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『どうする家康』感想あらすじレビュー第46回「大坂の陣」

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『どうする家康』感想あらすじレビュー第46回「大坂の陣」
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どうする「地獄を背負う」

家康が「地獄を背負う」と言いますが、そもそも、どう背負うのでしょう?

『麒麟がくる』では「仏を背負う」という仏僧に苛立った織田信長が、仏像を背負って歩き回る場面がありました。

あれは比喩を理解できない信長の特性が出ていて面白かった。

◆大河「麒麟がくる」 染谷将太の“仏リュック”と長谷川博己の苦笑い(→link

しかし、地獄は背負えるものではありません。

「地獄に堕ちる覚悟だ」

あたりの言葉ではいけませんか? もっと具体的に「修羅道へ堕ちる覚悟だ」でもよいでしょう。

もともと歴史に興味がないと公言してしまう脚本家ですから、ちょっとしたセリフも違和感が出てしまう。そんな場面でした。

 

この世界はなぜ白い霧が湧いているのか?

産業革命のロンドンか!

そう突っ込みたくなるほどスモークがかかっている本作。

なぜか?

スタジオ撮影を誤魔化したいからでしょう。大坂の陣に集まった連中の数が、高校の体育祭以下でわけがわかりません。

今回もまたツルツルテカテカの兜に、ピカピカと天井の照明が反射していました。

今どきメルカリの出品者でも“映り込み”のケアをする人は多いのでは?

その処理を怠っている本作は、どう取り繕っても言い訳できないでしょう。

 

もう『鎌倉殿』オマージュはやめて

その体育祭レベルの規模で、茶々が語彙力の低い演説をするところは恥ずかしすぎて目を逸らしてしまいました。

北条政子をやりたいことはわかった。しかし何から何まで及ばない。

下劣で化粧が濃い茶々。

また同じ顔をしている千姫

目が泳いでいる秀頼。

体育祭感覚の浪人ども。

全員終わってますよ。戦う前からこれは負けることが明らかだ。いや、照明ピカピカ兜の徳川軍が相手なら、いい勝負になりますかね。

 

開戦経緯がわかりません

放送時間が足りないのは仕方ないにしても(いや、自業自得か。瀬名救出に2回! 側室やら侍女マラソンやら……)、戦闘経緯があまりにも雑な省略でワケがわかりません。

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省略の技術が圧倒的に拙いのでしょう。『大奥』との違いに愕然とします。

『大奥』は原作を相当圧縮していますが、その切り方、再構成、研究の反映が見事というほかない。天衣無縫、縫い目がわからぬほど綺麗な流れとはまさにこのことです。

それに比べたら、本作は継ぎ目がレゴブロックのように見える。

何もかもが恥ずかしく、煮詰めた恥辱が流れている……確かにこれは“地獄を背負った”ドラマかもしれませんね。

 

どうする真田丸詐欺

予告では真田丸を出すと言い切った。

そうかそうか、千田嘉博先生が解説したような真田丸が見られるのかな?

と思いきや、引いた映像で一瞬だけ真田丸の全貌を映し、後はせいぜい体育祭の借り物競走程度の戦闘でした。

あんな調子で『こんな砦を落とすのなんて絶対無理だろ!』と思った視聴者はいるんですかね。

あまりにも合戦に対する“熱”が感じられません。

例えば司馬懿主役の華流ドラマ『司馬懿 軍師連盟』の前半は、政治劇中心です。そのためほとんど合戦シーンはありませんが、ここぞとばかりに出てくると、実に迫力ある戦いが描かれます。

映し方一つで、いくらでも合戦の迫力は出せるのだな、と思わされる。

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軍師連盟
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小道具班、息を吹き返さず……

小道具班はニコライ・バーグマン押し花を作らされたせいで、士気が尽きてしまったんですかね。

どうにもおかしい。和紙に筆で描いた線に見えないシロモノが頻出します。

腹が立ってくるというより、悲しくて頭を抱えたくなるだけです。

『大奥』スタッフはウキウキワクワクとしながら、懐中時計や薩摩切子を取り揃えているのに、大河はどうしてこうなってしまったのか……。

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