青天を衝け感想あらすじ

青天を衝け第3回 感想あらすじレビュー「栄一、仕事はじめ」

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青天を衝け第3回感想あらすじ
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他山の石を求めて

どれだけツマラン作品でも、私の考察だけでは危うい。

こういう時は「他山の石」を求めて、大河記事を定期的に掲載しているメディアを探しましょう。

やはりゲンダイさんですかね。

◆ 吉沢亮「青天を衝け」と綾瀬はるか「八重の桜」嫌な共通点(→link

◆ NHK大河「青天を衝け」2回目視聴率急降下でよぎるジンクス(→link

まず、バイアスを取り除いた上でご覧いただきたいのですが……。

ゲンダイさんは昨年、染谷将太さんの信長を叩いたものの、好評となると路線変更しました。

『八重の桜』は2010年代でも成功枠で、特に低迷していません。むしろ低迷幕末大河薩長同盟『花年ゆ』&『西郷どん』と共通点を探した方がよいでしょう。

『八重の桜』は国際エミー賞ノミネートを果たした成功枠ですし、綾瀬はるかさんはアクション路線へと演技の幅を広げました。

それを「はるかちゃんは癒し系じゃないとなあ……」なんておっしゃるのはゲンダイさんぐらいでは?

八重の桜
会津まつり&綾瀬はるかさんと言えば大河『八重の桜』が見たくなる!

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そして叩く動機にせよ、若いイケメンなんて謳われたらそりゃ攻撃欲刺激されますもんね。

まず叩く前提があり、理由を探しています。ゆえに考慮の枠外としてよいでしょう。

と思ったら、これはどういうことなのか?

◆ NHK大河「青天を衝け」はヒット狙いの仕掛けがてんこ盛り(→link

毎度毎度、登場する

「芸能誌記者」
「テレビ誌記者」
「NHK関係者」
「ドラマ通ライター」
「ビジネス誌編集デスク」

といった人物は【実際には取材していないこともある】と『ねほりんぱぽりん』で明かされていましたっけ。

同記事では、以下のように視聴率を見込んでいると指摘しています。

「渋沢が創業したり、経営に関与した企業は約500社もあって、現在のトップ企業のほとんどが何らかの関わりがあります。

『来週の大河にうちの会社が登場する』と言われたら、社員はみんな見るでしょう。

番組最後の『青天を衝け紀行』で、東京電力が渋沢栄一像を清掃している様子が流れましたが、東電グループは関連業界も入れれば、何十万人もの従業員、取引先がいます」

東京電力と言えば3.11からもうすぐ10年。

今なお続く廃炉作業を思えば複雑な心中になってしまいますが、ともかく『青天を衝け』は「コロナの時代に明るいドラマ」だそうです。

水戸天狗党をどう描くんですかね?

ゲンダイさんですら褒めるとは……ここはさらなる深みを求めたいところです。

 

『花燃ゆ』のリベンジなるか?

見えてきました……。

思えばこのドラマは、花どころか何か草が燃えた2015年のリベンジ枠であるのでしょう。

脚本家だって2015年朝ドラからの続投です。

◆大河ドラマ「青天を衝け」好スタートの背景に40代以上の女性視聴者(→link

視聴者層分析もできてきました。

ゲンダイさんも、20代、30代、40代女性を狙っていると分析していましたね。

となると、こういう記事の狙い見えてくる。

◆ 「青天を衝け」大河名物!?吉沢亮のふんどし姿に反響 「大河恒例の裸」「大河のふんどしタイム」(→link

吉沢亮(27)がふんどし姿になる場面があり、ネットでは「麒麟には無かった大河恒例の裸!」などといった声が上がった。

※中略

この姿にネットでは「いい体です」「これはサービスなのか?」「大河名物・主役の生ケツを見せるのが帰ってきた」「歩き読みはいけません」「今年も無事に大河のふんどしタイム」「幕末版、歩きスマホ」といった声が相次いだ。

