家康が鉛筆を使い、それを阿茶局が褒めています。
千姫は絵を描くのが好きだった……。
しみじみと思い出す家康が、いかにも孫思いの良き爺さんという表現なのでしょうが、筆でも絵は描けるし、普段は筆で描いていたはず。鉛筆だからって思い出すものでしょうか。
それより気になるのは、鉛筆でも筆でも持ち方があまり変わらないところ。さらには「お千」という文字です。
崩字で「於千」ではいけませんか?
普段、筆を使っているならば、崩字でそう書いた方が自然であり、「於千」のほうが見栄えもよいでしょう。
それを鉛筆で下手くそな楷書というのは情けない。
当時の日本人は書道を本格的に嗜むのでもなければ、楷書はそこまで熱心にやらない。日頃は行書や草書、要するに崩字で書きます。
なぜそうしないのか、初っ端から疑問です。
合戦だけ上手でもダメなのね~戦国武将も達筆に憧れた「武士の書道」に注目
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どうする提灯記事
大仏殿と梵鐘が出てきますが、美術班が力尽きた感がある。
ここまでピッカピカに光りますか?
林羅山は家康にとって孫のような年齢のはず。画面ではそう見えませんが、このドラマは時空が歪んでいますからね。
配役に不満はありません。若手役者の無駄遣いはもう見たくありません。
それよりも、あの若い頃から変わらぬ胡散臭い口調の本多正信が嫌になります。
何か裏がある、油断ならない知恵者に描きたいなら、表向きは好感度高く、家康と二人きりになったときに腹黒いことを語るほうが自然ではありませんか。
あんな調子で語られたら『なんだこのジジィ?』と余計に警戒されてしまうでしょう。
提灯記事では相変わらず、斬新だのなんだの持ち上げていますが、
週をまたいだら従来通りじゃないですか。
どうする若手俳優の無駄遣い
秀忠にせよ。正純にせよ。千姫にせよ。江にせよ。
若手俳優に恥をかかせるようなことをして、こちらの胸が痛くなってくる。
『大奥』出演者のトークを聞いていると、時代劇経験が少ない方も多い。しかし、見ている側からはわかりません。
同じ役者でも『大奥』では素晴らしい所作やセリフだったりするのに、今回の大河ではからきしダメだったりする。一体何が起きているのでしょう。
大坂の陣がまるで予言のようだ
バレたらえらいことになるのに、意識が低い愚か者が短絡的な面白さを求め、やってしまった。そして大坂の陣で滅びる。そういう流れですよね。
「あいつらを挑発したらおもしろそうw やっちゃえw」
↓
バレる
↓
重大事案に……
まるで滅亡を予兆した歌のようになりました。NHKの不祥事そっくりの展開です。
◆ 「暇空茜」にNHKの取材メモを流出させた犯人は子会社の30代派遣「テロップ係」だった 「年間100人くらい辞める、終わっている会社なので」(→link)
◆ NHK、情報流出で〝信頼ガタ落ち〟取材メモなど「興味本位で」派遣スタッフが発信力あるインフルエンサーへ提供(→link)
秀頼が愚かすぎて理解できない
秀頼が千姫との愛を強調したいのか、何なのか、よくわからない。
どうしてこのドラマは夫妻の寝室での語り合いばかりで歴史が動くのでしょう。
昭和のオフィスラブものでもオマージュしているんですか?
出張先でも不倫。同じ会社でも不倫。それを繰り返すうちに出世できる話ですね。
豊臣秀頼はボケーっとしているところの顔が、ただの愚鈍に見えてしまう。美男なのにどうしてこんなに目がうつろなのか……もったいない。
戦となれば鬼になれるお方とは誰のことなのか?
江が「戦では鬼」だなんて形容していますが、最初、誰が該当するのかわかりませんでした。
まさか家康が?
ビエビエ泣き喚いて逃げ出した印象が上書きされていません。
どうもこの脚本家さんは成長が嫌いだそうで……そんな自己弁護をドラマの偉人に反映させないで欲しいと切に願います。
もう、どうしようもない千姫
千姫は毎回毎回同じウルウル顔で、何がしたいのでしょうか。
本当に、このドラマは人間の描き方が単調です。
千姫は弱々しい泣き虫モードしかない。ここまで魅力がない千姫は初めて見ました。
しかも衣装は、焼き芋カラー。どうしてここまで酷い千姫にするのでしょう。
最後まで最悪の衣装センスだった
ドラマ10『大奥』の方が用意された衣装の数が多いとか。センスも段違いに『大奥』が上です。
毎週言わせてもらいますが、家康の白い服装はどうしようもない。着物の作りが安っぽい。
しかもコスパは悪い。
大河や朝ドラの強みは、衣装ストックが使えること。
本作のデザイナーの場合、使い回しができないでしょう。過去、大河の別作品で流用した際、揉めておりました。
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