青天を衝け感想あらすじ

青天を衝け第10回 感想あらすじレビュー「栄一、志士になる」

桜田門外の変徳川斉昭の死――。

栄一のような若者も「生まれつき身分がある幕府がおかしい」と言い出します。

そういう感慨を持っている人物は他にもおりました。

例えば福沢諭吉はどう言ったか?

「門閥制度は親の敵(かたき)でござる」

やはり史実の幕末人は語彙力が高い。

「胸がぐるぐるする!」とは言いません。

劇中では、先週亡くなった橋本左内が15歳時に執筆した『啓発録』なんて素晴らしいものがあります。

そういう史実と比較すると、劇中の栄一はちょっと物足りないような……。まぁ『麒麟がくる』みたいに小難しいことを言わせたても、どうせ気付かれないということかもしれません。

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「草莽の志士になる!」

世の中をよりよくしたい!

そんな思いを胸に江戸へ来た栄一は、人々の暮らしが苦しくなったと胸を痛めています。

大橋訥庵は江戸は呪われたと嘆く。幕府が無策だからこんなことになる、と栄一も怒りを抱くばかりです。

そんな栄一は留守を守る千代に惚気ています。

本作は夫婦愛にも注目したいようですね。

江戸での栄一は剣術修行にも取り組みます。その場には尾高長七郎居合わせている。幕末の青春ここにあり。

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そして栄一は「草莽の志士になる!」と高らかに宣言しました。

国をよくしたいという気持ちですね。

しかし家を守る妻は苦しい。千代は不安そうに胸をおさえて夫を待っています。周囲には優しい姑や舅がいて励まされています。

するとそこへ栄一が帰ってきて、バックハグ!

この夫婦の場面はカットもあったそうですが、例によってメディアでは「キュン死」を煽っておりますね。

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老中の暗殺計画

ここでお楽しみの徳川家康が突然登場。

和宮降嫁について説明してくれます。

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そして渋沢家での懸念事項だった千代の妊娠が判明しました。

おめでとうございます。周りも大喜びでほっこりでしょうか。仲睦まじく夫婦も会話し、生まれてくる子のためにもよい世の中にしたいですよね。

一方江戸では、篤姫もニッコリしながら、和宮が来ることを話しております。

政治的な思惑があっての結婚だと語る。

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でも……訥庵の塾はどこか不穏です。何をする気でしょうか。

尾高長七郎が驚くべき計画を打ち明けました。

老中・安藤信正の暗殺です。

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理解を得られずに苦しむ長七郎。そして江戸では安藤信正が襲われる事件が起きました。

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かろうじて一命はとりとめた安藤。

激動の幕末へ時代はどんどん突き進む最中、来週はいよいよ栄一と千代のベイビー誕生でしょうか。

 

総評

あまりきついことは言いたくありませんが……本作人物の語彙力はどうなったのでしょうか?

「お前が欲しい!」

「胸がぐるぐるする!」

まるで語彙力の低い昭和の小学校低学年ではありませんか。

そんな栄一が賢いと言われたところで、何が何やらサッパリ理解できません。

ついには漢籍引用もやらなくなりました。

『麒麟がくる』は語彙力が高いセリフ回しで、光秀はじめ多くの人物が漢籍や和歌を引用しておりましたが、『青天を衝け』では確実にそのペースが落ちている。

さて、そんな語彙力はさておき。

栄一は言うほど虐げられているかどうか、そこは考えた方がよいかもしれません。

彼は豪農出身で、教養も相当あります。現代で例えたら、私立の名門中高一貫校を経て、名門私大を卒業。

そんな上位数%のエリートなのに、奨学金返済で苦しむ人の前で、ぬけぬけとこう言うような無神経さがある。

「いや、俺、フツーの日本人スから! 俺ら虐げられてますよね!」

あんまりきついことは書きたくないのですが、そうしないとこの先いろいろまずいことになりそうですので、今回はあえて書いておきました。

八重の桜』の八重と比較してみましょう。

女であるから勉強すらできない中、八重は努力していた。栄一は女のことで胸がぐるぐる。余裕綽々ですね。

同じお札の顔でも、明治の会津出身である野口英世と、関東の豪農出身である渋沢栄一では、階層も環境もまるで違います。

サンデル教授の見解も併せてどうぞ。

◆ サンデル教授が語る「大卒による無意識の差別」 「努力すれば成功できる」という発想の問題点(→link

そうそう、千代ですが……同じ名前のヒロインが朝ドラ『おちょやん』にもいます。

どちらの千夜も聡明設定だとは思います。

けれども、説得力のある聡明さはどちらが上か? 両方ご覧になっている方は考えてみるのもよろしいかと思います。

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