蹴鞠を手ほどきするため鎌倉へ呼ばれていた平知康が、京都へ戻ることになりました。
残念がるのが北条時連。
頼家側近衆の中では群を抜いて上達していただけに、もっと習いたかったのでしょう。
しかし知康は「鎌倉殿に要らんと言われた」とのことで、憮然とした表情を浮かべています。
そんな知康も時連の蹴鞠は認めていて、同時に改名も勧めてきました。
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なぜお金は賤しいとされてきたのか?
平知康はなぜ改名などを勧めてきたのか?
どうやら「連」は銭を連ねているようで、具合が悪いとか。
この時代、こんな嘆きが京都であったようです。
「銭の病が流行っておりますえ……」
銭の病というのは本物の病ではなく精神的なものであり、古今東西、金銭は賤しさと結び付けられがちです。
一体なぜなのか?
理由の一端と考えられるのが、金銭の流通による「経済の発展」です。
経済の進歩は「下剋上」の可能性を高めます。
例えば江戸時代には御家人名義も売買の対象でしたし、西洋でも金で爵位を売り払うことはあった。
要は「身分制度を揺るがす要因」となり、為政者サイドからしてみれば嫌悪すべき存在でもあります。
はからずも当時、日本の経済史で重要な変化がありました。
日宋貿易による「宋銭」の流通です。
日本でも和同開珎などの通貨が開発されはしましたが、実際に鋳造して流通させるとなると、そうは簡単ではなかった。
原因は金属加工の技術でしょう。
質を担保としながら、同時に信用力のある銭を作り流通させるのは並大抵のことではありません。
鋳造技術に加えて、流通インフラの整備など、整えなければならない項目は多岐にわたります。
そんな貨幣事情を変えたのが日宋貿易です。
宋との貿易により、手っ取り早く日本でも使える銭が入ってきた。
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そしてその経済力は、平家政権の基盤にもなりました。
銭でどうこうするなんてイヤらしい――かくして、そんな思想が生まれてゆきましたが、時連の場合、坂東武者であることがよけいにカネを彷彿とさせ、京都人は身構えてしまう。
だからこそ知康も「都受けを狙って考えろ」と言ってきます。
向こうでの活躍を夢見ているなら、なおさらそうしろと伝え、トドメがこれ。
「お前の蹴鞠は、他の者と違って邪心がない、まっすぐ」だってよ。
「師匠!」
時連に思いが通じたんですね。この人は俺の都で成り上がるドリームを応援してる! バカにしてない!
その感激がパワーあふれるキックになりました。
瀬戸康史さんはサッカー部出身だとかで、知康は受け止めきれず、倒れてしまいます。
慌てた時連が助け起こそうとすると、倒れた知康は床の下にある人形を見つけてしまうのでした。
時連は、彼がこねた餅を食べた頼朝が死にかけ、その直後、死に至る落馬をしていました。
嵐を呼ぶ弟なのかもしれません。
つくづくこやつは面白すぎる……こんな弟が後発で出てきたなんて。
幕府一の知恵者 広元が冷静に
週を追うごとに重くなっていく長澤まさみさんのナレーション。
北条と比企の対立を乗り越えようとする頼家たち。
鎌倉に平穏が訪れようとしていた。
そんなとき、頼家が病に倒れる――。
相変わらず北条と比企の対立は続き、頼家を中心にした政争は続きます。
平知康が拾った人形は、比企能員と源頼家の前にありました。
能員が「原因はこれ」と差し出すと、頼家は顔色を変えます。
こんなことできる心当たりは一人しかいない。叔父上の阿野全成……いや、しかし認めたくないのか「まさか……」と否定しようとします。
大江広元も、決めつけは早計だとなだめている。
呪詛騒動は確かに危険です。
下手をすればアッチコッチへ冤罪の被害が飛び火して、誰一人として得しない状況に陥ってしまう。
まずは本人に確認することだ――として、その場をおさめます。
広元はできる男。頼朝時代は快刀乱麻を断つスタンスでよいけれども、頼家時代はことの影響を最小限に収める方向へ導こうとしていますね。
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そして広元は、北条義時にも疑惑のあらましを告げ、確認をしてきました。
