どうする家康感想あらすじレビュー

どうする家康感想あらすじ

『どうする家康』感想あらすじレビュー第11回「信玄との密約」

三河平定をなしとげた、神の君――。

由緒正しき源氏の末裔なので、何の問題もなくて叙任できると思った? いやいや、そうじゃないんだよ!

といったノリですが、このドラマって嫌な世相と重なると申しましょうか。無能で血筋しか頼るべきところはないのに、「そんなのこだわらないもん」と言い出す姿勢がかえって痛々しい。

しかも、公家の金儲けについて口汚く罵ります。

自分たちは三河守という権威を利用しようという場面なのに、いざ金を払うとなるとケチることばかり考え、自ら新たにお金を稼ぐ算段は立てたりしない。

国を治めるのであれば、産業を育成したり、商業を促進して銭の流通を高め、税収を上げればよいではないですか。

そういった経済センスが自分になく、他者を責めてばかりなのが見ていて切ないのです。

そんな人物が天下人になどなれますか?

宴会が始まったかと思ったら、家康は食べ物を手にして歩いている。

本作は、立って座るという基本的な所作指導ができないせいなのか、謎の立食パーティみたいなことしますよね。

それと築山殿はどうしてここにいるのでしょう。別居はどうなりました? そんなに、ちょくちょく来られるものですか?

 


あらすじ:おじさん構文バージョン

こんにちは〜ん( ◠‿◠ )

先週みた?w これぞ、痛快時代劇ダヨね!♪( ´▽`)

種馬扱いの、家康チャンが、ムツゴロウさん扱いで、わろたしww 百合エンドまじ今ドキ、トリッキーだし(๑╹ω╹๑ )

世の女どもを痛烈に批判して、エロエログラドルを出してくる♪

もう、マジで、ゲラゲラ、大爆笑^_^

こんな、楽しい大河を、オイラは見たことないよ♪昔見た『うる星やつら』とか、思い出すンダ( ^∀^)

北条政子とかいうババアが、演説する昨年とか、ウザかったし、歴史的にありえねーしwww

女に人権なくて、ポリコレ最後の砦なのが大河でしょwww(^O^)

家康は、大奥を作ったんだし、エロくて、当たり前じゃん(^O^) NHKさんさいこう、面白い、オイラの受信料、使っていいよ(^O^)

三河国主となって、姓を、徳川と、改めた家康チャン( ´∀`)

やっと、わかりやすくなって、オイラも安心ダ^ ^ナンチャッテ^o^

こうなったら今川領を狙うダケダネ( ´∀`)

瀬名チャンじゃなくて築山殿チャンを苦しめた今川ざまぁwwwwww

ヨシ!♪(´ε` )

今週は駿河・遠江を狙う武田信玄と、話し合うんダッテ( ´∀`)

瀬名チャンのため、栗を、拾っていたら、なんと出会っちゃった!(๑╹ω╹๑ )ビックリダネ♪( ´▽`)

やっぱり、戦国時代は、大物だけで展開して欲しいナ( ´∀`)

町娘の、駒が、将軍のそばにいる、麒麟くるくる詐欺はもういらんからwwwww

デモ、その合間に、瀬名チャンの、友達の、お田鶴チャンと悲しい別れがアルンダ( ˊ̱˂˃ˋ̱ )

女城主になった、田鶴チャンを慰めたい( ◠‿◠ )

同じ、女城主でも、色々可愛くねえ、ムカつく直虎トハ大違いダヨネ♪( ´θ`)ノ

直虎が、小野だっけ?wソイツを殺す、なんて、バカみたいで草不可避wwwそういうの、いらねえからwwww

はい、顔文字と句読点多用は終わり!

 


どうするオープニング

今週も、何も心に響かないテーマ曲から。

大河ドラマのオープニングって、それなりの見どころがあるということを思い出したんですよ。

何も褒めるところがなかった作品、2015年大河の『花燃ゆ』ですら、オープニングだけはここ10年でもトップクラスの要素がありました。

川井憲次さんによる作曲で、あの最高のテーマから、最低のドラマが始まっていた感覚が懐かしい。

 

それに引き換え今年は、オープニングからして生命力が低下します。

このドラマはなんだかBGMの使い方が妙だし、やたらとみんな怒鳴るので耳に悪い。

怒鳴ることで強引に感情や出来事を表現しようとするのは、脚本や演出としていかがなものでしょう。

 


どうする叙任

叙任の説明も、とにかくドタバタで押し切るような印象。

『鎌倉殿の13人』では、官位による格式が描写されていて、プロットにうまく練り込まれていました。

ああいう描き方をしたからこそ、官位が高い北条政子が実質的に将軍であったことが理解できる。

同じく叙任をないがしろにする描写にしても、本作は『麒麟がくる』の織田信長と大違い。

足利義輝が官位をあげると言い出したら、サッサと小走りに去って行きましたが、ああいう描写になったからこそ、型破りな信長の性格が上手に表現されていました。

しかし本作の場合、所作指導のせいでみんな動きがラフなため、全員だらしなく見えて終わっています。

「神は細部に宿る」という表現がありますが、ドラマも一つ一つディティールの積み重ねが、作品に重厚感やリアリティ、ひいては説得力を持たせるのではありませんか?

『どうする家康』について「軽い」とか「コント」とか指摘される声が聞かれるのも、そうした細かい作業が疎かにされているからという気がします。

 

どうする椿

田鶴と瀬名の、花問答はわざとらしすぎて、聞いているだけで頭を抱えたくなりました。

椿と田鶴の伝説は知っています。コアな戦国ファンには御馴染みでしょうか。

しかし、それにしたって、もう少しやりようがありますよね。

「冬に咲くのは椿だけ」って、何が言いたいんだ?

「厳寒三友」という言葉を知りませんか。

松竹梅のことで、冬でも枯れない、あるいは咲く植物を高潔な精神性に重ねているのです。

田鶴が椿が好きだと描くにせよ、なぜ余計な会話を入れてしまったのか。

このドラマはセリフが多い人物ほどボロがでて、切なくなってきます。

例えば

「椿は花びらを散らさず、ボトリと落ちるところが不吉」

といった会話ではいけませんか?

ハラハラと散る桜との対比させることもできます。

椿を武士が嫌ったという話は俗説ですが、ともかく梅を忘れたような会話には、色々と嫌になってきます。

やはり本作は、日本の歴史ドラマを描く上で必須となる東洋史教養が抜けているんですね。

 


どうする他の大河狙い

瀬名が好きなものを持ち帰ると言い出す家康。

本作は『鎌倉殿の13人』をうっすらなぞったような描写が多く感じるのですが、今回は義時の「おなごはきのこが好き」を踏襲していませんか?

『鎌倉殿の13人』だけでもないのでしょう。

田鶴のことを「女城主」と喧伝するあたりも、『おんな城主 直虎』を連想させたい気がしてなりません。

ならばなぜ、女戦国大名として知られる寿桂尼を出さないのか。

寿桂尼
寿桂尼(義元の母)は信玄にも一目置かれた今川家の女戦国大名だった

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脚本家のセンスが悪ければ、他の制作陣が修正を促してもよいと思うのですが、それが出来てないために上っ面だけなぞるような描写になってしまうのでしょう。

大河や過去作品オマージュが得意な三谷幸喜さんとは、雲泥の差です。

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