どうする家康感想あらすじレビュー

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『どうする家康』感想あらすじレビュー第37回「さらば三河家臣団」

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どうする行軍だけの合戦としんどそうな殺陣

合戦!ならば武装させた武士を歩かせとけ!

そんな風に思っていそうですが、甲冑を身につけるのは戦場についてからでは?

言い訳程度の殺陣も悲惨です。

もたついていて、動くのだけで精一杯とわかる人がいます。

『麒麟がくる』の本木雅弘さんは、槍を持って振り回すだけでつらくて仕方なかったそうです。

しかし、映像ではそう見えませんでした。毒蝮らしいふてぶてしさが感じられた。それが役者というものでしょう。

辛かろうが、重かろうが、そうとは見せず、視聴者の心を震わせるからこそのはずです。

町の文化祭じゃないんですよ。

 


どうする北条の無能ぶりとお粗末VFX

北条にしてもなぜあれほど愚かに描かれなければならないのか。

拳をどんどん叩きつけて「秀吉に屈するわけにはいかないんだ!」とは何事でしょう。

そして雑なVFX城を前に驚愕って……。

それにしても一夜城VFXの出来が酷くありませんか。

『鎌倉殿の13人』ではウクライナの会社にVFXを発注していて、現場が止まってしまったとか。

今年は国内の、さして実績のない会社で作られているんですよね。

清州城(清須城)
清須城が紫禁城のようだ?大河『どうする家康』の描写は過剰か否か

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同じNHKでも『らんまん』の関東大震災は迫力があったのに、なぜ大河ではこんなお粗末なVFXなのか。

◆VFXアナトミー最新のバーチャルプロダクションとグリーンバック撮影を併用した大河ドラマ『どうする家康』(→link

 


どうする史上最悪の淀殿

淀殿が美人に見えない。

いや、北川景子さんですから、そりゃ間違いなく美形です。

では、何がおかしいのか?というと、口を大きく開けるところでしょう。

彼女だけでなく本作の女優は皆そうですが、歯を見せて笑う顔は歯科治療技術が進んだ現代人のものです。あれは歯列矯正ができているアピールでもある。そもそも、昔の日本人はお歯黒をしていたものですね。

本来は、どうやって口元をエレガントに隠すか、それが美女の仕草でもありました。

「明眸皓歯」という美女を示す漢語もあります。この白い歯というのは、唇からチラッと真珠のように見えるところが美しいとされる。

それが、これみよがしに歯を見せてニタッとするのは下劣となってしまう。

思い出してほしいのが『鎌倉殿の13人』の女性たちです。

歯を見せて笑う美女ってそうそういませんでしたが、それでも魅力的でした。八重と政子は仏像に喩えられた。

仏像や浮世絵の美人画は、現代から見ると美しく見えないようで、そうではないでしょう。

表情の作り方が繊細で実に美しい。それが古典的な美です。花がほころぶような美しさがある。

中宮寺半跏思惟像/wikipediaより引用

ポッピンを吹く女/wikipediaより引用

それが今年は何か勘違いしていて、時代劇に何ら思い入れもなく演じているような……まるでファストフード店員の笑い方ばかりです。

作品全体に見える傾向ですので、演出や演技指導の影響と思われます。

 

どうする人の少なさ

秀吉による圧倒的な物量戦。

戦国の極み、時代の総仕上げとして多くのことを表現できるのが北条との攻防……のはずでした。

それを家康、正信、秀吉、茶々の四人だけで回すって、どういう狙いなのでしょうか。侍女すらろくに映りません。

 


どこの異世界なんだこの北条は

本作は、なぜ灰色の空ばかりなのか?

青空を映したら何か都合でも悪いかのように、どんよりとした空で不自然。

その空を背景に氏直が歩いて生きて、いきなり降伏と言われたところで意味がわかりません。

で、次は小田原入城とか。セットを歩いてスタスタとやってくる。

こんなプレハブみたいな小田原城描写はかつてなかったのでは?

どの城でもセットを使い回していますし、予算はどこに消えているのでしょう。

 

どうするマザーセナの呪い

本作は説明セリフが異常なほどに多く、しかも音響がおかしいのか、聞き取るのが困難なシーンが多々あります。

しかし聞き取れないほうが幸せだったかもしれない。

北条までマザーセナ信者だと明かされたときは、素っ頓狂な声を上げそうになりましたよ。

こんな調子では伊達政宗も「おかんがマザーセナの教えを理解してくれないんだもん! だからマザーセナを否定する弟を当主にしようとして殺したら遅れてて……」と言い出しそうだな。

カルトにハマったせいで、親子の仲が引き裂かれるんですね。

悲劇的です。

◆親が陰謀論を信じ込んでしまった… 苦しむ子どもたち(→link

 


どうしてこうなんだ石田三成

本作の石田三成は暇人なのでしょうか。

突然出てくる必然性が感じられない。

彼は豊臣政権のインフラで相当忙しい人のはずですが、このドラマでは暇そうだ。

家康と出会う場面でも、VFXだとわかる背景にソロ活動でぽつんとしていましたよね。

これほど人口密度の低い大河ドラマがあっただろうか。

家康と三成も「同じマザーセナを信じて同じ星を見ているね」みたいなことを言い出していて寒気がします。

というか、大名も家臣も、揃いも揃ってマザーセナ信者って何のドラマですか。

黄巾党が勝利するところから始める『三国志』Ifものですかね。

もう意味がわからない。作っている方もわかっていないと思います。

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