「単刀直入に伺う。お父上は関わっておられるのか?」
「私にはわかりません」
「比企と北条は抜き差しならぬところに来ている。この一件で足をすくわれることのないよう……」
そう釘を刺す広元。
彼は漢籍のエキスパートです。
脳裏には、京都での呪詛騒動とともに、前漢武帝時代の【巫蠱(ふこ)の禍】が頭の中を渦巻いていることでしょう。
武帝ほどの偉大な皇帝でも、王朝を傾けてしまったとされる事件です。
呪詛騒動は困る。発案者の処罰が大規模になりかねないし、処罰したら主君も迷信深く残忍だとみなされかねない。
広元の脳内では困惑と怒りがふつふつとたぎっていそうです。
で、彼のような理知的なタイプは、すぐに直接逆襲するような真似はしません。
時政関与の尻尾をつかんだら、できるところでキッチリ突き落とす――それが謀臣でしょう。
全成の館から“のみ”と人形が……
北条義時に呪詛の件を問われ、阿野全成が慌てています。
「関わりないのか?」
義時がそう促すと、当たり前だと答えています。
なんでも「鎌倉殿(頼家)はかわいい甥」だそうですが、こうも血族で殺し合うドラマだと、それも虚しく聞こえますね。
夫が疑われてしまっている実衣は、祈祷なんて無理、そんな力はないとキッパリ言い切ります。
しかしそうは言っても、いざ尋問されれば人はどうなるかなんてわかりません。
義時は、頼家から呼び出しがあると告げ、決して認めるなと釘を刺します。
「だから忘れ物はないかと確認しろと言ったのに!」
夫がしでかしたポカに怒りを隠せない実衣。
自分と特定できるものはないから心配するな、と諭していますが、証拠は捏造もできますからね。
かと思ったら、比企能員がやってきて、館の中を捜索し始めました。
・人形
・のみ
出てきましたね……。
比企能員は三善康信とともに検分し、人形にある筆跡と比べています。
「同じと言っていい!」
興奮しながら言い切る能員。
かくして全成は逮捕され、殴る蹴るの暴行を受けることに。
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源氏の血筋でも簡単に始末し過ぎ
比企に囚われた阿野全成。
義時が「罪を認めたのか?」と緊迫していますが、泰時曰く、認めてはいないとか。
比奈はどうしてそうなったのかと不安げにしています。
泰時が、全成は鎌倉殿に取って代わりたかった(次の将軍になりたかった)のか? と尋ねると、義時は「そんなお人ではない」と即座に否定します。
そりゃ、現実的にそうでしょう。
武功がないので他の御家人はまずついて来ない。
確かに「悪禅師」という異名はありますが、ドラマでは演じる新納慎也さんの個性もあって、その手のギラつき感はありませんね。
義時は、勝ち誇る比企能員に、全成は頼朝殿の唯一の弟だからそれなりの礼を尽くすように言います。
これも皮肉な話でしょう。
もしも頼朝が弟を片っ端から殺していなかったら、全成の味方はもっと多かったはず。
そもそも源氏の血筋でも簡単に始末し過ぎていたから、他の御家人と同様、命がかなり軽くなってしまった。
能員は勢いづいている。
呪い殺そうとしたと言い募り、さらに度を過ぎると取り返しのつかないことになると脅してきます。
義時がその意味を尋ねるとこうきました。
「わしはな小四郎。これは全成一人の仕業ではないと思っておる」
確かに性格的にそうとしか思えません。
もう、ここまで言ってしまうと、北条の関与があれば始末すると宣言したようなもの。
比企は、自身も引けないところまで相手を追い詰め過ぎていて、こうなったら自らも腹をくくらねばなりません。
やろうと思ったら前振りも躊躇もなく即座に徹底的に潰すこと――。
今回みたいにジワジワしたやり方ですと、窮鼠猫を噛む展開を迎えてもおかしくありません。
戦を避けたいからこそ戦支度を始める
義時が父の義政を怒鳴り飛ばしています。
「自分のしたことがわかっているんですか!」
今度ばかりは許さない実衣も激怒。
それでも本当の黒幕であるりく(牧の方)は涼しい顔をして、「関わっていない」としらを切ります。
時政はオロオロ、オロオロ……命までは狙っていないとか言い出す。病になるよう祈っただけ……って、いやいや、それでも十分にダメだってばよ!