こういうしょうもないサービスを回避した『麒麟がくる』は、本当に賢かった。

以下のように、無理にしょうもない記事を出すメディアもいますがが。

◆ 麒麟がくる:「まんぷく」“おいで砲”彷彿 ハセヒロ“早う入れ砲”炸裂に「破壊力さすが」「色気すごすぎ」(→link

そのメディアは、こういう記事を出しまして。

◆ 青天を衝け:“渋沢栄一”吉沢亮が本格登場 半裸&ふんどし姿にファン興奮「そんなご褒美」「鼻血出そう」(→link

記事の熱量も並々ならぬものがございます。

姉のなか(村川絵梨さん)に着物を脱がされ、半裸状態の栄一やふんどし姿で着物を洗う栄一が画面に映し出され、SNSでは

「吉沢亮の半裸だなんてそんなご褒美」

「お亮の腹筋見て死んだ。まさかあんな姿を見れるとは」

「吉沢亮の半裸&ふんどし姿。鼻血出そう」

「吉沢亮の尻が見れるのは青天を衝けだけ」

「吉沢亮のお尻なんてえっちすぎますぅ!!」

とファンの興奮を誘った。

ちなみにあの栄一の年齢設定は13歳です。

下着姿の13歳を見て、このような感想が記事になる。って、どれほど危険極まりないことか。

未成年への性的虐待ですね。

仮に栄一が少女で、こういう記事が出たらどう思われます?

海外ではまずないでしょう。あれほど「ポリコレ無視でやりたい放題だー!(※こういう見方はただの誤解の気もしますが)」とされている『ゲーム・オブ・スローンズ』のHBOだってしません。

原作で13歳だったデナーリスの年齢を引き上げる等、配慮をしています。

「え、演じる吉沢亮さんは未成年じゃないし!」

さすがにそんな言い訳は通用しません。

状況的に未成年がやんちゃをして、それを親がケアして、そこを覗き見して興奮するという状況であることは確か。

なぜ日本のフィクションは、こういうラッキースケベだの、ムフフだの、しょうもないシチュエーションばかりを展開するのでしょうか。

嘆かわしい話で、性的同意概念が根付かない理由も理解できます。

それに吉沢亮さんの気持ちを考えると、いたたまれないものもあるのです。

「地獄のようにウザいよ。嫌になるし、疲れた。私はそれをキャラクターのためにやったの。私の乳首をチェックするような男たちのためにやったんじゃない。冗談じゃない」

◆ 『ゲーム・オブ・スローンズ』エミリア・クラーク、“ヌードシーン”に「ファ*ク・ユー」(→link

吉沢さんはエミリア・クラークのようには言えない。

そこがつらいところで、そんなもんハラスメントですよ。

◆橋本聖子新会長就任 過去のセクハラ問題…海外メディア報じる(→link

◆ 橋本聖子セクハラ報道だけじゃない、菅田将暉や中村倫也にも「女性からのセクハラ被害」ある(→link

私は、被害者の性別を問わずに、こういうセクハラじみた描写は批判してきましたし、そういうことを面白がる記事にも嫌悪感を示してきました。

そのせいで随分といろいろ言われましたが、スタンスは変わりません。

こういうことをいつまで続けるのでしょうか?

◆ 『まんぷく』で拷問される長谷川博己に萌える女子続出「興奮してすみません…」(→link

あ、そうそう。『麒麟がくる』には褌がないというニュースを見た気がするけれども、足利義昭の着替えの場面があったじゃないですか。

つまり『麒麟がくる』視聴者層は褌を見ても騒がないということでは?

今後『青天を衝け』が何をアピールしようとも、序盤に13歳児の褌姿で話題をかっさらおうとあざといことをしたことだけは忘れないでおきたい。

そういう志で作られているドラマということでしょう。

おかげでいろいろと見えてきました。

「栄一さんのセリフで『抱いていいか』って。何だこれは! と思いました。テレビ前のおなごたちが泡を吹いて倒れるのではないか。キュンキュンを100%詰め込んだセリフだと思いました。

千代が後ろから抱きしめられるシーンは、バックハグに憧れるおなごにとって“キュン死に度”が高いと思います」

◆橋本愛「泡を吹いて倒れるのではないか」NHK大河「青天を衝け」吉沢亮との夫婦愛を告白(→link

2015年『花燃ゆ』も、こういう少女漫画か乙女ゲー(※しかもちょっと古いやつ)のノリを取り入れていた。

2018年『西郷どん』は相撲推し。男の尻でアピールでした。

受信料を使って、そんなしょうもない地獄絵巻は止めてくれ~。

全く意味がわかりませんが、何か呪術的な意味でもあるのかもしれません。

バックハグにあこがれるおなご……ってのも、令和のおなごは“性的同意”を重視するのが新しいと思いますよ。

なお、“キュン死”はもう死語に入りかけているそうです。

◆「性的同意」の定義とは? 同意年齢や性暴力について専門家が解説(→link

 

