麒麟がくる感想あらすじ

麒麟がくる第20回 感想あらすじ視聴率「家康への文」

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一気に尾張へ攻め込むべき!

今川義元は、カリスマ性を発揮しつつ、評定スピーチをしています。

打つべき手を打った!

大高城、鳴海城。これらの城を足掛かりに、一気に尾張へ攻め込むべき――。

ここで「もはや議は尽くした……一気に尾張へ攻め込むべきと思うが、どうじゃ!」と意見を求めます。

実質的に出陣宣言ですね。

朝比奈親憲は、尾張、三河、遠江を合わせれば今川は日本屈指の大名になると言い切ります。

テンション高いです。そりゃ井伊谷の国衆も、負けないと思うわ。2017年『おんな城主 直虎』と重なり合う時系列に入ってきました。

義元も自信満々。自ら出陣すると言い切ります。そのうえで、大高城への先鋒をどうするのか意見を求めます。

その地に詳しい三河が推挙される。その中でも、松平元康(後の徳川家康)だと言われるわけです。

徳川家康
徳川家康 史実の人物像に迫る!生誕から大坂の陣まで75年の生涯 年表付

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それにしても……本作の今川義元はいいですね。

弱っちい公家じみた蹴鞠プレイヤー系の描写にせよ。不気味で強い描写にせよ。あんまり地に足がついていない感があった。

その点、本作は、独特の血が通った生々しさがあります。

決して弱いわけでもない。人格破綻もない。斎藤道三のように孤立してもいない。

斎藤道三
斎藤道三 史実の人物像に迫る!マムシと呼ばれた戦国大名63年の生涯

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欠点を探す方が難しいくらい。

でも……だからこそ、失敗する予兆もヒビのように見えてくるわけでして。怖いドラマだよなぁ。しみじみと怖いドラマだ。

 

東庵と将棋タイムでウキウキ家康

さて、その松平元康はといえば。

智源院で望月東庵と将棋タイムです。

「さあ」

「恐れ入りました」

元康は上機嫌です。ようやく大敵である東庵に勝てたと浮かれております。

これまでの戦績は、98戦して東庵が93勝、元康5勝。2貫の貸しだと東庵は言っておりますが……。

もう、この時点で元康が怖い。なんなんだよ!

今川義元はじめ家臣が、みんな先鋒を任せるのは元康だと言っているわけです。大勝負です。

それなのに、何をウキウキと将棋してんだよ!

これ、相手が東庵だからよいものですが、どこかでバレたら「自粛しろやボケ!」と密告されそうな気もする。

そのうえで、大敵東庵殿を打ち負かしたと。おばば殿に報告しているわけですよ。

なんなんだよ、元康、お前、なんなんだよ!

信長ほど際立って怖いとも思えませんが、なんかこう……うっすらと怖いわ。

そのおばば殿こと源応尼は、ようやく首の痛みが取れたと上機嫌です。

これも針治療のおかげだと東庵に言うと、相手は駒のお灸かもしれないと言います。

評判がよいそうです。駒はまだツボがとらえきれないと謙遜しております。

東庵殿に頼らずともやっていけると源応尼が言うと、駒はそう言う気になると言います。東庵が冗談半分の口調で調子の乗るなと嗜めるわけです。

 

他人から見れば「可愛くない子」である理由

元康は、大事の前に幸先が良いと言います。

大事とは、尾張との戦とのこと。だから元康、そんな大事の前になんでそんなに飄々としているのさ?

タイミングを見計らって駒は次の家へ向かうと言いだします。元康も別れを告げます。

ここで源応尼がちょっとぼやく。

肉親である祖母に会いたいのか、東庵殿と将棋をしたいのか? どちらかわからないって。

「とんとわからぬ子じゃな」

「両方です。では!」

しれっと流しそうになるんですけど、やっぱり元康が怖いんだよなぁ。

人の心をキャッチするのであれば、祖母孝行アピールをしたいのであれば「それはおばばさまです」と笑顔で言えばいい。

あっさり「将棋です」と言えば、かわいくない奴になる。トーン次第ではジョークになるかも。

「両方」

これがある意味、一番怖い。

祖母と孫の些細なやりとりなので、無害なのですが。

もっと重大であったり、ビジネス上であるとか、恋愛や友情であったりすると、やられた方は「どっちなんだよ!」と胃に穴が開きます。意地悪な答え。

で、祖母すらわからないと言い切る。織田の人質時代、土田御前はかわいくないと言った。

血の繋がりがあれば、困惑するだけです。

しかし、土田御前のように他人であれば「わけわからなくてかわいくない」となるのだと。

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古狸になる予兆が子役時代から出ていて、笑顔でも常にうっすらと怖いから、本作の家康はたまらないものがあります。