この場にいる畠山重忠も、さすがに呆れたような顔をしています。
それをハッキリと出さないところも彼らしいですが、中川大志さんが髭をたくわえ、貫禄がぐっと増してきましたね。
彼より年上で髭のない義村は、父同様、髭が薄いため伸ばさない設定なのでしょう。
義時は苛立ちながら、比企は一戦を辞さぬ覚悟だと言います。
時政は、いっそ自首して許してもらおうと言い出しますが、それでは比企の思う壺――義時が切れながら父親の愚行を諫めると、りくも珍しく気が合うと感心している。
「どうすればいいんじゃあ!」
慌てふためく時政と異なり、義時と重忠には策がありました。
・敢えて戦支度をする
・そのうえで戦にならぬよう、他の御家人に声をかけて仲裁してもらう
・とりあえず三浦と和田から
なかなかの妙案のようです。三浦一族が重要な役目を担っています。その三浦義村は裏切る危険性があることまで、義時は理解しているのでしょう。
実衣が夫の身はどうなるのかと言うと、この策で必ず救うと義時は言います。
しかし問題はもう一つあります。
実衣です。
全成の次に狙われるのは実衣だと言うと、ギョッと驚いて困惑している。
そんな彼女に「しばらく政子のところにいろ」と告げる義時。泰時もそばにつけるとか。
「わしも行こう!」
そう張り切る父・時政に向かっては「ここにいろ!」とイラつく義時。
ほんと陰謀に向いていない父ですね。陰謀の本体は、あくまで“りく”である。
ばかやろう、単純なくせにホイホイ企んでんじゃねえよ!と、時政の口調で叱り飛ばしたくなるわ。三浦義澄を墓から呼んできて欲しいわ、ほんとにもう……。
政子と実衣 久々の再会で
頼朝の死後、姉とは疎遠だった実衣。
不満そうな表情で久々に姉との再会となります。
「そのお姿、板についてきましたね」
「なかなか楽でいいわよ。大丈夫、あなたは私が守ります」
そう姉に言われ、妹の目には涙がにじんでいます。
「中、どうなってんの」
「尼そぎ」
「蒸れないの?」
「誰も見てないときにたまにこうやって」
そうして頭巾に風を通すところを見せる姉。好奇心旺盛でズケズケと聞いてくる妹を理解しているのでしょう。
姉妹は打ち解け、微笑み合います。
何気ない会話なのに息があっていて、こういう姉妹の仲をしっとりと描けるものかと思わされました。よい場面です。
そのころ義時と重忠は三浦義村に署名集めを頼んでいます。
命乞いか?と即座に理解する義村。
できるだけ多くの署名を集めるにせよ、実は全成にはボヤッとした印象しかないという和田義盛。
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「源氏の流れの坊主……」
「ぼやっとし過ぎだ」
そんな義盛に突っ込む重忠。
でもそこは仕方ねえんじゃねえの?
兄の範頼や弟の義経とは異なり、全成は戦に出ませんでしたからね~。義盛は呪詛のことも理解しそうにないし。
義時は粘り強く、全成だけの問題ではないと説得します。
比企の思惑一つで首が刎ねられるようなことはあってはならない。
義時は賢い。自分達にも関係あることを理解させ、積極的に引っ張り込まないと、こういう協力は得られません。
一方、トラブルが好物の義村は「面白くなってきた」と興味を示しています。
梶原がいなくなって、比企と北条の全面対決だってよ。
こいつは面白くないことにはとことんヤル気を出しませんからね。
いや、ちょっと待った。梶原景時失脚のため、実衣を利用するよう、結城朝光に持ちかけたのは義村だったじゃんよ!
(俺の計算通りで)やっと面白くなってきた――そう考えているとしたら、あまりに危険な存在ですね。
義時は「北条と比企をぶつからないようにするためだ」と釘を刺しますが、もう義村の中では対決不可避なのでしょう。
義盛は北条に味方するというものの、義村はこう言います。
「言っとくがな、今のところだ。その先はどうなるかわからねえ」
また義村が邪悪だ。
義村は安全圏からこのゲームで遊びたいので、先に軸足を動かせると宣言しています。
人間は切替が大事だから、もし北条が潰れそうになっても巻き込まれないよう逃げる宣言をしていると。
でも、これですら彼なりの誠意であり好意でしょう。義時のことを心底嫌っているなら、前振りもなくシレッと捨てるはずです。
そうそう。義村は既に、娘の初を北条泰時に嫁がせています。
それで北条を切るとなったら、初をどうするのかって?
その時はその時ですかね。政略結婚の意味がない奴だ。
木の橋なら真ん中で分けられるが人は?
北条と比企の緩衝材として義時に嫁いだ比奈(姫の前)。
比企能員の前にやってきました。
「叔父上、お久しぶりでございます」
今回のことで比企と北条が争うことはいかがなものかと彼女なりに感じ、伺いにきたとか。
道が、義時の差し金か?と猜疑心を見せますが、それをあっさり否定し、自分の意思だと告げる比奈。
そして頼朝の命令で、比企と北条の架け橋になると言い切ります。
架け橋とは……橋はどちらのものなのか?
木の橋ならば真ん中で分けられるけど、人はそうではない。
そう道が目を光らせます。
と、そこへ、既に兵を集め、いつでも指図できると告げにくる家人がいます。能員は、もし戦になれば、北条の者はすべて滅ぼすと比奈に言います。
「お前は比企の家に生まれ育った。それをくれぐれも忘れてはならんぞ」
「かしこまりました」
そう釘を刺します。
娘を北条に嫁がせた義村が出てきたあと、比奈の登場。
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さて、ここで問題です。
日本の伝統では、女性は結婚後、実家と婚家、どちらを優先するものでしょうか?
