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『光る君へ』感想あらすじレビュー第20回「望みの先に」

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『光る君へ』感想あらすじレビュー第20回「望みの先に」
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全てはまひろの策の通り

こうして為時は、越前守に任じられることになりました。

その場面で、横にいるまひろの口元がニヤリ。

『今昔物語』をふまえた流れですね。

ちなみにこの物語では、越前守でなくなってしまった源盛国は頓死してしまったとか。

しかし、さすがに話が出来すぎていておかしいと思ったのか、為時がまひろを座らせ、話を聞き出そうとします。

「なんでございましょう?」

しれっと答えるまひろに対し、為時は続けます。淡路守でも勿体無い御沙汰なのに、何もしないうちになぜ、越前守になったのか。

「これはどういうことじゃ?」

博学である父上のことが帝の耳に入ったと、まひろはとぼけますが、為時は、誰が帝に伝えたのか、右大臣道長様であろうと見抜いています。

従五位下で越前守になるなど、道長様のまひろへの想いあってのこととしか思えなとのこと。

為時は、深くは踏み込まない。堅物だから二人の関係をどうこう言わないが、何も知らずに越前に向かうことはできない。まひろと道長の関係を聞かせて欲しいと言います。

まひろはごくあっさりと、道長様は恋焦がれた方だと打ち明けました。

身分は越えられないから、二人で遠くの国に逃げようと語り合ったこともある。

しかしすべては遠い昔に終わったことで、越前は父上の力を活かすうえで最高の国だ、胸を張って出かけて欲しい、私もお供すると返すのです。

端折りすぎた説明ですが、はなから誰も理解しないと割り切っているのでしょう。

父に聞かれたから最低限のことを話した。いいから好きな宋のことでも復習すればいい。父相手にも、そうサバサバと割り切っているように見えます。

それにしてもどんな手を使ったのか。この全て策の通りだと言いたげな微笑みは何か。

思わずまひろのことを「女諸葛」と呼びたくなりました。

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『パリピ孔明』のタイトルロールを思い出します。

 


おぞましき呪詛、ゆるすまじ!

倫子は、詮子に薬湯を飲ませつつ、悪しき気が漂っているとして邸の中を調査することにします。

女房たちが調べると、床下の壺から呪詛の札が出てきました。

詮子に断りつつ、部屋の中をさらに調べると……出るわ出るわ、呪詛の札が大量に出てきます。

中宮の仕業だ、私と道長を呪っていると、顔をこわばらせる詮子。

「おそろしや、おそろしや……許すまじ!」

そう迫力満点の顔で叫んでいます。逆鱗に触れてしまったようです。

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道長は、邸の中に伊周の息がかかったものがいるのか?と驚愕しています。

すると倫子が、このことは私に任せて欲しい、邸で起きたことの責めを負うべきだから、此度のことは私がおさめる、殿は内裏で専念して欲しいと言います。

戸惑いながら、「女院を呪詛するのは帝を呪詛するに等しい」と呟く道長。

それゆえ間違いがあってはならない、私に預けるようにと言い切る倫子です。

道長は「あっ」とため息をつきます。そして納得し、彼女に任せることにしました。

帝には告げず、倫子が押さえ込めば、騒ぎは小さくおさまるのでしょうが、はたしてどうなることでしょうか。

伊周と隆家は出頭せず、帝は苛立っております。

しかも藤原実資がいつの間にか「道長と詮子を呪詛していた」という証言を得ていました。

帝はますます怒ります。

女院を呪うことは朕を呪うことに等しい、厳罰に処せと言い出します。道長は辛い顔をしつつ、その命令を聞いている。もう押さえ込もうにも、どうにもできないようです。

結果、兄弟の不祥事のせいで、定子は内裏を出ることになりました。

事を穏便に済ませるべく、母の高階貴子は、斉信に豪華な贈り物をして、息子たちの口利きを頼んでいます。

しかし、もはや私が預かれることではないと、斉信もそっけなく返答するしかありません。

伊周が今の状況を尋ねると、右大臣と女院への呪詛の件に帝がお怒りだと伝えます。そうでなければ、定子がこちらに寄越すはずはない。

身に覚えのない呪詛に驚愕する貴子と伊周。

「呪詛などしておらぬ!」

あの自信満々だった貴公子が、すっかり追い詰められています。

このころ、清少納言は斉信にそっとこう囁かれます。

中宮を見限り、こちらから逃げ出したら知らせよ、と。

しかし、清少納言にそんなことはできるわけもない。

彼女はこの男よりも定子のほうがずっと大切なのですが、人脈が幅広く、道長派と目される斉信とも親しかった彼女は、女房からこう囁かれてしまいます。

裏切り者、裏切り者、裏切り者……。

伊周はついに道長の元へ。

戸惑う道長に、謹慎中なのにお目通りを許していただいたと、平伏する伊周。

院を脅す矢を放ったのは弟であり、その責めは私が負うと訴えます。

「しかし呪詛はしていない! そのことを帝に伝えていただきたい!」

そう切羽詰まっている伊周ですが、状況は厳しい。院の件は不幸な偶発事故と見做せるけれど、呪詛はそうもいかない。

呪詛は様式があり、ある程度技術がなければできません。標的も絞ります。そうなると、故意でなければ難しいのです。

帝の母である女院を呪詛したとなれば、もう修復は不可能。しかもよりにもよって、この呪詛は太元師法という皇族のみが用いる呪術でした。

となると、この騒動の真犯人は誰か気になるところですが、果たして真相は?

道長は戸惑っています。

彼としても過酷なことは望んでいないけれど、決めるのはあくまで帝である。伊周は帝に自分のことを信じてくださるように、何卒、何卒……そう繰り返し、道長に頼み込むのでした。

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