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【鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第5回「兄との約束」】
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大庭と時政の言葉戦い
北条の陣営では、白い布を鎧につけ味方だとわかるよう、宗時が指示しています。
と、一人多いことに仁田忠常が気づく。
潜入がバレた善児。刀を取り、その場から逃げ出します。
伊豆権現山では、政子が寺を掃除していました。
りくも実衣も、ろくに働かない。しかも、疑い深い性なのか、実衣がりくの妊娠を本当なのかとこぼしています。
お腹が出るかどうかは人による。そう嗜める政子に、自分たちはいいように使われていないかと不満そう。政子は読経よりも掃除が性に合っていて、シャキシャキしていますね。
りくはぼそっと呟く。
「京へ帰りたい……」
そのころ石橋山では……。
襲撃を受けた北条勢が焦り、とりあえず敵を挑発して、山中へ誘い出す作戦を実行しようとします。
「挑発なら任せとけ!」
そう自信を見せる北条時政。
義時が駆けつけ、背後に敵が潜んでいて、いま戦を起こせば負けると言い切ります。
しかし、ここから北条時政と大庭景親の罵倒合戦へ。
北条時政はどこまで権力欲と牧の方に溺れた?最期は子供達に見限られ
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大庭景親が余裕たっぷりに、煽ります。
平家の御代を揺るがす合戦を起こすなんて、カマキリが両手をあげて牛車に立ち向かうようなもんだ。
「ゆるせん!」と、いきり立ってしまう北条時政。ああ、いきなり絶望的だ……。
しかし、時政も一息入れ、頼朝が誰の血を引いているか!と、長々と語ります。長すぎて、途中でどうでもよくなってくる。
こちらは三千なのに、そちらはなんと少ないのかと煽る大庭。
醜態を晒す前に降伏しろと言われ、時政は怒ってしまう。頼朝も嘆いています。
「これは挑発しているのかされているのかわからないではないか」
確かにわからない……。
それにしても、時政に裏切り者だと煽られた景親も、なかなか面白いことを言いますよね。
源氏が朝敵であったとき、救ってくれたのは平家であったと。その恩は海より深く、山より高い――。
時政がギャーギャーと「その程度で名誉を捨てた」とかなんとか言っても、平然と笑っていました。
ついに、時政は我慢できず、結局、攻めかかるのでした。
「いかん挑発に乗ってはならん!」
もう遅い。余裕たっぷりな大庭景親と、その背後にいる梶原景時。
それに対して懸命に戦い、逃げる宗時と義時兄弟の小ささときたら……。
「私の夫も戦っているのです……」
大庭勢は勝利を祝っています。
大勝利であるから好きなだけ飲めと喜んでいます。
しかし、頼朝の行方は不明。山中をくまなく探しているようで、伊東祐親はとっとと殺すべきだと落ち着きません。
勝敗は決し、源氏再興はない。皆がそう浮かれる中、景時一人ちがう。彼も酒を勧められ、こう返します。
「敵の大将首をこの目で見てからゆっくり飲むと致しまする……」
常に慎重な景時と、能天気で何も考えていないような山内首藤経俊の対比がなかなか強烈です。
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政子のもとに仁田忠常が駆けつけ、大敗北を報告しました。
頼朝の安否を確認するものの、仁田は泣きじゃくるばかり。
このドラマは男性でも派手に泣いてよいと思います。当時はそう。むしろ声をあげて泣かない者は、たとえ男だろうと周囲から冷たいと思われたりしました。
泣きながら「あのぶんではおそらく……」と言葉を濁す相手に、実衣が問い詰めます。
亡骸を見たのか。
首を刎ねられるところを見たのか。
見たのか見ていないのか。
問い詰められると「見ていない」とのこと。
だったら生きているかもしれない、と実衣は理屈っぽく食い下がります。
最後に見かけたのは宗時と山の中に連れられていた姿だ。そう聞かされると政子も探しに行こうとします。
しかし、りくは行ったところで足手まといだと止めます。私達にはやるべきことがあると。
そしてこう言います。
「私の夫も戦っているのです……」
武田には死んでも頼らん!
頼朝は山の洞窟に潜んでいました。
時政は現実逃避をし、三浦の加勢もないのによくここまで戦った、もう勝ったも同然と笑っています。
どう考えても負けているではないか!
頼朝はそう言い出し、だからワシは不承知だった、北条を頼ったのが間違いだったと文句を垂れます。
しかも、時政になんとかしろと無理を言い、ここで死ぬわけにはいかぬと強調し、命に替えても守り抜けとしめくくる。
北条宗時も諦めてはいません。
まだ勝負はついていない、明日になれば必ずと誓う。
頼朝は憎々しげに矢の名前を見て悪態をつきます。
山内首藤経俊の名前が……。
宗時は、時政と義時に、武田信義の援軍を頼ることを告げます。三浦は諦めるそうです。
頼朝はこれを聞きつけ、よりによってアイツ(武田信義)かと毒づく。頭を下げるくらいなら自害した方がマシだとまで言い切った。
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しかし、結局は武田を頼ることに……夜明けとともに武田目指して出立することに決まります。
土肥実平が、頼朝の持っている小さな観音像に目をキラキラさせています。
なんでこの人、こんなに目が綺麗なの? 頼朝から、所領を安堵する、一番頼りになるのはお前だ、とは言われて感動していましたが、この状況では……。
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頼朝は三歳の、観音像を髻(もとどり)に入れていました。
しかし首を斬られた時に笑いものになると嘆いている。
こんなことならご本尊を持って来ればよかった。誰か取ってこい!
とムチャを言うと、宗時が取りに行くと言い出します。頼朝が、今のは戯れ言だと謝るような態度をすると、今度は巨漢武士の工藤茂光も、鎧が合わないからいったん変えてくると言い出す。
そして
「この戦、必ず勝ちます」
と言い残し、宗時は去ってゆくのでした。
頼朝は「あれは怒っているな、間違いなく」とちょっと後悔をしている様子です。
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