答えは時代によります。
戦国時代までは実家優先の傾向が強い。
江戸時代以降は婚家優先となり、例えば、薩摩藩から将軍家に嫁いだ篤姫は、幕府と徳川家存続のために尽くす人生でした。
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むろん家のパワーバランスもあり一概には言い切れないものでもあります。
ともあれ、鎌倉時代初期ならば実家上位ですので、そこに異議を唱える比奈は個性がある。
しかも彼女は夫と子(ドラマには出ていませんが)への愛情は一切理由として出しません。
あくまで頼朝との約束を出し、道義に訴えています。
比奈の聡明さがよくわかる設定です。
政子と仁田が立ちはだかる
「お引き取りください!」
泰時が、実衣を捕らえに来た比企能員の子・時員らを抑えています。
堅強な武士とは言い難い泰時一人ではさすがに辛い。
こんな時こそ善児とトウを……いや、かえって状況は悪化しますね。
押し通ろうとする相手を、命に換えても止める!と泰時。
時連改め時房がこう頼みます。
「太郎! 頼むから姉上を渡してくれ!」
揉み合っていると、室内に一喝する声が響きます。
「おやめなさい! これはどういうことですか?」
現れたのは北条政子です。
鎌倉殿が連れて来いと命じた、と時房が言うと、話が聞きたいなら自分でここに来いと返します。
「わからない人たちですね。では致し方ありません。お願いします」
そう政子が告げて開けた戸の奥には、仁田忠常がいました。
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二刀を抜いて立ち塞がる。
さすがプロ野球選手候補とも言われたティモンディ高岸さん。これは強いぞ!
「あとはお任せください。来るなら来い!」
「来い!」
泰時もがんばってそう啖呵を切ります。
今はあまり強くなさそうに見えますが、果たしてどうなるのでしょうか。
全成は駄目だ、流罪だ!
政子が頼家に詰め寄っています。
甥にそんなことしない、そんな力はないと。大江広元も署名を提出しています。
しかし能員は、呪詛を焚きつけた実衣も同罪だとネチネチと攻める。
妹は関わりないと政子が返すとこうだ。
「はっ! これは尼御台らしくもないお言葉。北条にお肩入れですか?」
そして義時に何か言ってやれと促してくる。
義時は頼朝の遺志を持ち出します。北条だの比企だの言っている場合ではない。飛び抜けた力を持つ御家人がいると政治が乱れると。
頼家はたまりかねたように言い切ります。
「もうよい、母上に免じて叔母上は許す。だが全成は駄目だ、首は取らん、流罪だ!」
かくして阿野全成は流罪となりました。
実衣が全成の元へ会いにきます。怪我をしてやつれた夫に抱きつきます。
「常陸国に決まったって!」
「八田殿が治めるところだ。目と鼻の先だよ」
「会いに行けるの?」
「半年ほどだと小四郎殿が話しておられた。来年の正月には一緒に過ごせる」
ここで実衣の激情を見せます。
「父上が許せない!」
「それは言うな」
「なんであなた一人が貧乏くじを!」
「鎌倉殿を呪詛したことは間違いないのだから、私はその罪を償う。それだけのことだ」
「だけど……」
「誰も恨んではいけないよ」
「うん」
そうまるで出会ったばかりのころのように語る二人。
倦怠感に悩み、結城朝光にときめいていた実衣はいない。そんな妻に嫉妬していた全成もおりません。
全成は実衣の髪飾りを見てこう言います。
「お前は本当に赤がよくに合うな」
「ふふふ……」
実衣が赤を身に付けることは久々です。昔を思い出したのか、無意識の選択か。
ここで戸が開き、時政が来て謝り出します。
「義父上! おやめください」
「わしが余計なことを頼んでしまったばっかりに!」
「ご自分を責めてはなりませぬ。私は大丈夫」
そう全成は返します。
あんなに殴られ、蹴られてもこの穏やかさ。徳のある人物です。ありすぎてどこか儚いような。
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御家人にとって土地は命より大事
御所では、またもや所領の揉め事が持ち込まれていました。
あまりにこの手の訴えが多いのでしょう。皆うんざりした顔をしています。
義時が状況を説明します。
所領の少ない御家人からすれば土地が与えられてうれしいが、それは義時を含めた所領の多い御家人から召し上げてのこと。
となれば、不満が出てくる。
ここで八田知家が自分なりの意見を言ってきます。
「無理があるんだよ。御家人にとって土地は命より大事。誰かあのお方にお伝えした方がいいんじゃねえか」
鎌倉殿は御家人が従うのか試しているのかもしれない。そんな意見を耳に入れておいた方がよいのではないかと広元が言い出します。
能員は鎌倉殿に伝えるつもりです。
三善康信は難しい問題だと言い、足立遠元も自分がいた方がよいのかと言い出しますが、宿老の13人もすでに9人にまで減っているし、北条時政や和田義盛も来ないってよ。自分がいる意味がわからんとか。
二階堂行政が苛立たしげにこう言います。
「いないほうがおかしいのだ!」
全くその通りよ。
さて、時政は双六をしています。
御所に行かなくてよいのか?とりくが尋ねると、義時におとなしくしているよう言われたとか。
確かに呪詛のことをペラペラ話しそうで危なすぎますね。
ここで北条時連が北条時房に改名したと告げられます。
しかし「トキューサ」と聞き違える時政。
りくが大事な名前をなんだと思っているのか!と憤っていると、時政は気に入っていないとか。
三浦一族の佐原義連から「連」をもらったけど「つら」ってなんだ――そう思ってたってよ。あの世の三浦義澄が聞いたら激怒しそうなことをサラッと言いおって。
「早くから言って欲しかった」
「トキューサ、いいと思うよ。どんな字を書くんだ」
そう能天気な時政。トキューサ連呼でろくに字を気にしていないあたりがおおらかというか、迷信を信じないというか、大雑把というか。
誰かの諱と被っていないかとか、不吉じゃないかとか、そういうことは気にしないんだなぁ、時房は。彼は父ほど大雑把でもないようで。
叫ぶしかない!能員はそれしか能がない!
