鎌倉殿の13人感想あらすじ

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第22回「義時の生きる道」

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比企一族のエース・比奈

比企の道が焦っています。

もしも千幡が鎌倉殿になったら北条に負けてしまう!

夫の能員が「万寿がいる」といっても、道はあっちは何をするかわからないと訴えます。

さすがに即座に否定する能員に対し、道はこう提案します。

「そうだわ、比奈をつかいましょう!」

比企一族のエースであり、能員の姪にあたるとびきり美しい比奈(姫の前)。

そんな女を鎌倉殿の側室にして、男子でも産ませれば盤石だ! と、またいつもの策を思いついたのでした。

かくして一族でも美形で際立つ比奈が頼朝の前へ。

「比奈にございます」

堀田真由さんが演じる比奈。能員が、我が一族は皆鼻筋が通っていて目が大きいと言い。

おまけに賢い。都に通じる嗜みを身につけさせたい。鎌倉殿の側で学ばせたい。そうスラスラと説明します。

頼朝よ……もうデレデレして、魅了されている様子です。なんなんだこのスケベ顔は!

安達盛長がおずおずと「お側に仕えるものは御台所が選ぶ」と言うも、頼朝は後で許可を得ると開き直っています。おまけに京の香をやりたいから今すぐ持ってこいってよ。

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ちなみに古今東西、侍女に手を出す主人はいくらでもいました。

この時代は京都を真似ていて、御所の女房には権限と存在感があります。もしも御家人が女房に勝手に手をつけようものならば咎められますが、鎌倉殿となれば別です。

比企一族としては、せっかく里を義経に嫁がせたのに、討たれて失敗しました。

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おまけに里の実家である河越重頼まで誅殺され、なんとしてもポイントを稼ぎたいのです。

それにしたって、女を使う以外の手段はないのか?と言いたくもなりますが。

「聞いてません」

政子の耳に入ると、彼女はこう言い切る。もう鎌倉殿がぞっこんと実衣から聞かされ、こう苦々しく言います。

「大将軍になってちょっと浮かれてるんだわ」

これも政子の嫉妬だけでは片付けられない。比奈が男児を産んでそれが鎌倉殿にされたら一大事。ゆえに目を光らせねばなりません。

 

義時と比奈

そのころ、頼朝は比奈に双六を教えるという建前で、背後から近寄り、いやらしい指導をしています。

すると政子が背後で咳払い。

政子は比奈をさがらせ、夫をぎらりと睨んでから話があると切り出します。

「うん! あれほどの女子は坂東広しといえどもそうはおらん。小四郎にはぴったりだな。いや、小四郎もそろそろ前に進むべき頃合いのような気がしてな」

はいはい、頼朝は義時のために比奈をチェックしていたってよ。

政子が顔を輝かせます。自分も同じことを考えていた。比企と北条をつなぐためにはよい。頼朝も同じことを考えていたと同意し、ならば早速話を進めると言い出します。

とんとん拍子で話が進むのは気持ちが良いものと、政子は笑顔で言い切ります。

哀しい笑顔の頼朝。

確かに一石二鳥といえばそうだけども、本人たちの気持ちは?

かくして義時と比奈の話し合いがセッティングされました。

後妻を持つつもりはない、亡き妻の思い出のある館で息子を育てていく。

そんな風に取り付く島もない義時は、一応、相手の気持ちも聞こうとします。

「私の気持ちを聞いてどうなさるのですか」

比奈が自分の意思で動いたことはないというと、義時は笑います。比奈が不思議がると、先妻と同じだと明かします。

「以前妻に同じようなことをいわれた。しかし八重はいつも最後の自分の意思を貫き……そして帰りなさい」

二人の関係は不調に終わります。

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比奈はおじである能員と道に、たらい回しかと不満をぶつけます。

鎌倉殿は御台所が目を光らせている限りだめ。そう去ろうとする比奈。能員は何か手を打たねばと言うばかり。

比奈は義時について聞かれると、恋愛でしつこいという噂があると言います。

道も同意。薄気味悪い。そう言われる義時なのでした。

 

