇意にしている脚本家もそつなく褒めればバッチリ……というプロの仕事ですね。

今年の脚本家がジャニーズに近いというのは、私の妄想でもありません。

・『どうする家康』の主演と準主演はジャニーズ俳優

・映画『レジェンド&バタフライ』主演はジャニーズ俳優

・『映画ドラえもん』でもゲストキャラクター声優がジャニーズ俳優

題材の知名度とジャニーズ俳優、そしてこの脚本家を組み合わせれば勝てる!

そういう勝利の方程式があるんでしょうね。

◆ 松潤主演NHK『どうする家康』は「シン・大河」になる? 大ヒット大河ドラマ“勝利の方程式”とは(→link

◆ “政略結婚カップルの戦国ラブコメ”から始まった古沢良太の脚本の旅。「信長というキャラクターを考えていくうちに、スター木村拓哉と重なった」(→link

◆『映画ドラえもん』200万人突破で永瀬廉の動画解禁 古沢良太氏の直筆「ソーニャ」画像も公開(→link

そしてNHKも、この策に乗ったわけですが、他ならぬジャニーズ事務所が故人の性加害告発問題で揺れている昨今、勝利の方程式は崩れつつあるのでは?

そんな記事も出ています。

◆ 大河、朝ドラ、連ドラと大量起用…NHKの露骨な「ジャニーズ頼み」に透ける焦りと皮算用(→link

◆ 「若者狙いの娯楽番組、公共放送に必要?」元テレ朝プロデューサー、鎮目博道さん(→link

数字的には、確実に失敗しており、今後の対応が見ものではありますね。

 

どうする狼と兎

兎が狼を喰らうって、小学生でも恥ずかしくなるような話ですよね。

「そもそも兎は草食じゃねえか! チモシーでも食わせておけ!」

そうつっこみたいが、この狼と兎のたとえって、脚本家渾身のフレーズなのでしょうか。決定的にセンスがないんですよね。

兎にそういう意味合いを持たせる伝統はないし、狼も残虐で強いという意味合いでそこまで使う動物でもない。

「オオカミ!」と連呼するあたりも恥ずかしい。

『麒麟がくる』の語彙力なら「豺狼(さいろう・ヤマイヌとオオカミ)」あたりを使ったのではないでしょうか。

 

どうする「寺子屋」

スタッフが頑張って漢籍を学んできたことはわかった。

でも『韓非子』ね……。

ドラマ10『大奥』で、徳川綱吉が読む『韓非子』の使い方は見事でしたが、

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本作は、突然、何を無理したのよ?としか言いようがありません。あえて四書五経を抜かしたんですかね。

この教育場面も実に乱暴でした。

天井から光が差し込む秘密基地じみた建物は何ごとでしょう。あんな光が差し込む場所で本を読みたいと思います?

だいたい、あそこはスタイリッシュ寺子屋なのか、藩校なのか。江戸時代の教育が混ざっていませんかね。

戦国時代の大名の子息ならば、漢籍は寺で僧侶に習うことが定番でしょう。

突然出てきた教育係の平手政秀が、漢籍読解も書道も教えるというのは、織田家の教育環境が劣悪としか言いようがありません。やたらと厳しいとか、虐待じみていてトラウマになるとか。そういうことではなく、ただ「雑」。

特に、信長が書道を習う場面は酷かった。あんな書いている途中で紙を引っ張ったりしないでしょうよ。

書道というのは単に文字の見栄えだけではなく、精神性や心を養うもの。じっくり最後まで書かせて、どこがよくないのか、どうすればよいのか、見て直すものでしょう。

あんな無礼で邪険な態度で書道を教える奴がいてたまるか。小学校時代の先生と混同していません?

ああいう指導場面を作り上げてしまうことからも、日本の文化伝統に全く興味がないことが明らか。筆の持ち方からしてどうにもおかしかった。

NHKが悪いとは思えません。

『らんまん』の万太郎は、子役のころからしっかりしていました。

朝ドラは所作指導をきちんとして、大河はやらないとは、どういうことなのでしょう。

 

どうするカメラ

カメラを持ったまま歩いて撮影した場面があります。

ぶれています。

意図していないぶれ方でしょう。

問題は、それがそのまま流されてしまうこと。チェック体制はどうなっているんですかね。

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