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『光る君へ』感想あらすじレビュー第29回「母として」露わになる道長の欠点とは

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『光る君へ』感想あらすじレビュー第29回「母として」
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宣孝との永別

まひろが物思いに沈んでいると、藤原宣孝が帰ってきました。

藤原為時は越前守を求めたものの、その願いは叶わず。

宋人を帰国させなかったからか……とまひろが事情を察すると、理由がわからないがそうかもしれないと宣孝は答えます。

宋人は我々と違って裏表があって扱いが難しい。父は精一杯やっていた。まひろは自らの体験からそう語ります。

彼女の目からしても、あの状態で現場判断で宋人を帰国させることは無理だとわかっているのでしょう。

宣孝はまひろを安心させ、次に官職を得るまで面倒を見る、越前の疲れを癒してもらうと請け負います。藤原為時は、宣孝にとっても義父上である。

頼もしい婿殿だと安堵するまひろ。困窮すれば下人に暇を出さねばならぬと警戒しています。

宣孝は、まひろに惚れ切っているから強気でいていいと、調子よく応じていると、そこへ賢子もきました。

明るい月を眺める親子三人。

しかし……。

宣孝は国司を務める山城国からそれきり戻ってくることはなかったのでした。

口調は明るいものの、思えば顔色が悪いものでした。

まひろに、宣孝の北の方から使者が来ます。

宣孝は俄な病で4月25日に亡くなったとのこと。弔いの儀も既に済んだ。

まひろは「俄な病」は何かと聞こうとします。

劇中では睡眠時無呼吸症候群が見られましたし、何らかの病があったという目撃証言も残されています。

突然の死が訪れる――それがこの時代なのでしょう。

しかし、北の方は、豪放で快活であった殿様の姿だけをお心に残して欲しいと告げ、下人にも最期の様子は語っていないとか。

妾(しょう)の苦しい立場がここで響いてくるのでした。

 

困窮する一家に、差し伸べられる手

さて、まひろとしては現実を考えねばなりません。

為時は無官。

宣孝は死去。

家はどうなるのか。

乙丸が連れてきたきぬも不安がり、越前に戻り海女をやると言い出します。そのうえで乙丸も一緒に来ないか?と誘っています。

道長も、宣孝の訃報を耳にしました。

父の死を理解できない娘の賢子は、父上はどこにいるのか、と無邪気に聞いてきます。

ここでやっと呆然としていたまひろも娘を抱きしめて号泣するのでした。

下人にも生活はあります。

賢子の乳母であるあさは逃げる。いとは恩知らずと罵りつつ、乳母などおらずとも姫を育てるとまひろを勇気づけています。

いとの忠義はありがたい。されど、心もとないのは事実です。

と、そこへ、道長の使いである百舌彦がやってきました。

まず、為時の勤めをねぎらい、宣孝への弔意を述べます。

痛ましく、慰めの言葉も見つからない。くれぐれも御身を大切にして欲しいと告げる。

為時は道長にお礼を言いつつ、一代の名誉だと丁寧に返します。その上で越前守再任がかなわぬことを詫びるのでした。

すると百舌彦は「道長からのお誘い」を持ってきました。

なんでも嫡男である田鶴に漢籍指導をして欲しいとのこと。正式な官職ではないものの、禄は十分に出る――左大臣家お抱えの御指南役という破格の案件でした。

しかし為時は、暮らしのことまでご心配いただきありがたい、もったいないことだと言いつつ、それでも辞退すると断るのです。

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