どうする家康感想あらすじレビュー

どうする家康感想あらすじ

『どうする家康』感想あらすじレビュー第24回「築山へ集え!」

こちらは3ページ目になります。
1ページ目から読む場合は
『どうする家康』感想あらすじレビュー第24回「築山へ集え!」
をクリックお願いします。

 

そうした葛藤が何もない。だから言葉にリアリティがなくなる。

このあたりは『麒麟がくる』の足利義昭明智光秀などはいろいろ考えていました。

松平信康は宿題から逃走したい子どものようだし、瀬名は何かにハマった怪しい人にしか思えません。

 

どうする今川氏真と糸

今川氏真と糸(早川殿)を思い出したように出してくるあたり、本当に腹が立ちます。

彼女が北条の姫って、後出しではありませんか?

思いついたように北条を出されてもなぁ……。

追加キャストでも北条が出るようですが、出して欲しくなかった。

 

どうする健忘症

それにしてもこのドラマは、基本的なことすら疎かになっています。

冒頭で思い出したように母・巴のことを思い出した瀬名。

それを殺したのは今川氏真でしょう?

夜伽役にするだのなんだの、性暴行を加えようとしたのも氏真。

家康に捨てられた瀬名が氏真に「遊女」扱いされるなどあり得るのか?

続きを見る

あんな過去があってもすこぶるニコやかに対面できる、その神経が理解し難い。何かその壁を乗り越えられるような展開があったならまだしも、放送日が空いていて、単に脚本家や制作サイドが忘れているようだ。

このドラマって一話完結形式にしているようにも思えるんですよね。

そういうのは民放時代劇『暴れん坊将軍』あたりのフォーマットです。

 

どうする経済観念

瀬名みたいに、生花とイチャコラ(死語・朝ドラ『らんまん』で使っていました)しかしていなかった愚か者が、急にドヤ顔で経済の話をしても意味がわかりません。

「FXで儲けちゃおっと

なんて言い出しちゃったような痛々しさがある。FXアプリの広告アニメのようで辛い。

書いている側も戦国時代の経済が理解できていないようで、現実社会と向き合っているかどうかすらあやしい。

 

どうする世を救う妄想

壮大な策とか言い出した瀬名は、カルトにハマった有閑セレブ主婦にしか見えません。

「富士山には神秘のオーラがありまぁす! その鳥居の下をくぐるとパワーが感じられるぅぅぅ……波動を受け取る私こそが、真の母……全人類に平和をもたらす選ばれし女なのです、全世界に生きる人類を救いたぁい!」

「おお、母上こそ世界平和をもたらす真のお方!」

「マザーセナ。マザーセナこそ、皆様にとっての母! 世界を救うこのお方には、そんな名前も相応しいのです!」

そんなノリですね。

思い返せば、一向一揆でもカルトと絡めていてウケていましたね。で、今度はもっとハードコアなネタに向かうわけですか。

瀬名がやたらと花の輪を頭に被っていたのも納得できます。

「マザーセナにこの花輪をプレゼントさせていただきました!」

こう言いたいんですよね。

 

どうする「戦をするフリ」

とっておきの作戦が

「戦をするフリ」

と言われた瞬間、ズッコケた視聴者も少なくなかったでしょう。

制作サイドも、劇中の徳川家臣団も、そんなことが通用すると本気で考えたのでしょうか?

武装集団は危険です。

「戦うのではなく、武装姿で訴えにいこう! そうすれば願いが叶うはずだ!」

そんな風に脅すつもりで進んでいて、何かの弾みで大惨劇が起こる――というのは歴史的によくあることです。

足利義輝の殺害、禁門の変、そして鳥羽・伏見の戦いですら、歯止めの効かない状況に陥り、大事件へ発展したと指摘されています。

江戸開城のときだって、武装解除をしていないから、上野戦争が起きています。おまけに幕臣が海軍力を頼りに箱館戦争まで粘った。

歴史を振り返れば多くの事例があることは、多くの方がご存知でしょう。

そのくせ、つまみ食い的に新説をかじるのが本作の特徴で、

「森蘭丸でなく、森乱にしました! 新説を取り入れてます!」

「口さがない者は蟹の模様が鬱陶しいと言いましたが、ああいう子ども服は現存します!」

と主張する。

そんなものはアリバイだし、そういう瑣末なところを拾って「歴史通なら理解できるこのドラマ!」とでも主張されたいのでしょうか。

しかもこのドラマは、ある意味、天運と通じているのか、現実とリンクしましたね。

※続きは【次のページへ】をclick!

次のページへ >



-どうする家康感想あらすじ

×