先週、幕末史専門の研究者が辞退したのかなんて書いて、悪かったとは思います。

どんな考証がつこうとも、その意見をドラマ内に取り入れるかどうかが問題。

歴史の描き方ではなく、褌尻だの、キュン死狙いだのしていたら、悲惨な結果となるのは避けられないでしょう。

あるいはそういうノリがどこまで通じるのか、世間の流れを見極めるのもまた一興かもしれません。

ちなみに2015年との共通点を探しておきました。

◆『青天を衝け』、黒船ペリー役はモーリー・ロバートソン!ネット驚き「似合い過ぎ」(→link

『花燃ゆ』といえば闇鍋キャスト。

演技のプロとはちょっと違う枠が話題をさらいました。

◆どぶろっく:「花燃ゆ」でまさかの大河デビュー 一橋慶喜と島津久光の大役に(→link

◆ 乃木坂メンバー10人、大河ドラマ「花燃ゆ」に出演(→link

◆ 【花燃ゆ】知花くらら、大河ドラマ初出演 津田梅子役に抜てき(→link

「大河に出ちゃった記念!」でしか人集まらなかったんですかね?

『麒麟がくる』の宣教師役にそういうウケ狙いキャストはありましたか?

本作はどうして家康があんな説明するのか、ナレーションが親切すぎるといった批判があるのも前述の通り。

これもどういうコンセプトであるか推察することは難しくありません。

“広告代理店のノリ“が根底にあると感じます。

 

広告代理店のノリでいこう

「典型的な視聴者は、50歳の専業主婦で高卒だと思え」

「偏差値40の人にも理解できるものじゃなきゃダメ。この会社にいる時点で普通ではないと自覚しろ。世間にはおそるべき量のおそるべきバカがいる。そしてそれが日本の『普通の人』だ」

こういうノリです。それは本作の魅力アピール記事からも推察できます。

◆ 好発進! 大河ドラマ『青天を衝け』の魅力とは? 8つの重要ポイントを解説 (1)(→link

広告代理店のリゾート広告のようです。

「優雅なオープニング」

「緑と青、明るい自然が眼福」

「女性や子供の心も捉える演出」

「さわやかな朝を求めて」

そんなノリがどこまで通じるのか?

私としましては、イケメン大河の先はもうないと思います。

本作出演者の女性ファンの平均年齢はいくつでしょうか?

先にあげた記事の通り、40代女性が際立っている……しかも流動性が高い。メディアはぼかしていますが、そう若くないと推察できます。

本物の若い女性は、イケメン時代劇が見たければVODで韓流なり華流をみているはず。しかし、そういう読者層に読ませる記事でもないので、大して気にしていないのでしょう。

今後この手のキラキラ記事はいつまで続くのか?

数字が急落すれば、防御もできなくなってくるはず。

『孫子』曰く……

夫れ兵の形は水に象る。水の行は高きを避けて下きに趨く。

兵の形は水のようなものだ。水は高いところから低い方へ流れる。

これは人間心理ですな。

流れ次第であっさりと別の方向へ向かう。そういうもの。

聖火リレーランナー辞退が相次いでいますよね。ああいう事態を「流れが変わった状態」と言います。

『青天を衝け』は、今こそ数字的に好調な流れをしている。それがひっくり返るのではないか?と懸念する次第です。

歴史教育としてはむしろ有害というか、何かものすごい誤解をしている感想やネットニュースが出てきて、いろいろと焦燥感を覚えます。

このまま成功してよいものかどうか……。

◆2021年大河ドラマ『青天を衝け』青天どころか曇天、いや嵐か(→note

◆『獅子の時代』が1980年、『青天を衝け』は2021年だという現実から逃げられない(→note

◆歴史劇は心を攻むるを上と為す(→note

ああ、そうだ。

幕末史の成功要因はダイヤモンド『危機と人類』(→amazon)をおすすめしておきます。

危機と人類

※著者の関連noteはこちらから!(→link

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◆青天を衝け感想あらすじレビュー

◆青天を衝けキャスト

◆青天を衝け全視聴率

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】
青天を衝け/公式サイト

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