金剛と鶴丸

義時が「喧嘩を始めたのはどちらか」と金剛を問いただしています。

弥九郎が押してきたと金剛が言うと、押されるようなことをしたのかと迫る義時。先に手出ししたのはなぜかと問うと金剛は黙っています。

言いたくなければ言わなくていい、としながらも、義時は続けます。

「しかし金剛、どんなわけがあっても手を出してはならぬ。なぜかわかるか。お前が北条の一族だからだ。北条は他の御家人たちより立場が上。だからこそ慎み深くあらねばならぬ」

そう義時が諭していると、弥九郎(のちの景盛)の父である安達盛長が謝罪に来ました。

たかが子供の喧嘩と言うものの、義時は何かを贈ります。

盛長は丁重に断っていたものの、結局はこうきました。

「せっかくなのでいただいておきます」

それから義時に、皆待っているから戻ってきて欲しいと訴えます。

このあと、義時が金剛を抱いて外に出たところで、何やら鶴丸が訴えてきました。

なんでも弥九郎が鶴丸のことをみなし子とからかったから、金剛が代わりに殴ってくれたのだと。

義時にそうなのかと聞かれ、金剛は深くうなずきます。

義時は愛おしそうに我が子を撫でます。そして遅くなった夕餉にしようと我が子と鶴丸に語りかけるのでした。

 

曽我兄弟 真の狙いは

建久4年(1193年)5月――時政は曽我兄弟の願いを聞いています。

父の仇討ちを果たしたい。

兄弟の父・河津祐泰は伊東祐親の子。

伊東祐親に離縁させられ、所領を奪われ、恨みがあった工藤祐経は、伊東祐親を殺そうとして間違って兄弟の父・河津祐泰を殺してしまった。

あっぱれな心がけじゃ!

そう褒められていますが、そこは法律で解決しましょうよ……まぁ、それは北条泰時たち世代の課題ですね。血生臭いことを嫌いそうなりくも、これには賛同。

そのやりとりを善児が聞いていました。

頼朝は大将軍就任祝いに巻き狩りをする計画中です。

万寿のお披露目にもしたいし、御家人も腕を見せるチャンス。命を狙われているなんて思わない工藤祐経は、富士の裾野はどうか?と提案しています。

巻き狩りは義時復活の良い機会でもあると頼朝は考えているようです。

岡崎義実が曽我兄弟を連れていました。それを比企能員が目に留めます。仇討ちの話を義実から聞かされるのですが、計画にはさらに裏の企みもありました。

狙いは工藤だけではなく、頼朝も襲う――。

義実は気に入らない。伊東祐親に恩を仇で返したうえに、征夷大将軍だのなんだの、文官ばかりが出世して気に入らんのだと。

新しい世を作るために戦ってきたのに、平家の頃とかわらねえじゃねえか!

ここで曽我五郎がぶちまける。

頼朝に近いものだけが出世するなんてあまりに理不尽だ!

能員は「なにも知らない若造が知ったような口を叩くな!」と苦々しく言い、頼朝の恩義を口にする。

ただ、本音は違うようで「おまえらだけで何ができる?」と探るように煽ると思わぬ答えが返ってきました。

「20人ほど揃えている」

「ぬはは、嘘をつけ」

と思いきや、なんと曽我兄弟は北条の力を借りているとか。

確かに時政は烏帽子親です。だからってそんな企みにのるか?と当然の疑いを向けると、義実はそこが面白えと言い出します。

時政は敵討ちしか知らねえ。まさか北条の兵が背くなんてわからねえって寸法だと。

能員は妻に、十中八九、企みは失敗すると言います。

失敗すれば処刑。北条は終わりだ。

道はもし成功したらというと、頼朝が倒れた方が都合が良いと能員は言います。それで万寿様を立てればよいと。

「ではどちらに転んでも……」

「ふふ、面白いことになってきたわ」

ゲスな夫妻が今日もまた喜んでいる。上総広常の一件で懲りるどころか、しょうもないことを企む岡崎義実も相当悪いぞ!

そのころ義時は政所で年貢米を数えていました。

二階堂行政は義時がいると仕事がしづらいとぼやいています。

と、梶原景時が義時を呼び出します。御家人たちが謀反を企んでいる気配があると伝えると、義時は侍所別当の和田義盛に言うべきだと返します。いや……それはどうかなぁ。

景時が義時に伝えたのには理由がある。北条時政が関わっているのだと。曽我五郎の烏帽子親は時政です。

かくして坂東を揺るがす曽我事件が始まるのでした。

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