源応尼が現状を説明します。

先鋒を任され、織田信長勢に送り込まれることになる孫。

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三河の者は長らく今川様の支配を受けてきて、尾張との戦いとなれば必ず矢面に立たされる。自分の孫ゆえ、面倒をみろと今川様より命じられておる現状が、やるせない限りだと。

東庵は今川様の館に呼ばれていることに、些か気が重うなったと語ります。

まあ、そうなりますよね。東庵ですらどんよりするのに、どうして肝心の元康は軽快さすらあるのでしょう?

もう、元康が、しみじみと怖い。

で、演じる風間俊介さんもしみじみと怖い。

染谷将太さんの織田信長のように、見ていて無茶苦茶怖い像もありです。

あれはあれで素晴らしいものがあるのですけれども、家康は一見善良で平凡なようで、ただ笑っているだけで怖いのだから、どうしたらよいのかわからない奥深さを感じます。

でも、これが見たかった。

NHKでも、最高の玉を掘り出した手応えはあって、自局でも革新的な役を割り振りたくてしかたなかったのだとは思います。

で、それが2012年『純と愛』であったのではないかと思うのです。意欲作ではあった。そういう意欲作を作るつもりが、失速してしまった感はある。

2018年『西郷どん』はね……。同作で風間俊介さんが演じた、福井県民の誇りであり、若き天才であった橋下左内に文句はありません。

しかし、作品の中で西郷どんとニタニタしながら、キャバクラで薄い本を作るようなお粗末な脚本には嘆きしかなかった。

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NHK看板三度目の正直で、もののみごとな、未知の家康を作り上げてきました。

めでたい以外に、これにふさわしい言葉ってあります? すごいことですよ!

 

深刻そうな元康が駒から丸薬を貰う

駒が外に出ると、元康が一緒についてきて、どこまで参るのか聞いてきます。

駒が今日も寄り道かと聞いているところを見ると、マイペースに外出をしているようです。

元康は、館に戻っても戦の話ばかりでつまらないと言います。覚えておきたい台詞です。

駒が「いたしかたないこと」というと、元康も納得しています。三河を今川から返してもらうまでは、いたしかたない。

ここで元康の暗い青春が語られます。

父上は死に(信長による首箱詰め)。

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母上は実家に返される。

おばばさまと私は人質として今川に置かれる。

何もかもいたしかたないのだ……そう言いつつ、時々投げ出したくなると言います。このまま寄り道を続けて、あれもこれも投げ出したいって。

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そのうえで、駒に仕事のことを聞いてきます。

駒によると、毎日お灸を望む変わった人がいるとか。それでいて何にでも効く丸薬を作っているそうです。だったらお灸なんて不要のようでいて、そうでもない。戦の前になると、その薬が売れてゆくそうです。

その薬をお守り代わりに買うと、死んだ人がいない。あの薬が効いたと申すとな。それで戦になると売れるとか。

意地悪なことを言うと、生存者バイアスってやつじゃないですかね。薬を買って死んだ人は何も言えないわけです。

何にでも効く薬があるとは思えないものの、お守り代わりになるのだろうと駒は推察しております。

「そのような薬があるのであれば、誰でも心を動かされる。私も生きて帰れるのならば信じてみよう」

元康が深刻な顔でそう言います。

余裕こいて将棋をしていたものの、内心お守りが欲しい気持ちはあると。駒はここで、もらったその薬があると丸薬を出してきます。

駒は元康にその薬をあげると言う。

「それで元康様がご無事に戻るのであれば、私も信じてみます」と告げるのです。

「かたじけない。これは駒殿からもろうたお守りじゃ。必ず生きて戻って参る」

そう元康は告げるのでした。

駒は、その芳仁という老人の家へ向かうのでした。そこにいたのは、謎めいた老人でした。
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