麒麟がくる感想あらすじ

麒麟がくる第23回 感想あらすじ視聴率「義輝、夏の終わりに」

◆麒麟がくる第23回感想あらすじ~視聴率は13.4%でした

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麒麟がくる全視聴率
麒麟がくる感想あらすじレビュー

永禄7年(1564年)9月、 三好長慶死去――。

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畿内の勢力図が書き換えられる中、越前から上洛した明智光秀は将軍・足利義輝に「織田信長を連れてくる」と告げます。

しかしその信長は、美濃の国攻めにおいて国境の土豪に手を焼き3年。苦戦していました。

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光秀の使命はどうなるのか?

尾張に到着したのですが……。

「堅苦しいあいさつは抜きじゃ、面をあげよ」

信長はそう言う。他の人物と比べるとよくわかりますが、信長は、いきなり相手との距離を詰めます。

で、これが信長のめんどくせえ個性でもあります。本気で、心底、めんどくさいんですね。堅苦しい挨拶大嫌いなんでしょう。

信長がガーッと喋ります。

家老の林から、義輝の使いだと聞いている。

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御内書持参だともわかっている。光秀の挨拶もぶった斬ります。

そういう性格だから、周囲は疲れ切ってしまうんですね。

でも、信長はがんばり屋でもある。御内書に一応、頭は下げる。彼は彼なりに、礼儀作法は一生懸命把握して、覚えています。

そこを肯定して欲しいのに、誰も褒めないから、すねちゃってる。帰蝶に癒しを求めているのです。

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桶狭間の後、信長が「誰も褒めてくれない」と言ってたじゃないですか。そういうことだと思うんだなぁ。

ただ、信長が褒められない理由もやっぱりわかる。自分の都合ばっかりしゃべりますよね。光秀の言葉は無視して、美濃攻めが押したり引いたりで、てこずっていると一方的に話すのです。

普通は、光秀も今までどうしていたのかとか聞きますよね。それがまっとうなコミニケーション。信長はそれができない。

 

営業マン藤吉郎

光秀はがんばってプレゼンをします。

越後の上杉も、甲斐の武田も、上洛できない今がチャンス。しかし信長、モロに「興味ねえ」と顔に出しちゃってる。

染谷将太さんはすごい。

彼の信長って、永遠の子どもみたいなところがある。長い話が始まってつまらなくなった子どもみたいな顔をさっと出せる。即座に出せるのです。

軍議に呼ばれるとサッサと退席しようとします。で、信長はあいつと話せと、百人組の頭である木下藤吉郎を呼んでくる、と。

おもしろい男だそうです。現代ならば係長クラスなのに、接待を任されるところに注目ですね。

光秀も、信長ほどではないにせよ好悪が顔に出ます。嫌いなんですね。

「はは〜っ! 木下藤吉郎にございまする、以後、お見知りおきを」

おのれ……いや、佐々木蔵之介さんには何の怨恨もない。でも、はっきり言って、見た瞬間から嫌いになる。宿敵じみた奴だ。隣にこいつがいたら嫌だわ!

それだけ佐々木さんがすごいって話ですね。

クールで賢い顔を、これだけ下品でイライラする雰囲気にする。役者っていうのは、本当にすごいものです。

日本に今いる役者の中で、トップクラスだけを選りすぐってきたことが、この場面だけでもわかるような。おそろしいものがある。

佐々木さんは、秀吉にしては背が高くて美男であるとは言われていた。それがこんなに下劣な男になる。見ているだけで緊張してしまいますね。

藤吉郎は人たらし。こいつが現代人ならば何が適職であるか……。

広告代理店勤務みたいな顔しやがって! 居酒屋で飲んでる営業マンみたいな顔で、御膳セッティングをします。あなたをこの間見ましたよ、この前、あのワインバルにいましたよね!

そう言いたくなるくらい、生々しい存在感がある。

光秀は困惑気味に、酒を飲む気がないと断ろうとします。でも営業部の藤吉郎さんは聞かない。

汁は冷えていないかとかなんとか言ってます。ボトルキープは任せろ、って感じだな。

信長が藤吉郎を重用する理由もわかります。

信長と似たタイプの道三は、接待を捨て切っておりましたよね。下戸ではない。ただ、飲むにせよ、深芳野の部屋で飲む。

家臣は露骨に道三を嫌っていましたが、接待を度外視しすぎることも一因かもしれません。息子の斎藤義龍は、宴会してましたからね。

そんな道三を演じた本木雅弘さんは、NHK『プロフェッショナル』で「友達があまりいない」と、なかなか暗い素顔を明かしていました。

本作は、役者の中にあるものと、演じる人物像をすり合わせる仕掛けがあるとみた。演じる側も、自分の魂まで引き摺り出されるような感覚があって、気が抜けないと思います。大変なドラマだ……。

 

将軍義輝が闇討ちされるという噂

光秀はイライラしつつ、将軍の御内書の話をしようとします。

我が宿の花橘は散りにけり悔しき時に逢へる君かも

『万葉集』の雑歌(ぞうか)を、帰蝶に教わったと言い出す藤吉郎。彼はただの勉強自慢をしているのですが、歌の意味が深い。

私の家の花橘は散ってしまいました。もう少し早く、あなたに逢えていれば……

まぁ、藤吉郎は「ゾーカはわからない」とヘラヘラしているんですけどね。

光秀が、詠み人知らずの歌だと解説すると、藤吉郎は、帰蝶様から光秀のことを聞いていると言います。賢いお子であったと。

何気ない会話ですが、光秀と秀吉の相性が最悪で、宿敵になることは伝わってきます。

◆光秀はインテリ秀才タイプ!