そのころ比企能員は、頼家に土地の再分配はよろしくないと告げていました。
土地とは先祖から受け継ぎ、武功で受け継ぐ。
それを変えるのはよくない。
しかし頼家は変えたい。わずかな者だけに偏る状況を改善したいと考えています。要は格差の解消ですね。
能員は悪いとは言っていないというけれど、自分に任せて欲しいと願い出ます。
「任せておけぬ」
「申されましたな」
ここで火花が散ります。
能員の身内贔屓と欲深さを思えば当然と言えるでしょう。
「よいことを考えた。まずは比企、お前が手本となって示せ」
「わしに?」
「おまえがもっている上野の所領全てを差し出せ。それを近隣の御家人に全てに分け与えよ」
「全て?」
笑いつつそう返す能員。
「わしに忠義を尽くすならできるはずだ。宿老自ら土地を分け与えれば、他の者も従うであろう」
「本気でおっしゃっているのですか?」
「もちろんだ、すぐに手続きに入れ」
そうキッパリと言われてしまう能員。
彼は廊下をずんずんと歩いて行きつつ、叫び出しました。
「たあーああーあああーああーああーーっ!」
外戚として鎌倉殿を傀儡にして好き放題するはずが、これだ。
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そして、こんなとき叫ぶしかないのが能員の器です。
土地以外の価値あるものを代替案として出してみるとか提案もできないし、説得すらしない。ただ操ることを考えている。
実にしょうもない小物です。
政子の方が圧倒的に上でしょう。
処刑人が刀を構えると強烈な雷雨
常陸国にその能員が来ました。
全成の流刑先に向かい、鎌倉に戻りたいだろうと告げます。戻してやってもいいと思っているとか。
そのうえで、鎌倉殿のやり方に不満が募っているという。実衣が危ういという。
そして人形の入った包みを投げてきます。
「何度も言っているように、私ににそんな力は……」
「ご謙遜を」
鎌倉殿が病になったというと、あれは偶然だと返します。
そして鎌倉殿も、昔の素直な頃と違ってきたと愚痴をこぼす能員。足りないものがあれば言えと告げます。
そして、実衣が会いたがっていると念押しして、部屋から出て行きます。
全成の選択は?
頼家は怒っています。
「どういうことだ!」
八田知家の報告によると、長い間、厠に籠っているとか。しかも鎌倉殿の諱が書かれた人形を持っているとか。
「恩を仇で返すとはこのこと……これはもはや謀反!」
すぐ呼び戻せ、わし自ら首を刎ねる! そう憤ると、知家が止めます。
せっかく礼を持って過ごしやすい場所を与えたのに。もう討ち取ってくると全成の元へ向かうのでした。
全成は縄を打たれ、読経しながら引き立てられてきます。
風が吹き、雷鳴が響き始める。怯える武士たち。
そして刀が振り上げられたところ、なんと雷が落ちて致命傷にはなりません。
「実衣!」
妻の名を呼びながら這って逃げる全成。
九字を切り、血まみれになりながらその場を離れようとします。
嵐がますます強くなり、武士たちが怯える中、八田知家がスラリと刀を抜く。
そして全成は――。
義時は鎮痛な顔で、八田殿からその死を聞いて知ったと告げます。
全成を救えなかったことを侘びるのです。時政も悔しそうにしています。
実衣はこう尋ねます。
「あの人はどんなふうに亡くなったんですか?」
「立派なご最期だったと……」
「詳しく話して!」
「よしましょう」
姉の政子がそう止めても、聞いておきたいと実衣は兄の前で座ります。
「悪禅師全成、覚悟!」
阿野全成は、ひたすた呪文を唱えていたとのこと。
斬首の刀を振り下ろすと、雷が近くの木に落ち、そこにいた誰もが恐れ慄いた。
「それで?」
「そこまでにしておきなさい」
「聞かせて!」
庭に引き出された時、全成はやはり呪文を唱えていました。斬首の刀を振り下ろそうとしたとき、雷が近くの木に落ち、そこにいた誰もが恐れ慄いたと。
政子が止めても聞きたがる実衣。
太刀筋が外れてもまだ生きているところ、空が暗くなり、激しい雷雨の中、ついに八田知家が刀を構え――。
「悪禅師全成、覚悟」
そう呼びながら阿野全成の首を斬ると、嵐は止み青空が広がったのでした。
実衣は涙をこらえつつ、笑う。泣き笑いの顔を浮かべています。
政子は言います。
「やはり全成殿には人智を超えたお力があったんですね」
