麒麟がくる感想あらすじ

麒麟がくる第27回 感想あらすじ視聴率「宗久の約束」

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東庵&駒との再会

織田がトンデモナイ大軍を引き連れてやってくる――そんな噂の成功は、藤吉郎にすれば“してやったり”でしょうけど、京都の人々からすれば、噂は恐ろしいもの。逃げ出す人でごった返しています。

そんな中、着替えた光秀は東庵の家を目指してゆきます。

藤吉郎もくっついてくる。

「暫し待たれよ」と止めても、藤吉郎はなんとしてもついていきたい動きを見せる。

藤吉郎は、佐々木蔵之介さんが見事でずっと見ていたいようで、見るのが嫌になるような。うますぎますよね。イライラする。何か企んでいそうで、怖いものがある。

これが彼の個性であり、知性であり、力なのだろうけれども、だからこそ、それゆえにゾッとする。

東庵は、流気丸と黄連丸という薬が切れていると忙しそうにしています。

そこで光秀を認め、何年ぶりかと驚いているのです。

そこへ駒も入ってきます。

「駒殿、変わりはないか?」

「何も変わりは……」

「うむ。それはなにより」

こう会話を交わし、光秀はすすめられるままにあがります。

そこへ呼んでもいないのに藤吉郎が入ってくる。この野郎……。

東庵と駒は、以前会ったことを覚えています。藤吉郎のおそろしいところって、笑顔でズケズケあがりんできても許せるところなんですよね。そりゃ、乱破を使わせますよ。人の心の壁を破っていきます。

ここで藤吉郎は、駒と再会して感無量。

シリアスになるとそこは佐々木さんなので美形に見える。あの折、字を教わったおかげで、今のわしがある。織田信長様の元で、立派な侍になれた。そう言い切るのです。

けれども、ここでどこまで本気なのかよくわからないのが怖い。

なんせ人たらしですよね? 駒の心に一番グッとくる言動を選択して、さらりと出している可能性はあるとみた。

 

もう三好勢に囲まれている!?

東庵がオロオロと困惑しています。

ここは療治をするところ。今、療治をしておるのは三好様のお身内でした。

光秀が行き先を言わないのが悪いのか。藤吉郎の声がでかすぎるが悪いのか。ともあれ大ピンチだ。

ギョッとしつつ、藤吉郎はお一人かどうか確認します。

こいつのことだから、暗殺くらいできそうではある。けれども表に5、6人いると知り、殺すよりも殺されないことを考え始めるんですな。

小刀を握りしめる藤吉郎に、東庵は「ここは療治をするところ!」と釘を刺します。殺人現場になったら困るのです。

光秀は駒殿に聞きたいことがあるといい、やっと要件を伝えられました。

東庵は患者に早くしろと呼ばれます。

藤吉郎が外に出てキョロキョロとしていると、侍が話しかけてきます。

三好長虎の配下で、懐の小刀を見咎めております。本作は武器の携帯をきっちり確認しており、かつては光秀も鉄砲持参であったために細川藤孝と斬り合いになりました。

かくして藤吉郎は、京の街を逃げることに!

本作はこういう街の風景をきっちりと映します。

光秀は駒と二人きりになります。伊呂波太夫から息災だと聞いていたと光秀。「変わらぬな」と言います。

駒は、変わったという。

美濃にいた頃は泣き虫だったけど、今は泣かぬようになったと。

これに対し、もともと駒殿は強いと言う光秀。強くはない、大人になっただけだと返す駒。

二人は特別な関係で、サウンドトラックにも「光秀と駒」という曲があります。セットで紹介されることも多いものです。

そういう二人なのに、皮肉なすれ違いが出てきている。

注意したいのは、恋愛感情はないということです。光秀は元々ない。駒は、あったものがもう消えたし、そこまでときめくわけでもない。

光秀は、足利義昭の上洛に対する朝廷の反応を知りたい、そのために伊呂波太夫に会いたいと言います。

ここで駒がハッとして、織田様と足利様の上洛を目的としているのかと聞いてきます。

 

どれだけ理屈があろうとも戦の原因となってきた

「そのために来た」

「京で三好様と戦をなさるのですか」

「戦は避けたいが……」

「でも、戦になる。この京がまた火に包まれ、多くの人々が家を焼かれ、巻き添えになり……そうですね?」

「やむを得ぬのだ。この世を治めるには、戦のない世にするには、幕府を立て直さねばならぬ」

「皆そう申して、戦をしてきたのです!」

ここは予告にもあった。本作の真髄であると思います。

駒は何か? いらないのではないか?

