青天を衝け感想あらすじ

青天を衝け第23回 感想あらすじレビュー「篤太夫と最後の将軍」

手紙を届いたと、よしが説明セリフで語り。

ホトガラが割とすんなりと受け入れられ、娘のうたもきています。

「とっさま?」

どうして顔をろくに見ていないのに、わかるのか? そんな疑問を抱いてはいけないのでしょう。

パリで算盤を弾いていると、幕府にとって頼みの綱であったフランスからの借款が消滅したと杉浦が報告。

田辺も焦っています。向山は薩摩とモンブランのせいだと怒る。

こうなると、もはや徳川昭武の滞在すら危うく、金の節約が大事になってきて、田辺は昭武名義での手形発行を考えるのですが……。

フランスの外では幕府の信用はまだあるはずだ!

と、栄一がオランダの貿易会社やイギリスの銀行へ金策に走ることになります。

薩摩らの背後にイギリスがいることには気づいていないようですね。メルメ・カションがシーボルトを警戒していたのに、どうしたことか。

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日本から勘定奉行の栗本

当面の金銭問題をどうにか片付け、スイスのベルンへ。

スイスに滞在中、日本から勘定奉行・栗本鋤雲がやってきました。

本作は似ている人物とそうでない人物が極端でして、脳内変換してください。

『おんな城主 直虎』の近藤康用(小野政次を追い詰めた暑苦しい人・橋本じゅんさん)が実物の栗本鋤雲に似ているかな。

栗本鋤雲/wikipediaより引用

函館時代にロッシュとメルメ・カションと知り合っていたのは栗本です。

幕府随一のフランス通。

明治以降の活躍や知名度から誤解されがちではあるのですが、当時、幕府が本当に頼りにしていたのは栗本です。

渋沢栄一ではありませんのでご注意を。未来の有名人がいた、そういう扱いです。

ここで杉浦が日本へ帰国します。そんな杉浦に成一郎や家族への手紙や土産を託し、再会を誓う二人なのでした。

感動的な場面といえばそうですが、もっと差し迫った状況を描いて、幕末の緊迫感を出すのはダメなんですかね? 正直、酒が強いとかどうでもいいと感じます。

 

平九郎の長いシーンが……

日本の京都では、原市之進が死亡フラグを立てつつ出てきます。

そして暗殺。徳川慶喜が兵庫開港を決めたため「上様をたぶらかせたのだ!」と殺されたのです。

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平岡円四郎と同じパターンですね。慶喜側近では中根長十郎も犠牲になっています。

こうも同様の悲劇が続くとなると、問題はもはや慶喜自身にあるのではないか?と勘繰りたくなるところですよね。実際そうですし。

しかし、自分の迂闊さで死んでしまったことを反省しない。

「なぜだ……」

って、いやいや、ご自身の軽率な行動を考えて欲しいところです。反省がないのか……。

このあと栄一のみなし養子となる渋沢平九郎が出てきます。

史実では可能性が薄いアオハル描写や家族の話、合成が甘いVFX出てきて、ほっこりした場面に。

千代は平坦な口調で武家の心得を語り、ていがアオハルアピールをします。

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当時の女性、ましてやプライドが高ければ歯を見せてヘラヘラ笑わないものです。

彼らの描写に時間を割くなら、原が暗殺された原因をもう少し説明して欲しかった。あの描き方で『兵庫開港問題が問題だったんだな』と理解できた方がどれだけいたでしょうか。

肝心のアオハル描写もワンパターンで既視感があり。

まぁ、平九郎の近未来を考えるとここで盛り上げておくのは布石だということでしょう。なんだか死亡フラグの立て方が雑になってきたというか……それにしても長い。

この場面は後からつけたしたものでは?とすら思ってしまいます。

 

慶喜の苦悩とは

このあと岩倉具視が錦旗のデザインを大声で話し合っています。

倒幕という一世一代の大きな話が、雑な言葉遣いと理論でどんどん進んでいく感があります。

西郷隆盛が浪士を募って倒幕を狙っている動きがあります。

天璋院の保護を名目に「戦じゃ!」とわかりやすく繰り返す西郷。そこまでしないといけませんか。『八重の桜』をならってはいけませんか。それでもあまりに雑でちょっとよくわかりませんね。

『西郷どん』といい、薩摩にとって都合の悪い【薩摩御用盗】をぼかしにぼかして描くからワケがわかりません。

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慶喜はこのあと、ボソボソと一人で話しています。

フランスから金は届かない!

軍の整備もできていない!

これじゃ負ける……って、んん? なんかドヤ顔で調練していませんでしたか?

この辺りの描写も、後年の慶喜が言い訳のために作り上げた話をベースにしたんじゃないか、と思われます。

幕府海軍は飛び抜けて強かったし、元込め式のシャスポー銃兵がいた。確かにお金は足りませんでしたが、手が打てないワケじゃない。

こういうことを一人で考えねばならない……なんて慶喜は嘆いていますが、自業自得なんですね。

史実でもドラマでも本心を明かさずスタンドプレーばかり。だいたい、当人が酔っ払って久光を罵倒したところにも遠因はあり「快なり!」とか言える立場ではありません。

「快なり!」にしても、要は「いいね!」「気持ちいいね!」程度の気休めでしかない言葉です。何を盛り上がっていたのか。

 

春嶽も困惑

徳川家康が登場し、大政奉還です。

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こうなったら政治を朝廷に返還するか。

それなら薩摩が戦う名分もなくなるし、幕府が政治を握れる!

と、すべて慶喜のアイデアように思えますが、原案を考えたのは藩主許可を得た後藤象二郎中心とした土佐藩士です。

それにしても狭い二条城だ……人が少ない。

そしてもうひとつ気になるのが、慶喜の棒読み。

彼は謡曲で鍛えた喉が有名で、朗々たる声が持ち味だったとされます。その声であればその場の雰囲気で人を説得することも可能だったと納得できますが、本作は無表情で淡々と暗記を読み上げる感がある。

プロンプタを読み上げる政治家みたい。いくらカメラを回そうと、BGMを流そうと、説得力がありません。

慶喜は一人でなんでもやりました。永井尚志(どこにいたっけ?)しかわかっていないから、案の定、幕臣が揉めています。

場面は江戸城へ。

自害しようとする歌橋をわざとらしく止めようとする天璋院。

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こんな簡単に止められるような自害ってありですか? 逆に死ぬ気がないパフォーマンスにすら見える。

松平春嶽も困惑しています。春嶽にすら話していない慶喜はなんなのか。

土佐藩を抜いたせいで話が無茶苦茶になっています。坂本龍馬をおとなしく出しておけばごまかせたかもしれないのに。

春嶽が慶喜を褒めるのも信じない方が良いと思いますよ。

なんせ春嶽自信が「常に優柔不断な慶喜公、最悪だ」と振り返っています。地元の英雄がファン一号扱いをされて、福井県民に失礼ではないでしょうか。

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