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『光る君へ』感想あらすじレビュー第42回「川辺の誓い」道長の涙は自己憐憫では?

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『光る君へ』感想あらすじレビュー第42回「川辺の誓い」
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双寿丸は元気いっぱいだが、道長は病に倒れる

まひろは帰宅します。

きぬといとが出迎え、賢子は乙丸は出かけていました。

なんでも双寿丸が毎日顔を出しているようです。賢子はまだ子どもだとまひろは気にしませんが、裳着を済ませている!といとは気を揉んでいる。

それはそれでよいと笑うまひろ。

これも不思議といえばそうで、『源氏物語』の世界観では、双寿丸は野蛮な存在です。

けれども同時に、貴公子たちがいかに頼りなく偽善的であるかも描かれています。貴公子に愛し愛されても幸せにならないと突き放しているともいえる。

そんな物語を手がけた作者としては、新たな可能性を武者に見出しているのかもしれません。

双寿丸と賢子が帰宅。どうやら双寿丸は腕に怪我をしているようですが、本人は大した事ない様子。おろおろする賢子に対し、傷口を水で洗うようまひろが指示します。

ここでの双寿丸は、顕信と対比的に見えます。

比叡山が寒いことが一大事だとうろたえる彼の周囲に対し、双寿丸の野生美にあふれた逞しさときたら。

彼を嫌っていたいとですら、「ここの飯がうまいから来るのだ」と言われ、ちょっとぼーっとしてしまいます。

さらにいえば、おいしくご飯を食べるところも対照的です。

立后のあと、欠席者ばかりの宴は虚しいものでした。

貴族がああして食事を無駄にする陰湿な生き方をする一方で、武者はモリモリと食べて元気に生きている。

双寿丸が新たな時代を感じさせる一方で、道長は病に倒れ、倫子が道長の看病を熱心にしているのです。

道長は帝に辞表を提出します。

なかなか立派な筆跡かつ漢文で書かれていますが、こうしたものは本人ではなくそれなりに学識がある学者が書くそうです。

諸葛亮の「三顧の礼」を念頭に置いたのか。こういう人事関連のものは三度繰り返す監修があるとか。つまり辞表も三回突き返すと。帝はそうしたくないようですが。

皇太后が倫子のもとにやってきます。

倫子が辞表を二度提出したと語ると、心やさしい皇太后は道長に反発したことを反省しています。

彰子の祖母である穆子が「皇太后は信じた道を行くように」と返すと、倫子もこれに優しく微笑むのでした。

一方で、家にいるまひろのもとには、皇太后から早く戻ってくるようにと催促する手紙が届けられるのでした。

 


内裏に飛び交う怪文書

道長の病をきっかけに、内裏には怪文書が出回ります。なんでも道長の病を喜ぶものがいるとか。

大納言:藤原道綱(道長の異母兄。道長がいなくなれば上の位へ出世できる)

大納言:藤原実資(道長に屈しない硬骨の人)

中納言:藤原隆家(道長の政敵である中関白家出身)

参議:藤原懐平(三条天皇に近い)

参議:藤原通任(同上)

「俺?」

そう慌てふためいているのが道綱です。周囲から疑いの目を向けられ、「道長は可愛い弟なんだ!」と素朴な弁明をしています。

実資は憤るも、即断即決で放置。

隆家の前では、ききょうが「こういうものが出回るのは皆の心が荒んでいるからでございましょう」と言い切っていました。そのうえで、嫌な世になった、先帝のころはこんなことはないと言います。

ききょうが信奉する定子も嫌がらせを受けていたし、彼女自身も悪口にいづらくなって里に戻っていたことがありましたが、思い出は美化されるものなのでしょう。

潔白をわざわざ言いに行くのも気が引けると隆家が口を開くと、ききょうは放っておけばよいと強気です。

「左大臣様のお命、長くは持ちますまい」

そう願望のようなことを口にしますが、当時の寿命や、藤原道隆のことを考えれば、そう思いたくなるのも理解できます。

ちなみに道隆も道長も、死因は飲水病(糖尿病)と共通しております。

結局、道綱だけが釈明にやってきて、倫子に止められていました。

怪しい文のことを聞かされた倫子は、むしろ断固として道綱を返し、平癒を祈るようにと告げます。

そんな噂を道長に聞かせたくないのでしょう。百舌彦が道綱を掴み、強引に追い出しています。

 


『源氏物語』完結

まひろはまだ家にいて、皇太后のもとに戻っていません。

掃き掃除をしていると、賢子がもう執筆しないのかと聞いてきました。

まひろは晴れやかに『源氏物語』完結を宣言します。

「物心ついたときからずっと書いていた母上が書かないとなると、母上でないみたいだ」

「このまま出家しようかしら」

明るくそう言うまひろ。

この底抜けの明るい出家宣言からして、道長との縁も途切れたようにも思えなくもありません。

ソウルメイトが病で倒れていて出家するというのは、あまりに冷たいものですから。この時点で病を知らないというのはむろんありますが、虫の知らせはなかったのでしょうか。

そして夜、まひろは琵琶を奏でているのでした。

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