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【『どうする家康』感想あらすじレビュー第42回「天下分け目」】
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何もかもがろくでもない千代
だから千代は何歳ですか?
初登場時は家康を坊や扱いしていたでしょう。もう70近くともおかしくないってば!
本当に、このドラマは美少女戦士もどきが戦う&死ぬ様を描きたくて仕方ないんですね。
今週は稲だけでなく千代。可愛い女の子が武装してムフフ♪ そういうことは戦国武将を美少女にしたR18ゲームでよいのではありませんか?
それにしても、千代はしみじみとしょーもなかった……。
「私もようやく死場所を得た」
って、そんなイキイキハキハキ語って口角上げて笑って、なんなのでしょう。デパートの店員じゃないんだから。
死を覚悟した場面なのに、どの角度で口角をあげるかしか考えていないように見えます。
元忠がちゃんと演じているだけに、無惨さが目立ちます。
結局、千代は、本作のくだらなさを煮詰めたかのような人物像でした。
武田が滅んで、穴山梅雪も討たれたのにノコノコ生き延びて、敵に拾われて、やっとここで恋愛脳ごと散る。大河に出てくる架空女性人物でワースト候補だと思います。
忍者役のはずなのに、殺陣がどうしようもない。甲冑を着た相手に、小刀で切り付けて何がしたいのか。
撃たれて倒れる演技も、どんな指導をされたのでしょう。撃たれてからも眼力が強いまま、ダーリンの足を引っ張るようにしがみついている。
どう映れば可愛く見えるか? いちいちインスタ映えを狙っているような雰囲気でした。
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結局どうしようもなかった筆の持ち方
このドラマは筆をもつ手元を映すべきではないでしょう。
三成はまともでしたが、多くはペンみたいな持ち方しかできていない。
「家康ちゃんが頑張って書状を書いてるんだい!」と、言われたところで、祐筆はいないのか疑問ですし、あのお粗末な筆の持ち方では何もかも台無しです。
『大奥』の前田公輝さんや玉置玲央さんと比較すると、その落差は歴然でしょう。
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大河主演でありながら筆の持ち方すら指導されていないのは、さすがに驚きます。
書状を左から右へ読んでいるように目線を動かしている場面もありました。
現代劇でのカッコつけ方しか学んでいないのでしょうか……と、いったことを書くと「所作指導はクレジットされています」という反論もあります。
でも、実際そう見えなければ意味がないじゃないですか。
今年はありえないほど酷い所作が本当に多い。
本作の出演者は、共演者の背中を追いかけている場合ではありません。
◆板垣李光人が振り返る『どうする家康』「松本さんの背中を追いかけたい」(→link)
まずは松本さんですけど、ご一緒してみてすごいなと思ったのが、役の解釈やキャラクターのつけ方だけではなく、ちゃんと見え方までこだわった上で芝居をされるんですね。
セットの中で、どう動いたらどう見えるか、ちゃんと計算している。ステージングを考えながら芝居をされるんです。
それはやっぱりこれまでたくさんのステージを経験されて、演出もされてきた松本さんだからできること。コンサートの経験と芝居の経験、両方があるからあんなにも俯瞰した視点で芝居をつくることができるんだろうなというのは、いつもリハーサルでシーンをつくっていくのを見るたびに感じます。
これを語っている側は褒め言葉のつもりかもしれませんが、文春砲の疑惑が払拭されない限り、「演出に余計な口出しする主演俳優」疑惑は晴れません。
それどころか、この内容では文春砲を補強してしまっている。アイドルコンサートの延長で大河ドラマを演出できるはずがないのに。
今年は、共演者が主演を褒める、ぬるま湯の持ち上げ記事がやたらと多い。
◆山田裕貴、松本潤の言葉に「胸を打たれた」 NHK「どうする家康」撮影終了時のやりとり語る(→link)
しかしその一方で、文春砲へ台本を提供した身内の人間もいるわけです。
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文春からの取材に対し、いくら関係者が「事実ではない」と否定しても、赤字を入れた台本画像までは否定できません。
おそらくシラを切るつもりのようですが、今後、最終話に向けてどうなるか。
死ぬとわかって残しておいて、死ぬと騒ぐ
鳥居元忠に伏見城の守備を命じ、何かあったら死守せよ、と言っておいて、いざ死んだらギャーギャー大騒ぎ。
ドラマでの「御涙頂戴」要素として元忠を殺したようにしか思えません。
伏見城を防衛する戦略的な説明なんて一切ない。
地理関係の解説も出てこない。
家康は涙ひとつこぼさず、カッコつけたセリフをいうだけ。
なんだか喜怒哀楽の感覚が歪んでいませんか?
マザーセナの死以来、「哀」すら消えています。
かえって偽善っぷりが浮き彫りにされて、人間のいやらしさだけを煮詰めたように感じます。
そんなしょうもないドラマを補うためか、悪目立ちするピアノがどうにも不快です。あの旋律はいったい何なんですかね。
どうした小早川秀秋
小早川秀秋は優柔不断ということでもなく、布陣からして東軍につく意図は最初からあったとも指摘されますよね。
この辺の描写はBBC『ウォリアーズ』が秀逸でした。
英国人から見た家康と関ヶ原の戦い!BBC版『ウォリアーズ』は一見の価値あり
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あの作品での「秀秋の裏切り」は伏見を攻めたこと。ずっと東軍についていたはずが、偽装のためにか、伏見を攻めたことがスリリングな要素としてありました。
千代の臭い芝居を描いている場合じゃないんです。
だから黒田は何なんだよ
「福島と黒田が一緒に戦うよ!」
って、だから、彼らは何者なの?
NHKの日曜20時に流すドラマとして、その説明はカットしても皆がわかっているのが当然なんでしょうか。
本当に視聴者の知識に頼りすぎな作品です。
繰り返しますが、以下の記事、ドラマの紹介文なんかでは
◆『どうする家康』ファン感謝祭が開催決定 松本潤、松山ケンイチ、杉野遥亮ら登場(→link)
未だに「黒田官兵衛」の文字があるんですよ。
今作が初大河となる松本は、誰もが知る偉人・徳川家康を演じる。国を失い、父を亡くし、母と離れ、心に傷を抱えた孤独な少年・竹千代は、今川家の人質として、ひっそりと生涯を終えると思っていた。しかし、三河(みかわ)武士の熱意に動かされ、弱小国の主(あるじ)として生きる運命を受け入れ、織田信長、武田信玄という化け物が割拠する乱世に飛び込む。そして豊臣秀吉、黒田官兵衛、真田昌幸、石田三成と次々と現れる強者(つわもの)たちと対峙し、死ぬか生きるか大ピンチをいくつも乗り越えていく。
この手の記事は、NHKから画像とテキストのソースが渡されて、作成されるのが普通です。
修正された方が……と、思ったのですが、配信元のニュースは、他のメディアへも流されていますので(その検索結果はこちら→link)、今さら対応できないのかもしれません。
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