坂本龍馬とお龍の新婚旅行

晩年のお龍(左)と坂本龍馬/wikipediaより引用

幕末・維新

龍馬とおりょうのハネムーン 薩摩新婚旅行の日程は甘~い旅だった?

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VIP待遇の楽しい旅

薩摩藩において、坂本とお龍は丁重な扱いを受けました。

この旅行は有名で、地元鹿児島では、それにちなんだツアーもあるほどです。

【霧島国際ホテル公式サイト(→link)】

「竜馬ハネムーンウォーク(→link)」というイベントも開催されています。やっぱり人気者ですね。

小松ははじめ、勝に頼まれて坂本を受け入れたわけです。

当初はそのスキルが目的でした。

が、だんだんと坂本の人柄に魅力されたのでしょう。

かなり丁重に、そして親身になって坂本を遇するようになっています。寺田屋事件での対応からも、そのことがうかがえますね。

坂本は、寺田屋事件では高杉晋作からもらったピストルで応戦しています。

それとは別に、小松からもピストルをもらっているそうです。

西郷隆盛夫妻も、坂本とお龍を手厚くもてなしました。

坂本はこのとき着るものにも困っていたようで、西郷の妻である糸に「使い古しでもいいから褌が欲しい」と無心しました。

岩山糸(西郷糸子)
西郷3番目の妻・岩山糸(糸子)銅像見て「こげなお人じゃなかった」

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真に受けた糸は使い古した褌を渡してしまい、西郷が厳しく叱ったそうです。

西郷夫妻の人柄がいかに素晴らしいか、坂本は姉に書き送っています。

坂本は大久保利通とも親しく交流し、互いに高い評価をしていたと伝わります。

 

絶景を楽しむ二人

二人が旅した季節は、春から夏へと季節が移り変わるころ。

霧島躑躅(きりしまつつじ)が咲き誇るころでした。

南国薩摩の旅は、温暖で太陽がさんさんと輝き、素晴らしいものであったことでしょう。

このとき、坂本32才。お龍は26才。若い二人です。

二人は名峰・高千穂峰にのぼりました。

そこで、たわむれに天の逆鉾を引き抜いてみたとか。

天の逆鉾(あめのさかほこ)

この登山の際には、小松が持たせたカステラをおやつにしていたそうです。

絶景の中咲き誇る躑躅を見て、カステラを食べ、傍らには最愛の人。あやかりたいハネムーンバカンスが、そこにはあります。

傷の療養のために立ち寄ったのは「塩浸温泉」です。

ナトリウム、カルシウム、マグネシウム等のミネラルをたっぷり含んだ、なめらかな泉質が特徴。

鶴がここで傷を治したことから「鶴の湯」の別名も。切り傷、火傷、皮膚病に効果があります。

戊辰戦争の負傷者も、ここで湯治をしたとされています。

10日ほど滞在する中、魚釣りを楽しんだり、ピストルで鳥を撃ち落としたり、温泉以外も楽しんだとか。

現在は「塩浸温泉龍馬公園(→link)」が整備され、坂本とお龍の像、湯治の碑が建てられています。

犬飼滝(→link)の絶景も、坂本は楽しみました。

坂本は90メートルも高さがあると驚嘆しておりますが、実際は36メートルほど。

よほど印象深かったのでしょう。

坂本とお龍気分になって旅したくなる気持ちもわかりますねえ。

このように、薩摩藩でのびのびと羽を伸ばした坂本竜馬

ドラマ等でこの場面を外すのはかなりもったいないですよね……。

是非とも見てみたいものです。

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西郷3番目の妻・岩山糸(糸子)銅像見て「こげなお人じゃなかった」

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文:小檜山青
※著者の関連noteはこちらから!(→link

【参考】
国史大辞典
桐野作人『さつま人国誌 幕末・明治編 2』(→amazon

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