どうする家康感想あらすじレビュー

どうする家康感想あらすじ

『どうする家康』感想あらすじレビュー第12回「氏真」

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『どうする家康』感想あらすじレビュー第12回「氏真」
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どうする女優への期待

本作について連日のように辛口評価をしているまいじつさんが、珍しく朗報の予感を告げています。

◆『どうする家康』視聴率爆上がりの可能性! 乃木坂46久保史緒里がついに降臨(→link

強化試合では中日を勝利に導き、本大会では祖国を世界一に導いた久保。

誰がなんと言おうと、どこからどう見ても、彼女が勝利の女神であることは疑いようのない事実だ。

なるほど、確かに過去の大河ドラマでも、乃木坂の皆さんを目玉として投入したことがありました。

その前例を見てみましょう。

◆「花燃ゆ」に乃木坂46・十福神が出演決定!(→link

結果、視聴率は上がりましたっけ?

そもそも徳川家康が主人公の大河で、五徳姫程度でどうにかなるわけがないでしょうよ。

淀の方や千姫ならばまだしも、誰が演じるんですかね。大河主演経験のある女優さんを狙ってくるんでしょうか。

お江役で上野樹里さんが再登板するような、そういう隠し球を狙いそうではあります。

私の好きな女優さんは、来年大河か、『大奥』シーズン2に出ていただきたい。

小池栄子さんが出たりしたら、それはもう最高なのですが、『らんまん』の宮澤エマさんにもワクワクしています。

 


どうする“リベンジ”

前述の通り、まいじつさんは毎日容赦なく本作を叩き、早くもこんな記事が出ていました。

◆ 『どうする家康』戦犯探しが過熱! 大河ドラマ史に残る大失敗の原因とは…(→link

まだ11話時点で、戦犯探しとは一体何事か……と思いきや、あなたがち的外れでもない指摘があったのです。

そして最後は、同作の制作統括を務めている大物プロデューサーについてだ。

「磯智明チーフプロデューサーが担当しているのですが、彼はこれ以前の仕事として、大河ドラマ『平清盛』でも制作統括をしていました。

そして『平清盛』といえば、今も大河ドラマ史に残る大爆死ドラマとして有名。

つまり磯氏は、『平清盛』『どうする家康』と、連続して大河氏に残る大失敗を繰り返しているのです」(同)

私も前回、『平清盛』と共通する失敗点が多いと指摘しましたが、やはりこじつけではないと思います。

ステラといういわば公式ポリアンナ(提灯記事)に、こんな記事があり、

◆大河ドラマ「どうする家康」は「平清盛」のリベンジ作!? 初回放送で見えた!今後の注目ポイントはココだ!(→link

やたらと『平清盛』が名作だったかのような書き方で、『どうする家康』も持ち上げているのです。

ただ、私はちょっと違うポイントで見ている。

今作の制作統括は、大河ドラマ「平清盛」(2012年)でも制作統括を務めた磯智明チーフ・プロデューサー(CP)という点だ。

今でこそ、大河ドラマフリークの間で“名作”の呼び声も高い「平清盛」だが、放送当時は、「映像が暗い」「画面が見にくい」など不当ともいえる批判が先行し、大河ドラマ史上初めて各回視聴率が2桁を切ってしまった作品なのだ。

磯CPにとって、無念だったに違いない。この作品を愛していた私としても、悔しくて悔しくて!

あれから11年、磯CPが満を持して制作したのが「どうする家康」。

今作にかける思いは、いかばかりか……。おかえりなさい、磯CP! 個人的に、今作を磯CPの“リベンジ作”と位置付けている私としては、ひときわ期待しているわけなのです。

私こそ大河ドラマを知っている。私の見方に間違いはないのだ――。

なんだか、そんなゴリ押しを感じてしまいますが、こういうセンスを自認する層は、相手の意見を聞かない傾向があり、失敗を繰り返してしまう。

“リベンジ”という言葉の選び方として、不当に貶められたという恨みつらみが滲んでいます。

これが『鎌倉殿の13人』との違いではないでしょうか。

三谷幸喜さんはアンチもいる脚本家です。でも批判を聞いて、苦手なところは改善しようと取り組みます。

できなかったところをもう一度やるという進歩もある。『鎌倉殿の13人』は物足りないところを埋め合わせたからこそ、出来がいいと思えます。

批判された、リベンジだ!――そういう心でなくて、自分が納得する良いものを作ろうという気持ちがある。そういう志の違いが大きいと思います。

これは三谷さんだけの話でもなく、「自分たちのやりたいことには、三谷さんがいてこそだ!」と指名する側(局のプロデューサーなど)にも大志があるのでしょう。真摯に何かに挑むということは、それだけで、素晴らしいことなのです。