「当たり前でしょう。醍醐寺で二十年、修行を積まれて来たんですよ。あの人はそういうお方なんです。私にはわかってた。ずっと昔から。ふふふ、やってくれましたね。最後の最後に、うふふ」
初めて相手が何かが違うと思った時。自分にはわからないことを言っているところに憧れた時。
相手が非業の死を遂げたあとで、自分が惹かれたところを確認し、泣いて、そして笑う実衣でした。
日蓮の「龍ノ口法難」とは異なり、全成は落命してしまいました。
でも、最期に奇跡を起こしたことで、最愛の妻の信愛はより強くなりました。
全成の祈祷は、命を守れなくても、愛は守った。
半分失敗で、半分成功といえるのかもしれない。そんな最期でした。
はじめて出てきた時、九字を切っても何も起きなかった全成。それが最期では嵐と雷を呼んだのです。
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義時が妹の前を去って、ずんずんと歩いていると政子が呼び止めます。
「小四郎、こんなことがいつまで続くのです?」
「私に言わないでください!」
「なんとかなさい」
「一体何ができると言うのですか!」
「私にだってわからないわよ。考えなさい、私も考えます」
政子からそう言われ、どんどん煮詰まってゆく義時。
米の収穫を木簡で数えることが好きだった、あの伊豆の青年が、苦難というのみで削られ、仕上がってゆきます。
『麒麟がくる』の明智光秀も、どんどん時間の経過とともに削られてゆきました。
光秀とこの義時の違いは、どこへ向かうのか、ビジョンがないところ。火の粉を振り払ううちに、何かが変わってゆきます。
義時は変わる一方で、政子は何か変わらない、北極星のような不動のものを感じます。
この姉の周りを回るのが、弟の義時であると。
いま最も鎌倉殿に死んで欲しいのでは
頼家が蹴鞠をしていると、鞠が坊主頭と重なります。
全成の様子が浮かんできて、彼なりにストレスを受けているようです。
父である頼朝は、義経の首桶にしがみつき泣き叫んでいました。頼家はそんな風にストレス発散できることもなく、毒として体内に溜まっているように思えます。
義時が考え事をしていると、比奈が来ました。
「お呼びでございますか」
「そこへ座りなさい」
「なんでしょう、改まって」
「お前に伝えておくことがある」
「覚悟はとうにできております」
夫婦はそう語り合います。
この二人は理想的であるし、義時も比奈も賢くて優しい。けれども、何かしっくりこないものがあるように思えます。義時は八重の時ほど開けっぴろげに妻を愛せないのかもしれない。
家の都合で妻すら愛せない義時。圧倒的な孤独を感じます。
比企能員を廊下で呼び止める義時。
全成に呪詛を唆したのではないかと問い詰めます。
「わしだというのかな?」
ふてぶてしい能員。佐藤二朗さんがあらん限りの憎々しさを出してきました。
このドラマを見ていると、半分本気で彼に憎しみを覚える人もいるかもしれない。
そんな高濃度の憎々しさを出してくる。素晴らしい演技です!
義時が追求しようが、のらりくらりと所領に戻っていて知らんと返す。それでも義時は、動機があると言い出します。
いま最も鎌倉殿に死んで欲しいでのはあなたです――。
そう問いかけてきました。
比企の悪だくみを頼家に聞かせた!と思ったら……
今作では三谷さんが元々好きで大得意の、ミステリ劇の手法をふんだんに使っています。動機を解き明かすことはお約束です。
あの方に従えば大きくなると思ったのに、所領分配の話を断れば今の立場が危うくなる。そんな意のままにならぬ鎌倉殿にもはや用はないはず。
そう義時は追い詰めます。
ここが当時らしい価値観といえるのが、忠誠心が感じられないところです。
こういうことを言われたら、忠義を疑うのか!と、後世の武士ならば怒り出しそうではある。幕末なら確実にそうなりそうだ。
しかし、よくも悪くも当時の武士は利益がないと動かず、やりがい搾取は通じません。
義時はここで善児を活用。
相手の逃げ道を塞ぐように、能員の逃げる側に置きます。義時は実によいものを手に入れましたね。
「仮の話として聞け」
開き直った能員。
頼家にとって自分はただの乳父。しかし、一幡が跡を継げば鎌倉殿の祖父。朝廷にも通じる。京都へ登り、武士の頂に立つこともできる。
そんなことを夢見ることは愚かなのか?
