青天を衝け感想あらすじ

青天を衝け第8回 感想あらすじレビュー「栄一の祝言」

お前が欲しい――千代に告げた先週のラストからどんな展開を迎えるか?

喜作がやってきて、千代を賭けて剣術勝負をすることになります。

「栄一さん気張って!」

これぞ青春ってやつでしょうか。

オープニングで激しい勝負。なかなか長い間、道場で戦いが続き、ついに尾高惇忠がやってきて結果は喜作の勝利でした。

しかしなぜか喜作は栄一に勝利を譲ります。

二人の事情を把握した尾高惇忠は結婚を快諾。ついに栄一と千代の結婚が決まりました。

なお、栄一・喜作・惇忠の三人はこの先も行動を共にします(よろしければ惇忠の記事を併せてご覧ください)。

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では、そのころ幕府はどうなっていたか?

 

井伊の大老就任と栄一の祝言

赤備えの鎧兜と共に、北大路欣也さんの徳川家康が登場、井伊家のことを説明します。

井伊直政から始まり井伊直弼のことまで。

そして将軍継嗣問題(本作では将軍世継ぎ問題)へと行くのですが、今回も説明セリフで進んでいきます。

そんな中、岩瀬忠震(いわせ ただなり)が「違勅」で日米修好通商条約を結んだから大変です。

岩瀬は、交渉相手のハリスらに感心されるほどのやり手でしたが、強引に押し切られたかのような、どことなく臆病な表情を浮かべて調印していましたね。

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当然ながら開国反対派の徳川斉昭は激怒。

水戸藩士らもザワついています。

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そんな中、家定が慶喜に嫉妬し、慶喜推しメンを処罰するよう井伊直弼に言い残します。

慶喜は家茂を認めていたのに酷いなぁ。

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不穏な空気に包まれる幕府に対し、血洗島村では栄作と千代がほっこりキュンキュン祝言です。

オナゴがキュン死で倒れそうな展開なんでしょうか。

そんな夜に誰かが来るようです。

井伊直弼は血を吐いて倒れると予告で判明しました。来週は【桜田門外の変】ですね。

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総評

幕末も現在の私たちと変わらない青春がある――そんなほっこりする展開でしたね。

やはり日曜の夜は爽やかでありたいということでしょうか。

幕末のややこしい政治外交は省いてポンポンと先へ進んでいくため、恋の剣術勝負や祝言をじっくり描ける。

ということで、この先は厳しい意見になりますので、本作を楽しまれている方はここでページを閉じていただければと思います。

 

愛のない世界

愛はどこにあるのか?

千代役女優の名前ですかね?

胸キュンだのなんだの言っている告白タイムも、一方的にガーッと喋るだけ。

『麒麟がくる』のように、相手が寒いと気遣って温石(おんじゃく)を差し出すような思いやりはない。もう栄一がただただ欲に突き動かされているように見えてつらいです……。

そもそも未婚の男女が二人で会っている時点で、彼からは思いやりを感じられません。

例えば会津藩士が幼少期に習う「什の掟」では、屋外で女性との会話は禁じられていました。

男尊女卑? と単純には言い切れません。女性保護の意味もある。密通を疑われるようなリスクを無くすためにそんなルールがあったのです。

八重の桜』では、八重と山川浩がそこを踏まえた会話をする場面もありました。

たしかに八重と川崎尚之助が屋外で出会う場面はあります。あれは型破りな八重が木登りをしていて、その下を尚之助が通りがかるという演出があるから許容範囲です。

しかし『青天を衝け』では、時代ならではの制限を無視して、ベタな青春ドラマが展開される。

そして剣術勝負。

防具なしで戦うとは、セキュリテイ意識がまるでない。

しまいには観戦している千代まで危険にさらす。

大岡越前なら「お前ら全員愛がないよ!」と裁きますね。

こんな話があります。

「この子は私の子だ」と言い張る二人の母親がいて、両方から子供の手を引っ張らせます。そして先に離した方が本物だと認定する。

同様の話はソロモン王にもあって「この子を剣で真っ二つにして、お前ら二人で分けろ」というもの。

そこで本物の方が「裂くくらいなら譲ります!」と叫ぶ。

要は奪い合いをする対象(ここでは子供)の身を案じているかどうか。

それが『青天を衝け』では、どいつもこいつも愛がありませんでした。

何よりも製作者の知性への愛、歴史への愛がない。演出も良いものを作る愛がない。

臭いスローモーションにベタなBGM。いちいちぎこちない役者の所作。

私は何を見せられているのだろう……と疑問だらけになってしまいます。

 

ジェンダー監修者招聘が急務です

最近、大河がジェンダーがらみで大変なことになっております。

どうやらまだ燃え足りないようで、ヒロインを賭けた勝負って、一体いつの時代でしょうか。

主役・吉沢亮さんが天陽役で話題になった朝ドラ『なつぞら』。

あの作品でもヒロインを賭けたクロスカントリースキー勝負があり、天陽が競いました。

しかし、ヒロインは勝負した相手の両方を断る。

むしろ自分の夢を選ぶ。

そもそもヒロインの同意を完全に取りもしないで、男同士が勝手に戦って一体何なの? と、古臭いラブコメ展開をキッパリと否定し、21世紀らしいジェンダー感を見せました。

そこから『青天を衝け』で一体どれだけ後退したのやら。

剣術勝負からお千代を幸せにすると惇忠に頭下げる栄一までのひたすら長いシーンがくどい。

そして千代から去った喜作には、都合よく美女・よしが出てきてアタック(死語)ですからね。

手作りスイーツを差し出すあたり『花燃ゆ』文ちゃん精神を感じましたよ。彼女の魂が継承されたのでしょうか。

◆青天を衝け:情熱的な喜作に一目ぼれ 成海璃子“よし”初登場 千代の良き相談相手にも(→link

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