花山天皇/wikipediaより引用

飛鳥・奈良・平安

花山天皇と「寛和の変」と藤原氏~そして道長の権力は絶大となった

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そして「寛和の変」と呼ばれることに

花山天皇一行は無事元慶寺にたどり着き、出家も滞りなく果たせました。

道兼は「父(兼家)に報告してきます」と言って出ていってしまい、花山天皇は「謀られた」と思ったものの、とき既に遅し。

天皇の外戚として権力を握っていた藤原義懐らは、慌てて花山天皇を探したものの、既に出家した後と知り、共に仏門へ入ったといいます。

この事件は【寛和の変(かんなのへん)】ともいわれました。

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ドンパチが起きたわけではありませんが、異変といえば確かに異変ですよね。

花山天皇は在位中から「色々と大丈夫なのか……?」(超訳)という評判でしたが、絵画や和歌などの芸術的才能には恵まれていたそうですし、当時の評価通りとは言えない気がします。

『拾遺和歌集』を自ら編纂した説もありますので、周囲からも文化的な人物と思われていたのでしょう。

とすれば「政治的センスに欠ける」くらいの評価が適切のような。

もしくは「花山天皇をディスりたい人の声がデカかっただけ」ということでしょうね。

出家後は摂津の中山寺(現・兵庫県宝塚市)で紛失したと思われていた“観音霊場三十三ヶ所の宝印”を見つけ出し、自らこの法印の霊場を巡礼して、強い法力を身につけたといいます。

「お宝を見つけてパワーアップした」って書くと、なんだかRPGの主人公みたいですね。

 

道長の権力が絶大なものとなり歴史は進んだ

現在でも花山天皇の巡った場所が「西国三十三所巡礼」として伝わっており、各地に花山天皇の御製が書かれているとか。

花山天皇はこの巡礼の中で、摂津国の東光山(現・兵庫県三田市)を特に気に入り、巡礼が終わって京に帰るまでの十数年間を過ごしたといいます。

そのため、東光山には御廟所も作られ、西国三十三所巡礼の番外霊場ともなりました。

が、おそらく巡礼から帰京した後に少々良からぬ事件が起きてしまいます。

花山天皇が29歳のとき、こっそり通っていた女性の屋敷で、とある貴族に恋敵と勘違いされて矢を射かけられてしまったのです。

相手は藤原伊周(これちか)と藤原隆家の兄弟。

伊周のほうが花山天皇のお相手の姉に通っていたため、勘違いされたといわれています。

それにしたって、いきなり物理的手段に出なくてもいいものを……。

運悪く、伊周は叔父の藤原道長と大政争を繰り広げていたときでした。

花山天皇は出家の身で煩悩を捨てきれていないことへの後ろめたさや、単純に命を落としかけたという恐怖で、自らこの件を表沙汰にすることはありませんでしたが、人の口に戸は立てられません。

どこからか噂が立ち、下手人は誰それだという話も広まり、伊周・隆家は流罪となります。

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そしてこの二人の姉・妹である、ときの皇后・定子は目の前で兄弟が引き立てられていくのを見て、自らその場で髪を切って仏門に入るほどの衝撃を受けています。

これにより道長の立場は絶大なものとなり、また歴史が進んでいくことになるわけです。

花山天皇自身にはあまり責任はありませんが、なんとも後味の悪い話ですね。

その後、花山天皇は再び修行に励んだものか、12年後に亡くなるまで特に逸話はないようです。

40歳で亡くなったことになりますから、当時の寿命としてもおかしくはないですし。そのせいで、襲撃された事件のことが余計に目立つのかもしれません。

なお、当初は出世の見込みなかった藤原道長の生涯については、以下の記事にまとめておりますので、よろしければ併せてご覧ください。

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【参考】
国史大辞典
歴史読本編集部『歴代天皇125代総覧 (新人物文庫)』(→amazon
花山天皇/wikipedia

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