そしてこうきた。
「小四郎、わしに力を貸さんか? お前は北条にしては出来が良い、ともに力を合わせれば……」
「お断りいたします」
そして比企には鎌倉を出て行ってもらう、必ず!
そう宣言する義時。強気に出たと能員は返します。
強気どころか“鎌倉を出るor一族滅亡”なんですよ、義時の中では……。
「ようやく分かったのです。このようなことを二度と起こさぬために何をなすべきか。鎌倉殿のもとで悪い根を断ち切る、この私が!」
大河主人公が、怒涛の敵抹殺宣言しましたのぅ。
だから、どうすんの?と余裕綽々の能員に、鎌倉殿に聞いていただいたと告げる義時。
戸を開けると、そこに頼家が立っているように仕組んだはずでした。
しかし、いない。
「どうされた? 鎌倉殿に立ち聞きをしてもらうつもりだったか? しくじったか、小四郎。詰めが甘いのう」
義時が困惑し、能員が勝ち誇っていると、時房が血相を変えてやってきます。
「時房!」
「兄上! 鎌倉殿が……」
「どうした?」
「お倒れになりました!」
若き鎌倉殿は、病に冒されていたのでしょうか。
MVP:全成と実衣
実衣こと阿波局は、政子と義時の妹の中では知名度が高いほうです。
ただし陰謀家として。
一方、夫の阿野全成は、頼朝の弟でも影が薄い。
このあたりは和田義盛のセリフに出ていて、御家人も「そういえばいたっけ」ぐらいの認識だったのかもしれません。
死の状況も曖昧。
だからこそドラマでは素晴らしいまとめ方になったと思えました。
全成は当時の陰陽道や呪詛をてんこ盛りにした設定でした。
調べれば調べるほどおもしろいので、その気持ちはわかります。お笑い僧侶という扱いですけれども、全成って役作りが大変だと思うんですよ。
読経。
筮竹や法具の扱い。
しかもこの時代ならではのもので、もっと後の仏僧ではこんなことあまりしないと思います。そういう未分化の呪術に意味を持たせる所作をするって、相当大変な努力が必要だと思えます。
そして、その術は実ったんですよ!
そういうことに気を抜かなかったからこそ、豪雨の中で祈り、奇跡を起こすという場面につながったのではないでしょうか。
気を抜いているようで真剣に真面目に呪詛祈祷をしていたからこそ、ああいう凄絶な場面になったと思えます。
考えに考え抜いて、努力を重ねて、この素晴らしい夫婦を作り上げてきた。
それこそが術であり奇跡だったんじゃないか。
そう思える素晴らしい出来でした。
全成はトボけていた。実衣は野心にギラついて嫌われかねない性格の悪いところが出てしまっていた。
これから先、この二人はあの凄絶な最期と、ほのぼのとした夫婦愛を同時に思い出すことになるのでしょう。
半分苦くて、半分甘い。まったく全成の確率は大したものでした。
新納慎也さんと宮澤エマさんだから出せた魅力もあって、かれらの努力や演技が流れ込んで変わっていったような気もする。
素晴らしい人物像でした。
粛清のメリットを活かすこと
死んだ全成も気の毒ですが、叔父の粛清という素晴らしいカードをきちんと切れない頼家も苦しくなってきました。
せっかく全成を殺すのならば、その領土なり地位を分け与え、かつ御家人を引き締めるように持って行けたらよかったかもしれない。
頼朝はえげつない粛清を何度もしたものですが、後処理をきちんとしていました。
頼家が語る所領の話はごもっとも。功臣がのさばり、広大な所領を有するようになる。これは創業を終えた主君が直面する問題です。
それを手っ取り早くどうかするのが粛清――中国史ならば前漢・劉邦、明・洪武帝が得意とするところです。
頼家がこうした帝王のように冷酷な手段を辞さないのであれば、せつを離縁して比企を滅ぼし、広大な所領分配でもすればよいとは思います。せつを捨てようが、つつじがいるわけですし。
北条は?
選択肢としてはありかもしれませんが、母の一族殺しはハードルが高いもしれない。妻はいくらでも代わりが効くけれど、母はそうではありませんので。
こんな風に考えていくとイヤな気分になりますよね?
昔からそうでした。
功臣粛清なしで王朝を築けないか?
その答えが泰時愛読書『貞観政要』にあります。
唐・太宗は粛清なしに王朝の基礎固めをしました。
ソフトランディング王朝の始め方として、『貞観政要』は需要があったのです。
日蓮と全成
全成とそっくりな奇跡を起こした人物として、日蓮がおります。
龍ノ口法難――幕府から処刑されそうになった日蓮。このとき雷鳴が鳴り響き、斬首を免れた。
そんな話で、後世の誇張はあるでしょう。全成の最期はこの日蓮を参考にしていると思えます。
何が日蓮と全成を分けたのか?
