どうする家康感想あらすじレビュー

どうする家康感想あらすじ

『どうする家康』感想あらすじレビュー第23回「瀬名、覚醒」

わざとらしく目を見開き、棒読みで説明セリフを語る松平信康

ドヤ顔が鬱陶しい織田信長

目がうつろで安っぽい兜を被った武田勝頼

そしてあの嫌なナレーション。

今週も、これのどこが大河なのか……と思っていたら、力関係や拠点の位置などがわかりにくい勢力図がデカデカと画面を支配します。

地図というより薄気味悪い何かに見えてくる。あのマップで武田家と徳川家がどのような勢力争いを繰り広げているか、理解できる視聴者はいるのでしょうか。

これの一体どこが、戦国時代なのか。

全く老けメイクをしない父・徳川家康のせいで、高校生同士の部活動のように見えなくもないし、パステルカラー衣装の女たちがわざとらしく縫い物をしているのもなんだかなぁ……。

わざわざ人前で針仕事をする意味はなんなのか? とにかく、わざとらしくて、リアリティがない。

着物のダサい蟹模様も見ているだけで不愉快さが募ってきます。

信康の背景にピロピロと鬱陶しいBGMを流し「はい、トラウマ! PTSD!」とでも言いたげな演出に今週も絶望感が募ってくる。

気がつけば、間もなく半年に届こうとしています。

改善? テコ入れ?

あきらめてください。今年は負け戦じゃ。

 


あらすじ:おじさん構文バージョン

やっほー!( ´ ▽ ` )元気に、してたカナ( ´∀`)

瀬名チャンと千代チャンの密会を、あのマウントチクリ女五徳が察知シチャッタ!( ・∇・)

そんな、ギスギス、耐えられない_:(´ཀ`」 ∠):

そう思っていたら、お尻パチーンの、癒し系ドジっ子、愛チャン登場( T_T)\(^-^ )

なんか、ヤクザみたいな、水野が、死んだりしたケド…癒し系ドジっ子がいるから、安心なんダナ♪( ´▽`)

オイラもお尻叩かれたいハァハァ( ´∀`)

そして、ついに、瀬名チャン覚醒キタ♪───O(≧∇≦)O────♪

 


どうする昭和平成のラブコメ

家康はお葉に肩揉みをさせています。

お葉って誰でしたっけ? と思ったら、あぁ、あの側室でしたか。家康に触るのも嫌だったと思いますが、頑張っていたんですね。

でも一体何のために出てきたの?

と思いきや、お得意のアリバイ工作でした。

慰める側室を持てとのことです。家康が自分から言い出したんじゃない。あくまでお葉の提案にさせられてます。

家康はわざとらしく干したイチジクを台所へ。

と、突然、女に尻を殴られます。

つまみ食いをしていると思われたらしく……わざとらしく正体に気づいて「きゃー!」って、昭和のラブコメかい!

この図式が成立するのも、家康が強引に若づくりにされているからですよね。

戦国時代の30代半ばから後半あたりですので、年相応の外見ならばこうならないはず。

しかも、この場面はかなり無理がある。

・なぜ誰かに取りに行かせるのではなく、自分でホイホイ台所へ出向くのか?

・台所に女中は数名いるのであり、殿だとわかっているから一礼くらいするだろう

・あんな簡単に尻をホイホイ叩かれるノーガード戦国大名は、セキュリティ意識が欠如し過ぎている

・そもそもイチジクは日本渡来前でオーパーツ状態では? 『らんまん』で植物考証は手一杯だとか?

何もかもアリバイありきだから、不自然すぎる表現が通ってしまう。

こんなくだらないラブコメ描写のために、いろいろ犠牲にしているわけです。

しかもやりたかったことが「尻叩き」ってさぁ……。

受信料で性癖と萌え発散をするとは、まったく大した度胸です。

愛の「きゃっ!」だの「へへへ……」といういかにも萌えキャラな笑い方は、誰も止められなかったんですか?

ちなみに愛の夫は戦死していて、本作における千代と同じ立場です。

あちらは忍び働き、こちらは萌えキャラ側室って、どちらがマシなんでしょうね。

史実かどうかの問題ではなく、自分のために戦って死んだ家臣の妻を萌えキャラにして愛でる姿にするなんて、家康を冒涜していませんか。

※以下は西郷局西郷局(於愛の方)の関連記事となります

西郷局
於愛の方(西郷局)を側室にして 息子の秀忠を将軍にした 家康の狙いとは?

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どうする占い

千代と瀬名の密会がバレちゃった!

……って、そりゃバレるわ! あんな堂々と開けっ広げにやって、気づかないほうがおかしいでしょうよ!

あのわざとらしい巫女装束に、意味不明なニタニタスマイル。

千代は出てくるだけでうんざりします。

望月千代女
武田と徳川で暗躍する望月千代女は実在したか?どうする家康古川琴音

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そんな千代は占いを披露しますが、この場面はちゃんと考証していないのでは? 元ネタはあっても、ファンシーな占いにしていませんか?

水晶玉やタロットカードを使えなくて残念でしたね。

占いを出すなとは言いません。

『麒麟がくる』や『鎌倉殿の13人』の占いはちゃんと『易経』由来で表現されていました。

本作は、そういうところで手抜きするから胡散臭くなっている。筮竹すら用意できないんですかね。

「えー、でもさぁ、かわいこちゃんが筮竹なんて萌えねえしw てか筮竹ってなに? あのうどんみたいな棒? ヤダヤダヤダw ここはパステルカラーがいいww」

そういうノリですかね。それとも脚本を書く上で、いちいち『易経』を調べるのもめんどくさかったとか?

それにしても、重大な密談なのに、オープンテラスで大声でペラペラと喋るって……相変わらずのザル状態で、いったい何を覚醒したと言うのでしょう。

ゼロにいくつ掛けようと、ゼロはゼロのままなんですよ。

にしても、このだだっ広さ。歌いたくなりますね。

襖もねえ! 屏風もねえ! 同じセットをぐーるぐる!

オラこんな大河嫌だ〜♪

 

どうするセクハラをクールだと思うセンス

本作は、信長が五徳の頬を掴む場面を「めっちゃかっこいい! これぞイマドキ!」と思っているようで、今週も回想シーンを入れて来ました。

全大河ドラマを振り返っても、これほどまで暴力的な場面を宣伝素材にするケースは、そうそうないでしょう。

ニュースにも使われていることから、自信たっぷりに宣伝素材を用意したんですね。

◆「どうする家康」信長、五徳にスパイ指令→次回密告…4年後の悲劇へネット悲鳴「なんて呪い」「今から鬱」(→link

◆ 壊れる信康と孤独な五徳、2人の子の試練にSNSはハラハラ【どうする家康】(→link

ドヤ顔カメラ目線で「どや! やばいやろ!w」と言いたげな信長の顔も、もはや一周回って笑えてきた。本当に痛々しいセンスです。

いまだに『パルプフィクション』(1994年)を見て「タランティーノやべえ!w」と思って、それを日本でやれば!ヤバい!」と信じているような印象を受けます。

若い女性をことさら怯えさせ、それをスタイリッシュにして目を引くセンスは、むしろ有害なものとして扱われています。

10年前のニュースでこんなものがありました。

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