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【『どうする家康』感想あらすじレビュー第33回「裏切り者」】
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どうする関白
秀吉が関白になる場面ですが、公卿が軽いですね。
口調がペラペラの薄さです。
それでもこの場面はLEDウォールを使っていないだけマシに見えます。
どうするねねと、その衣装
戦国時代の女性は思った以上に権力や発言権があった。
とはいえ、秀吉の横からねねが出てきて説明セリフを吐くのはやりすぎでしょう。
彼女は衣装がまっとうなぶん相対的にマシに見えます。
このドラマはシン・大河の「シン・」を捨てた方がマシに見えるんですね。ワケのわからん衣装はどんどんやめてください。
しかもこのデザイナーの衣装は、翌年以降使い回しが効かないようです。
衣装デザイナーが同じ『龍馬伝』の新選組衣装を『八重の桜』でも使い回しをしていました。それが抗議に発展しています。
大河の衣装ストックも、NHKの強みなのですが。
どうする説得
石川数正の説得場面はくだらなかった。
秀吉の顔芸。
秀長はビッグモーターの宣伝。
ねねはどこか目がうつろ。
廊下の照明はわざとらしい置き方。このころは天正地震、慶長伏見地震の前夜であり、前震があっても不思議はない。あんな不安定な蝋燭が倒れたら火災になりかねない。
悪の組織に勧誘されるような演出でしたが、どうしてそんな発想になりますかね。
どうしちゃったんだ真田一族
出てきた瞬間に、史上最弱だと思える真田一族でした。
キラキラした笑顔の幸村(信繁)。
「俺はクール系、優等生です」みたいなキメキメ感の兄・信幸。
三人が第一次上田合戦で一ヶ所に固まっているのはおかしいのでは?
しかし、それ以前の問題として、真田兄弟がコスプレ高校生にしか見えません。
大河ドラマの人物というより、観光地のおもてなし武将隊のようです。
昌幸にしたって「皆殺しにせい」という発言があまりにも幼稚だ。
合戦で皆殺しという考え方はあまりなく、文字通り軍隊の損耗率が100ということはない。
数割でも損耗すれば組織として動かなくなるので、全滅を狙うようなことはまずありません。
海戦ならばまだしも、陸戦で「皆殺し」とか言わせてしまうからリアリティが無くなってしまう。まるで小中学生に考えさせた脚本のようです。
ましてや真田と徳川の戦力差からして、あり得ない話でしょう。
仮に「皆殺し」と発言させてもリアリティがあるのは『キングダム』にも登場する秦の白起くらいでしょう。
彼は40万人を生き埋めにした。あれにしたって実際には食い違いがあった想定外の事態であり、はなから「よーし今から皆殺しにするぞ!」という将は愚かです。
一方で真田はそんなことしていません。
それが、厨二病をこじらせたセリフを言わせたせいで、これほどまでに知略の低そうな昌幸となってしまいました。
『信長の野望』のパラメータから、いったい何割引かれてしまったのか。
どうした軍師
見るからに弱そうな真田でも勝てたのは、対戦相手がヤンキー漫画の高校生みたいな徳川家臣だったからでしょう。
あんなに脇の甘い連中は負けて当然。
誰が聞いているかわからないところで、思ったことを話すし、悪口までペラペラ大声でしゃべる。
どこまでレベルの低い乱世なのでしょうか。
井伊直政はもうちょっとイントネーションをつけてほしいと思う一方、わざとらしく「俺軍師です! 曲者です!」とでも言いたげに、扇で首を叩いている正信が気の毒でなりません。
とにかくやりすぎ、わざとらしすぎて、辛いのです。どんだけ厨二病なの……。
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