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【『どうする家康』感想あらすじレビュー第24回「築山へ集え!」】
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現代の流行にせよ、いっそ韓流ドラマあたりを参考にすればまだマシに思えるかもしれない。
こんな平成レトロを取り入れて、何がしたいのか。制作陣の趣味でしょうか。
念の為に申しておきますと、このドラマは大河ドラマ、つまりは時代劇です。
平成だろうが令和だろうが、本来そんなトレンドをやたらと取り込むものではありません。
どうする武田の人材不足
よりにもよって滅敬が穴山梅雪で、案の定、服部半蔵にバレているってどういうことなのか。
プロットの都合ではありません。
武田二十四将なんて考えるだけでキャパシティオーバーしちゃう、かわりにSTK(忖度)48でも動員しちゃお! ネット盛り上げるぞー!
そんな本作製作者の都合ゆえにそうなっているのでしょう。
そりゃあ、これだけ人材不足なら武田は滅ぶでしょうよ。
本作の武田は、長篠の戦い前から人材が不足し切っていた。こんな弱い武田家は前代未聞です。NHKは、二度と繰り返さないようにお願いします。
どうする忍者対決
忍者対決を見どころと言い張るわりには、一体これは何なのか。
忍道具の使い方がしっくりこない女大鼠。腰を落として歩く姿勢が安定しておらず、苦しそうですね。筋力がついていないのか、危ういのが見え見えです。
それと対峙するのは、実践的でもない飛び道具をドヤ顔で構える千代。
『鎌倉殿の13人』の善児とトウの翌年にこのくだらなさを見せられるのは辛くて仕方ありません。
どうする読書
『伊勢物語』を唐突に出してきた感が否めない。
幼年期に四書五経を読みこなしていた『麒麟がくる』の明智光秀と、知識の差が残酷なほどについております。
それにしても、このドラマは読書の姿勢からしていただけません。
家康が読書する場面は見ていてため息をついてしまいました。
書見台を使わない。現代人が雑誌でも読むように気軽に持ち、膝を立てている。そして片手で茶碗を持って飲む。こぼしたときのことを考えていないとわかります。
もしかして本作は読書そのものが嫌いなのでは?
「読書なんて非リアの陰キャだけがするもんでしょwww」
とか平気で思っていそうです。
いかがでしょう。制作者のみなさん、読書そのものはお好きですか?
なんなら反知性こそかっこいいなんて思っていませんか?
『鎌倉殿の13人』では、政子がりく(牧の方)から大量の書籍を渡されていました。本作の制作者にも渡したくなってきます。
どうするカメラワークや小道具
このドラマはカメラが甘くて、ぶれていたり、切り替えが雑だったり、どうにもやる気が感じられず、うなだれそうになります。
小道具の作りも甘い。ホームセンターで買った材料で頑張って組み立てた感がにじみ出ている。
今年の大河は何か特別なことでも起きているのでしょうか。
どうする発声
暗いことを話すからといって、ボソボソと発声が不明瞭なのもいただけません。
そうかと思えば、ハキハキと滑舌を良くしすぎて、何も深みもない明るさ、甘ったるさを出すのも見ていてキツい。
そんな口調で何を話されても、騙すつもりなのか?と不信感ばかりが募ります。
そしてピロピロBGMがつく。耳に悪いドラマです。
どうする殺生の悩み
「誰も殺したくないから戦をやめたい!」
そういう人はいるけど、それならそれでやることはありますよね。
出家遁世するとか。
殺してしまったあと、仏道を極めるとか、寺に寄進するとか。
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