チョコレートの歴史

チョコレートを飲むミシュテカ(アメリカ大陸先住民)の王/wikipediaより引用

中南米

戦闘でシャキーン!ハーレムでシャキーン!チョコの原料カカオは通貨で薬だった

2025/02/13

2月14日はバレンタインデー。

男子も女子も誰もがソワソワする日。

てなわけで今回は、チョコレートの歴史を医学的に診て参りたいと思います♪

 


貴族や王族が口にし、通貨としても用いられた

チョコレートの原料はカカオ豆です。

紀元前2000年ごろから、中央アメリカやメキシコ南部で栽培され、当時は大変貴重なものだったので『通貨』としても用いられておりました。

16世紀アステカ族の記録に

雄の七面鳥1匹がカカオ200粒、アボカド1個がカカオ豆3粒」

とあるので1粒50~100円くらいの感覚でしょうか。あるいは、もっと?

ともかく通貨になるくらい貴重ですから、それを口にできたのは王族や貴族、大商人などの特権階級でした。

今のチョコレートは固形が主流ですが、アステカ族やマヤ族は、カカオ豆から作った泡状の飲みものにスパイスを加えて常飲。

当時はお菓子ではなく『目を覚まさせ、滋養強壮に良い薬』として愛飲されていたのです。

また、興奮作用を期待してアステカでは兵士にチョコレートを飲ませていたそうで……。

そうそう、アステカの皇帝の中にはチョコレートを媚薬と信じ、ハーレムに行く前には必ず飲んでいた人もいたようです。

実はこれ、あながち間違いではないんです!

 


戦闘で(`・ω・´)ゞシャキーン ハーレムで(`・ω・´)ゞ

ポリフェノールは植物が作る成分で、殆どの植物に含まれています。

抗酸化作用を持ちコレステロールを下げたり、心筋梗塞を予防するとの研究データがあり、カカオ豆も豊富に含む植物の1つ。

今のチョコレートは味を良くするため砂糖や脂質をたっぷり含み、健康に良い効果が薄れているため、食べすぎは肥満のモトになったりしますが、飲みもの状だった時代のチョコは砂糖も入っておらず、ポリフェノールの効果が良く発揮されていたのではないでしょうか。

また、カカオには、テオブロミンというアルカロイドの一種(苦味成分)が含まれております。

その効果は『苦いから目が覚める!』……ではないです、冗談です。

テオブロミンは神経伝達に関わる物質『cAMP』の分解を阻害し、覚醒状態を保つ作用を持ちます。

作用の仕方は違いますが、カフェインを摂取した時とと似たような感じです。

行軍で疲れた兵士たちも戦闘前にチョコを飲んだらシャキーン!

ハーレムでもシャキーン!……すいません、調子に乗りすぎました。

そして大航海時代へ。

 

コロンブスがヨーロッパへ

大航海時代になると、コロンブスがカカオ豆をスペインに持ち帰ります。

彼自身は、さほどチョコレートに興味はなかった模様ですが、スペインの修道士によってヨーロッパに広まっていきました。

ヨーロッパではカカオ豆の苦味は敬遠され、苦味を薄めるため砂糖や牛乳、バニラを追加。今でいうところのホットチョコレートみたいな感じで飲まれておりました。

固形のチョコが初めて作られたのは1674年で、イギリスのパン屋がケーキのレシピにカカオ豆を用いたことがキッカケだったそうです。

コロンブス

コロンブス/wikipediaより引用

 


長崎の遊女がオランダ人から貰った「しょくらあと」

日本人で初めてチョコレートを口にしたのは、伊達政宗の部下『支倉常長』だったという説があります。

慶長遣欧使節団として仙台を旅だった常長が、1617年にメキシコを訪れた際、薬として飲んだという内容ですね。

支倉常長/wikipediaより引用

また、日本の文献にきちんと残されている最古のチョコ記録は18世紀で、長崎の遊女がオランダ人から「しょくらあと」を貰ったと記されています。

スイーツで女心を引こうとする手口は昔からあったんですね(笑)。

最後に豆知識を。

現在は日本人が社長をしている『洋菓子のモロゾフ』。

もともとロシア革命で亡命してきたモロゾフさんの始めた会社です。

また、バウムクーヘンで有名な『ユーハイム』は、第一次世界大戦の捕虜として日本に連行されたドイツ人・ユーハイムさんが始めた会社なんですよ!

……まぁこんなウンチク知ってるよりも、美味しいチョコレートを知っており、なおかつ【さりげなく差し入れ】する男性の方が間違いなくモテると思いますよ♪

まり先生の歴史診察室チョコレート


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戦国診察室表紙

 

【参考】
株式会社明治(→link
日本チョコレート・ココア協会(→link
GODIVA(→link
ココア/wikipedia
チョコレートの歴史/wikipedia
テオブロミン/wikipedia
ポリフェノール/wikipedia

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馬渕まり

総合内科専門医、糖尿病専門医、労働衛生コンサルタント。秋田大学医学部卒。 現役の医師にして生粋の歴史愛好家で、武将ジャパンでは2014年より執筆。 連載『まり先生の歴史診察室』は2冊の書籍化を果たし、全国書店に並ぶ人気シリーズとなった。 現在は医療・歴史の両分野で活動の幅を広げ、WEBメディア寄稿や講演なども行っている。エックス(旧Twitter)では歴史大喜利でも注目を集める。 ◆主な著書 『まり先生の歴史診察室』GH・2015年 『戦国診察室2』ゼネラルヘルスケア・2022年 ◆2019年10月15日放送のTBS『クイズ!オンリー1』で準優勝(※優勝はれきしクン) ◆国立国会図書館データ https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/001235984 ◆日刊SPA!にて「まり先生の歴史診察室」関連記事が5本掲載されています。 掲載一覧:https://nikkan-spa.jp/spa_comment_people/%e9%a6%ac%e6%b8%95%e3%81%be%e3%82%8a

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