罪や立場の軽重もあるのでしょうが、斬り手に八田知家がいたことが大きいのでしょう。
他の武士たちは怯え、もう処刑はしたくない様子でしたが、知家にはそういうことが通じないのでしょうね。
彼の合理性は以前からありました。
道を掘り返していて罰が怖くないのか?と土肥実平に問われ、当たるなら自分に命じた頼朝だと割り切っていましたので。
呪詛の類は、相手が信じなければ通じません。
考えてみましょう。
崇徳院とと後鳥羽院、どちらが強烈に呪ったのか?
一見、崇徳院のように思えますが、自己プロデュースをしながら強烈に呪詛アピールしていたのは後鳥羽院の方。
崇徳院は温厚な性格で、流刑地では仕えるものと穏やかに生きていたとか。
ではなぜ崇徳院の方が強烈か?というと、後白河法皇をはじめ、崇徳院と敵対した側が怯え、大仰に祟り対策をしたからです。
後鳥羽院の敵である義時たちは「はいはい、好きなだけ呪ってくださいね」と、後鳥羽院に割と塩対応だったんですね。
時代がくだると人は呪詛を信じなくなってゆきますし、幕府としては呪詛でまで朝廷に振り回されたくなかった。
そしてこれは過去のことでもありません。
どうでもいいインチキ壺が法外に高い値段で売られている。ありゃなんだ?
そう思うとすれば、あなたには信じる心がないから。『麒麟がくる』の織田信長が「信じなければ効かないもん!」と仏像を背負って歩き回るような奇行で証明しようとしていましたね。
信じる者は呪われる――これもまた確かなことで、現在もこれは続いています。
たかがドラマの評価だってそんなものですよ。
始まる前から、こんな声があるドラマってありますよね。
「この脚本家のあの作品は素晴らしかった! だから今度も神脚本になる!」
これも一種の信仰です。
ドラマの出来がいかに悪くなって、脚本家が名義貸しばかりのような実態でも、見る方がひとたび信じれば、その人にとっては真実になります。
私は三谷さんは好きだけれども、別に信じて崇めているわけではありません。
実際に見て面白ければ納得するけど、そうでなければ突っ込む。
それが“信仰”に依らぬ理性での判断でしょう。
今回の『鎌倉殿の13人』には、そんな人間と信仰の本質も見えるような仕掛けがあって面白い。
信じる心が素晴らしいことはわかる。
今回の新納慎也さんと宮澤エマさんなんて、崇めて信仰の対象にしたくなるような神々しさでした。
半ば透き通っているようで、天上の恋なんてフレーズが思い浮かびましたからね。
美しかった。
尊かった。
でも、だからこそ「神回」とか「神脚本」という呼び方は好きになれない。
信仰ではない理性で判断することも必要なので。
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総評
全成と実衣も見事。
比企能員も憎たらしくて仕方ない。
三浦義村は……こいつの平常運転が他にとっては異常、あきらめましょう。
ここは主役に注目したい。
『麒麟がくる』の光秀もそうですが、義時も“巻き込まれ型”です。自分が先頭に立ち、かっこいいリーダーシップを発揮するわけでもない。
しかし、結果的に何かしている。
大河の主人公といえば颯爽とした笑顔で、さわやかに活躍するイメージがあるかもしれない。
それが結果として受け身で、どんどん目から光が消えていく……ってのは一体どういうことなんだ。
そんな中で、義時が己の使命に覚醒しましたね。
「ようやく分かったのです。このようなことを二度と起こさぬために何をなすべきか。鎌倉殿の元で悪い根を断ち切る、この私が!」
義時はものすごく我慢している。耐え抜いている。いつもギリギリだ。
政子にはどうにかしろと言われるし、言われるまでもなくどうにかしたいと思っている。
でも父はああだし、義母も父を焚き付けているし。
ならもう自分のストレス発生源を潰せばいいじゃない!
そうスイッチが入った瞬間でしたね。
これは結構重要で、愛妻の比奈と離れてでもストレス発生源を潰しに行く。殲滅しに行く。その前触れなのでしょう。
比企一族との対峙については、よりえげつない設定に進みそうな本作。
次週以降、さらに救いがないでしょうから、身構えておきたいところです。
今年の大河は日本版『ゲーム・オブ・スローンズ』路線であって欲しい。そんな願いが叶いつつあります。
主人公の目から光が消えるという意味で、司馬懿主役の『軍師連盟』にも近い。
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追い詰められたらどんだけ酷いことをするか、義時は証明してくれます。
全成は誰も恨むなと言った。義時は恨むことすら忘れている。
ただ害虫の巣を焼き捨てるような動機と衝動で、これから血塗られた道を歩むのみ。
義時を怒らせた連中が悪いのです。
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【参考】
鎌倉殿の13人/公式サイト















