こんばんは、武者震之助です。
今週からいよいよ新章、そしておそらく最終章。
成長した虎松のもと、井伊家復活を賭けた物語が始まります。
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井伊谷を見て回る虎松の目に飛び込んできたのは?
たくましく成長した虎松の姿を見て直親を思い出し、目を細めるおとわ(=直虎)たち。彼の中で生きている人々の姿が思い出されます。
亥之助の母・なつは、我が子の仕官がかなえば、井伊谷に戻り小野の菩提を弔いたい、と希望を語ります。
虎松は亥之助を従えて、中野直久の案内で井伊谷を見て回ります。
うまく統治されていることに感心し、近藤康用を褒める虎松。
直久は、実は政策を裏で操っているのはおとわなのだと、ここでネタ晴らししてしまいます。
うっとりとした顔をして、綿花で頰をスリスリしていた、虎松はここで一転。鬼の形相に。
「あきらめると言っておきながら……!」
直久があまりの変貌に退いていると、亥之助が「時々こうなります」とすかさずフォローします。
長いこと主君をフォローしてきた、家臣としての冷静さが見えます。
虎松と亥之助の関係は、直虎と政次を思い出さずにはいられません。
「井伊家を再びとは思っておりませんか」
そんな虎松の怒りなどつゆ知らず、おとわは虎松と亥之助の仕官に備えて井伊の皆で着物を作りたいと申し出ます。
そこへ虎松が戻って来て、おとわの統治手腕を褒め称えます。
謙遜するおとわを相手に微笑む虎松ですが、目は笑っていません。
「あれほどのことをなされ、殿はまことに、井伊家を再びとは思っておりませんか?」
「……思うてはおらぬ」
否定するおとわに詰め寄る虎松。
おとわはかえって家名や土地がないほうがやりやすいとすら思っていると、未練を否定します。
虎松は穏やかな口調で質問に答えてくれたことに礼を言いますが、何か考えているようです。
政次仕草で六左衛門の頬を手ぬぐいで拭き……
南渓は奥村六左衛門相手に酒を飲みながら、愚痴をこぼしています。
虎松はもう井伊を取り戻したいという気持ちを忘れたのだろうか、と昔を思い出す南渓。六左衛門は奥村の家でよくしてもらっているから、と言うほかありません。
戻って来た虎松は、井伊は素晴らしい里であったと、目をキラキラと輝かせます。
そして、こう宣言。
「なにがなんでもここを頂戴しとうなりました!!」
虎松は、アバンギャルドなBGMを背景に、南渓に何か書状を託します。
そんな虎松を追って六左衛門は、井戸の前でその野望を止めようとします。
松下への裏切りではないか、と……。
それを素直に聞く虎松ではありません。
井伊家のために散った人々や、小野政次はどう思うのかと言い出します。
このまま彼らを犬死にさせておけるか、と冷静に語り出す虎松。
政次の口調が似て来ているうえ、顔を布で拭う仕草は完全コピー状態です。
どこまでも全部載せ状態だぞ、虎松!
六左右衛門の苦労はしばらく続きそうです。
浜松に家康 岡崎には築山殿と長男・信康が
虎松は、間者をやめたと思われる高瀬とも再会します。
たくましく、健気に成長していました。
虎松のことだから『姉上をどう駒として使おうか……』なんて考えていそうですが。
おとわは、家名は失っても虎松の中には井伊の魂が受け継がれている、松下の名の下で使って欲しいと彼を励まします。
白黒猫の前で虎松らについて語り合うおとわ。この白黒猫は二代目にゃんけいではなく、祐椿尼の飼い猫設定だそうです。
これは、「みゃさつぐ」ではないでしょうか。
「井伊の行く末、猫の目で見守ってやるニャー」
こういうわけです。
さて、このとき南渓は「鳳来寺に出かけてくる」と、おとわに言うのですが、実のところ、行き先は違いまして……。
このころの徳川家は、浜松と岡崎を二大拠点としておりました。
浜松で家康は、虎松をどうするか、頭を悩ませておりました。
家臣は遺恨がある井伊の者を召し抱えることに厳しい意見を示し、家康本人は召し抱えることで遺恨を無くそうと考えています。
南渓は家康の嫡男・信康のあずかる岡崎城に向かっていました。
井伊として仕官させて欲しい
岡崎城には瀬名と家康の長男・徳川信康(松平信康)がおりました。
瀬名はしっとりとした貴婦人に、信康はたくましい青年に育っています。
嫡男がなかなか生まれないと悩んでいることが、今後の伏線になりそうです。
南渓は姪に当たる瀬名を通して、虎松の仕官について何か頼みこみたい様子
その内容は、名字を井伊として仕官させて欲しいということでした。
家康は悩みます。
虎松や瀬名の要望通りにするとなれば、松下家や酒井忠次を失望させてしまうでしょう。
榊原康政も「松下が無難でしょう」と言います。
この榊原康政、生真面目そうでカッコイイ!
父上と但馬がやれと言っておるのではないか
おとわは虎松仕官の話を聞いて安堵します。
新時代の到来に思いを馳せるおとわ。
虎松と亥之助は、井伊谷から届いた着物をみて喜びます。その中に入っていた守り袋には、鶴と亀の刺繍が。
「行ける気がする。これは父上と但馬がやれと言っておるのではないかッ!」
何かやる気まんまんの虎松。
そのころ家康は、愛妾に膝枕されながら、井伊か、松下か、と寝所でまだ悩んでいるのですが。
そしていよいよ、鷹狩り当日。
松下源太郎はニコニコと笑顔で、その武者ぶりを褒め称えます。
才気走った息子に気をつけるようにとも、チクリ。源太郎の出番は少ないものの、ほんとうに虎松を我が子のように可愛がってきた雰囲気が伝わって来ます。
だからこそ今後の展開が、ねえ……。
見守る六左衛門は汗がダラダラと垂れます。
常慶はそんな彼を訝しんでいます。
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