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【和食の歴史】
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関東のうどんは真っ黒やわ~
例えば醤油は、関東は濃い口、関西は薄口で別れますね。
「関東のうどんは真っ黒けの汁やわ~!」
そんな関西人にはおなじみの話は、江戸時代以降の違いというわけです。
江戸料理、京料理だけでなく、この頃になると日本各地で様々な郷土料理が生まれました。
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現在も異なるお雑煮の味付けや餅の違い等も、江戸期に生まれたものです。
こうした郷土料理の差は、現在の都道府県ではなく、江戸時代の藩単位で異なることがほとんどです。
各地で伝統野菜も栽培されるようになりました。伝統野菜はその地域の土壌や気候に根ざした品種です。
こうした伝統野菜は生産量が限られていたり、病害に弱かったりする欠点がありました。
大量生産大量消費の1970年代以降急速に廃れてゆきますが、現在では各地で見直す動きが出ています。
そもそも地域差が特徴の日本料理
江戸時代にほぼ、現在の形に完成された日本料理。
明治時代以降は、洋食の伝播とともに、和製洋食という新たな時代を迎えます。
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現在の日本料理は海外でも割と普通に食べられるようになりました。
海を越えて、現地の人に愛されるかたちに変貌を遂げる料理もあるようです。
そういったアレンジ日本料理に反発する声もあるようですが、そもそも日本料理には地域差のあるのがデフォルトです。
「あんな真っ黒い汁はウドンちゃうやろ」
そんなことを言っていたりするわけで。地域に根ざして変わるのも、また日本料理です。
世界という舞台で、どんなアレンジが行われるか。楽しみにするのも一興ではないでしょうか。
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文:小檜山青
※著者の関連noteはこちらから!(→link)
【参考文献】
熊倉功夫『日本料理の歴史 (歴史文化ライブラリー)』(→amazon)