・漢文知識が豊富。当時の最先端、実用的な教養です。

・きちんと見下すわけではなく、知識を相手に伝えます。

・雑談で特にリラックスしない。生真面目に用件をこなそうとします、

・褒められたところで、特に浮かれません。

・くどいようですが、光秀は帰蝶に特別な恋愛感情はないのです。だからその名前を持ち出されようと平常心です。

◆秀吉は営業マンだ!

・知識が曖昧だけど披露しちゃう。むしろそれが愛嬌で話のフックになると思っている。

・雑談大好き。そこから人の心を掴みに行く。

・基調の話題を出し、褒める。営業マンとして抜群のテクニックです。光秀には通じないけど。

藤吉郎は、彼なりの話術【アイスブレイク】(初対面の人の緊張をほぐすこと)が通じないと悟ったのでしょう。

「恐れ多くも、将軍義輝様が、近々闇討ちされるという噂ですが……」

ギラリと目の底に光を見せて、そう言ってきます。

営業マンから一転して恐ろしい顔になった……心臓に悪い。本作の三英傑は、ほんとにみんな違ってみんな怖い……。

◆信長:いきなりキレる。殺気を包み隠せないから、死にたくなってくる。パワー系の怒り。

◆秀吉:一転して怖い。今までのニコニコの裏に、殺気があったと思うと死にたくなる。勘弁して欲しい。

◆家康:時限式地雷原。相手に地雷を踏まれようと、微笑みで隠せる。相手が怒っていると気づいたときは、既に手遅れだ。

藤吉郎の口から出た恐ろしい話に光秀は答えます。

「噂でござろう」

「私もそう思うておりましたが……」

動揺する光秀に、藤吉郎は噂について説明します。

誰から?:六角家の某氏経由。確かな知らせである。

理由は?:幕府を勝手に動かし、政治が停滞しているから。将軍様はそんなお方ではないと光秀は言うけど、事実だから。

止められるのは?:首謀者。三好長慶の家老である松永久秀。黒幕だそうです。

噂って、現実世界でもたくさん流れているものですけれども。5W1Hのうち、いくつかの要素があれば信憑性はあがりますよね。

人間は、自分にとって都合の良い噂を信じたいもの。そのバイアスを外して警戒するべきだとも思います。

光秀は、藤吉郎の嘘に信憑性を察知し、困惑しています。

 

夢でしかまとえない義輝の甲冑

京の二条御所では――。

義輝が寝ています。そして起き上がり、こう聞きます。

「誰かある」

不気味な音がする中、「八幡大菩薩」と書かれた前に、甲冑が飾ってあります。

義輝は、光秀に対して朽木で語った「麒麟がくる」という言葉を思い出していました。

けれども、それは幻だとはっきりとわかる。

この場面は、夢か、現実か、境界が曖昧なのです。そんな場面にしか、甲冑が出てこないのが悲しい。

この甲冑は、キャストビジュアルで義輝が身につけています。若々しく、勇敢で、世を見据える将軍は、劇中には出てこないのです。

この回を迎え、義輝は常に半透明のような、どこか透き通っているような、生身の人間ではないような。そんな不思議な美しさを身につけてしまった。

短い人生の終わりを迎えつつあるからこそ、まとってしまった透き通るような美。そういう境地を演じ切る向井理さんが、ただただ悲しい。

 

覚慶に問う駒

さて、大和では――。

覚慶は今日も施しをしておりました。

そんな姿を、じっと見つめる駒。また明日ここに来るように告げて立ち去ります。

駒が追いかけてゆくと、覚慶は振り向きます。ちょっと警戒心を強めているようです。

「また来たのか。そなたも腹を空かせておるのか?」

でも、話すと親切ですね。

「以前お見かけして、今日もおいでになるのか気になって……申し訳ありません」

駒は何を気にしているのか。毎日施しをする理由でした。覚慶は、自分を待つ者を放ってはおけぬと答えます。

彼ならばわかってくれると確信できたのか。駒は医者の手伝いをしていると明かしました。

戦で怪我をして、病になっても、貧しくて、医者のところに来られない人が大勢います。

私の先生は、お金を払えない人でも手当てしますが、戦は絶えず、貧しい人は多く、私の知らないところで、たくさんの人が死んでいきます。

助けられるのは、目の前の人だけ……。

お坊様は、そういうことをどう思うのか、お聞きしたくて。

本作の駒は、早くから重要だと明かされていました。コロナ時代を反映していると過剰に考えることは、危険であると前置きしつつ、それでも駒の問いかけは、今を生きる新聞記者が誰かに投げかけてもいい言葉かもしれません。

さて、覚慶はどう答えるのでしょう?

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