一方、そうした志が無ければどうなるか。

よりにもよって徳川家康をテーマにした大河でこういう屈折した“リベンジ”がトライされるのだとすれば、なんて虚しいことでしょう。

何度も書いていますが、家康の愛読書は『貞観政要』です。諫言の重要性を説く書籍です。

それなのに、どうして諫言に向き合わず、同じ失敗を繰り返すのか?

貞観政要
『光る君へ』で一条天皇も愛読の『貞観政要』は泰時も家康も参考にした政治指南書

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本当に脱力感しかありません。

 


古の学ぶ者は己の為にし、今の学ぶ者は人の為にす

古の学ぶ者は己の為にし、今の学ぶ者は人の為にす。『論語』「憲問」

かつては自分のための備忘録として感想を書き留めたものだが、今はSNSウケを狙って書き込む。

インターネット黎明期のころは、活発な議論の展開が期待されたといいます。

しかし、それから数十年が経過すると、PV(閲覧数)狙いが露骨になり、今はSEO(検索エンジン対策)を重視して記事が作成されるような時代です。

と、ぼやきのように始めましたが、本作についても同じようなことが言えるのではないでしょうか。

ドラマの中身として一貫性があるよりも、SNSでバズることを重視したのか、ぶつ切りで単発的なウケを狙った演出や効果を連発する作品も見られるようになりました。

見る側も、本当に自分の感性に問いかけているのではなく、SNSのフォロワー同士でウケるネタや文脈を煮詰めているのかと思えることも多い。

SNSの時代は考察の時代と言われますが、果たしてそうなのか?

それよりも「界隈でのウケ狙い」重視に陥っているのではなかろうか?

大河や朝ドラのように国内知名度が高いコンテンツは、そうした宿命がつきまといます。

ゆえにそこは慎重になったほうがよい。

『鎌倉殿の13人』は狭いコンテンツから抜け出すことを意識していたのか、ワールドワイドで有名な『ゲーム・オブ・スローンズ』への意識を作り手が持ち出していたものです。

「『どうする家康』のそのネタって何? その界隈では持ち上げられているけど、その界隈が狭すぎて外からはわからないネタのこと?」と、ならないといいんですけどね。

◆ヤフーで"クソコメ"する人は半減したが…居場所を失いつつある「誹謗中傷したい人」の避難先 悪質ユーザーとの「イタチごっこ」を終わらせる方法(→link

 

どうするファンダムの空気

前段を踏まえまして……今年の大河は、ファンダムがどうにもおかしい。

話が噛み合わないと言いましょうか。

例えば、阪神ファンがこう話していたとします。

「ヌートバーを求めるのもいい加減にせんかい! バースの再来いうけどなぁ、そういうモンに頼る精神性があかんのちゃう? バースは再来しないもんや。そう思って、新しい歴史を作る覚悟が必要やと思うで」

そこへ、こう突っ込む奴がいたらどう思います?

「なんやて! バースを否定すんのか!」

「どうせバースのことなんていっこも知らんから、そういうことを言うわけやなw」

「俺がバースの偉大さを思い知ったんは……」

「バースってそれしか知らへんの? どーせ岡田や掛布も知らんアホなんやろなぁww」

いやだから、そのバース知識でマウントする、ようわからん空気があかんのよ……と、なりませんか?

本作についても、そういう噛み合わなさがあるんですよね。

例えばの話、こう突っ込むわけじゃないですか。

「駿府で雪降ってるシーン、照明強すぎん? 瀬名と田鶴が春物みたいな服に見えるし……」

するとこう返ってくる。

「は? 駿府が雪降らないと思っているバカみっけwww」

「ああいう色の着物を冬に着ては行けないソースあるんですかぁ?www」

論点ずらしに論点ずらしを重ねて、このドラマを誉めない人間はバカw――そう誘導したい空気を感じます。

私自身がバカにされるのは職業柄仕方ないにせよ、そういう荒れ狂ったファンダムがやたら多方面に攻撃的になるのは、やはり控えていただきたいとは思います。

大河ドラマは来年以降も続きますので。

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文:武者震之助note

【参考】
どうする家康/公式サイト

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