そういう意見はありますが、ちょっとそれは制作意図を理解していないのではないかと思うのです。

駒のような存在はいる。

『マッドマックス 怒りのデスロード』では、主人公・マックスの脳裏に、少女の幻がフラッシュバックします。あの少女は、マックスが救えなかった誰か、何かの象徴なのでしょう。

駒もそういう無垢なる少女像であり、光秀が失ってはならぬものなのです。

彼の父が救った駒。その願いに反するということは、自分の存在そのものを否定してしまうような厳しいものがある。駒は、生きた人の姿をした運命なのでしょう。

駒は訴えます。

もし、十兵衛様が昔と変わらぬ十兵衛様ならば、足利様に申し上げて欲しい。刀を抜かずに上洛してくだされと。織田様に申してくだされ。私たちの家に、火をつけないでくださいと。

お花畑だの、ウザいだの言われるかもしれないけれど。駒の願いこそが、平和を願う気持ちなのだと思います。やはり本作からは戦争の臭いがしますね。

駒は、こういうお話をしたくはありませんでしたと言うしかない。

それはそうでしょう。かつて自分を救った大きな手のひらをしたお侍の息子であり、運命の人。麒麟を連れてくる人。そんな光秀が、麒麟どころか戦を連れてくるなんて、あまりに苦しい話です。

 

生々しい戦争の臭いが漂ってくる

駒はここで太夫のところへ案内すると告げます。

ひぐらしの鳴く中、光秀は遊女が客引きをする場所へ向かいます。

生々しいですよね。戦と娼婦、性暴力の関連性はどうしたって否定できない。

戦が近いということは、彼女らには稼ぎ時でもある。ほんとうに生々しい戦争の臭いをさせる……。

そんな街のある家に、伊呂波太夫がいました。

本作は、尾野真千子さんをどれだけ魅力的に撮影するか、そこに本気を出していると思います。

彼女は横顔、ちょっと傾けた顔がともかく魅力的で、ここでのその横顔ショットは先行映像でもお目見えしていました。

気持ちはわかります!

無言で横顔から正面を向くところがほんとうに素晴らしい。

そんな伊呂波太夫に、光秀は一座に聞いたらここにいると伺ったと告げ、丁寧に挨拶をします。そのうえで、駒は表の橋で待っていると告げる。

伊呂波太夫はここで家の人に「その気になったら一座に訪ねておいで」と言います。主には話をつけてきたとか。

なんでも踊りが上手い子がいるから、一座に入らないかと誘いに来たそうです。

その踊りがうまい子というのが、本当にまだ幼い。そばには白髪頭の老婆もいる。

圧巻の生々しさ。あの遊女の姿を見れば、この少女がこれからどうなるか、そしてこの白髪頭の老女がここまでどうしてきたか、想像がつきます。

外に出て、光秀からここへよく来るのかと尋ねられ、伊呂波太夫は生い立ちを語ります。

よくでもないけど、来ている。私の母親が、あそこで私を産んだという噂があった。なんとなく、時折来て、ここが私の里なのかと。

その母親の名もわからず、全て人伝てに聞いた話で、はっきりしているのは近衛様の門前に捨てられていて、近衛様に育てられたこと。

「ここへ来て、いつも思うのです。世の中は、醜いか、美しいか、どちらかだと……」

そう語る伊呂波太夫。

NHKがえらいところに問題提起してきました。

身を売る存在はいつの時代だっている。

それをどう捉えるか。そこは人間の意識次第。

かつては『吉原炎上』といった、そういう女性の喜怒哀楽を生々しく見せる作品がありました。

それがいつからか。貧乏だから身を売る奴なんていないという建前になったのか、次第に見なくなってゆく。

で、気がつけばバニラトラックが走り回り、花魁ファッションだのなんだのと……カジュアルに消費されるようになって、苦界という言葉は消えたようではある。

そりゃ、池端さんは怒りますよね。気持ちはわかる。そりゃいかんでしょ。

『鬼滅の刃』読者の小中学生の方が、妓夫太郎と堕姫によって吉原の悲惨さを知っているようじゃ、情けないってことです。

 

堺を仕切る大商人・今井

光秀と太夫に駒も加わり、三人で話し始めます。

伊呂波太夫は知っていました。

朝廷は、三好が勝つか、織田が勝つか、息を潜めて見ている。織田様が勝てば、すぐにでも義昭を将軍にすると。その証が欲しいのであれば、朝廷のしかるべき方に引き合わせると言います。

「お高くつきますが……」

ここでもきっちり要求する伊呂波太夫。明朗会計大河です。

光秀は、伊呂波太夫に依頼します。

三好は強い。

鉄砲を大量に持ち、京から兵を集めてくる。お金があるからなんでもできる。

光秀は、それほど金があるのかと、伊呂波太夫の説明に驚いています。

背後にいるのは、堺の会合衆――お金がいくらでも都合できるそうです。

とりわけ今井宗久がすごいらしい。鉄砲を握っているわ。明(中国)から船がくるだけで、一万貫は儲けが出るわ。

戦国時代を変えた鉄砲伝来! 種子島に漂着した中国船のポルトガル人が始まり

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当時は、世界的にみて金があふれだし、パワーバランスが大きく変わりました。

背景にはスペインやポルトガルのアメリカ大陸への到達がある。

銀が溢れ始め、地球を回ってゆきます。

技術革新。人口増大。宗教や思想の変化。

世界史的に見て、当時大きな動きがあるのは、偶然ではなく必然でしょう。

そんな中、明の人口と物産は世界的に見ても垂涎の的でした。

カトリックの布教もこちらが当初の目的地でしたが、海禁政策のためにターゲットを変えたがゆえに、やがて日本に到着します。

明の海禁政策は重要です。それだけ金になるのならば、明と貿易したい! でもできない……ゆえに倭寇だ!

本作はなかなか手強いので、そういう金の動きや世界史のこともおさらいするとより楽しくなります。オススメはamazonプライムの『MAGI』ですね。

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