麒麟がくる感想

『麒麟がくる』休止中だからこそ見ておきたいオススメ歴史作品BEST9

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麒麟がくる休止中に見る作品BEST9
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才能は周囲を傷つけ 時に孤高こそが救いとなる

『スカーレット』

制作国・局:日本、NHK

主な舞台:日本、滋賀県信楽地方

時代:昭和(20世紀)

放送年:2019-2020

 

『アナと雪の女王2』

制作国・局:アメリカ、ディズニー

主な舞台:アレンデール

時代:衣装等から19世紀から20世紀初頭と推察できる

放送年:2019

 

神っちが織田信長ならば『スカーレット』の川原喜美子も乱世感のあるヒロインでした。

若い頃うつけとされた信長。才能を認められずに悩んでいます。

この喜美子はほとばしる才能を、家庭事情や性別ゆえに認められず、悶々としていました。

しかし、才能が爆発した瞬間、愛する夫ごと家庭を吹き飛ばしてゆく。地獄のような展開に、いろいろと荒れたもんです。

狂気だのなんだの言われるわ。

炎を見つめる瞳が輝いているわ。

そんな朝ドラヒロインがいたか?

いろんなテーマがあるこの作品。明瞭であることは、才能が周囲を傷つけかねないということ。乱世でないので死傷者が出ないだけで、かなりの混沌がありました。

『アナと雪の女王2』も同様です。

エルサのふっきり続ける言動が突っ込まれ続けました。

才能は周囲を傷つけてしまう。本人にとっても周囲にとっても、孤高こそが救いになる。そう示される時代になったというころです。

信長も、出家して才能発揮するルートがあれば、光秀もあそこまで悩まないのですむのに……そう考えてみたくなります。

スカーレットを1から見る

アナと雪の女王2を見る

 

天才の認識は時代で変わる

『SHERLOCK』

制作国・局:イギリス、BBC

主な舞台:イギリス、ロンドン

時代:現代(スピンオフは除く)

放送年:2010-2017(完結したと推察される)

 

シャーロック・ホームズは原典に忠実なバージョンはいくつもあります。その中からBBC版を選ぶ理由は、何も放送年だけでもありません。

原典と現代BBC版では、シャーロック・ホームズの描かれ方が変わっています。

現代人だからこそおかしな言動をしてもよいのか?

そう単純な話でもなく、周囲は困惑し、変人扱いをしています。

これほどまでに賢いシャーロックなのに、ただの変人扱いをされて、ジョンと出会うまで迷惑がられていたのはなぜなのか?

このバディからは、天才だけれども社会常識が欠落した人物と、知能はそこまで冴えていなくとも社会にコミットできる役割が見えてきます。

決裂しそうでしない。彼らなりにメンテナンスをして、保っているのです。

ただの天才が描かれること。それは2010年代以降、古くなりつつあります。

SHERLOCKを1から見る

 

どうすればアルマゲドンにたどり着かないで済むのだろう?

『グッド・オーメンズ』

制作国・局:アメリカ、Amazon、イギリス、BBC

主な舞台:イギリス、ロンドン

時代:古代から現在まで!

放送年:2019(完結済)

 

天使アジラフェルと悪魔クローリーが、ゆる〜くアルマゲドンを回避するドラマ。

なぜ本作を見ろって?

正反対のようで似たもの同士、天使と悪魔が共闘することでしか、破滅は避けられないと学べるからであります。

コメディドラマで何を言っているのか――そういうツッコミはあるけれども、これは大事です。

麒麟がくる』のラストにおいて、光秀と信長は決裂をして、破滅に至ります。

どうすればそれが避けられるのか?

同じことは『ゲーム・オブ・スローンズ』最終シーズンにも言えます。野望を言い募る相手と、それについていけない相手。さぁどうする?

その解決策を『グッドオーメンズ』から学べるのではないでしょうか。

ゆる〜く、やっているようでやっていないような。そういう着地点を目指す。

本作は天使であろうと殺意バリバリ、やるなら徹底的に戦うと息巻くわけでして、ときに悪魔のほうが話が通じそうでもある。

悪魔もそこまで悪くない? そういうおもしろさがある。

おもしろいだけではなくて、従来いがみ合っていた個性同士が協力することで、破滅が避けられるという気づきもあるのです。

これも21世紀らしいドラマでしょう。

宗教がらみでここまで笑いにしてしまえるのも、人類と歴史の進歩です。

対立を避ける知恵が、このドラマにはちゃんとある。

天使と悪魔が戦いどちらかが勝つことよりも、天使と悪魔の共闘が求められる。

これからはそういう時代になるのではないでしょうか。

 

ただし、それができなかった悲しい例を示すこともまたドラマの使命です。

『麒麟がくる』の本能寺は、コミニケーションのズレが燃え上がる悲しい展開となることでしょう。

その悲劇は、我々の日常にも潜んでいます。

越年が決定した『麒麟がくる』――せっかくだからこそ改革に取り組むこともできるのかもしれません。

グッド・オーメンズを1から見る

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】
『ゲーム・オブ・スローンズ』(→amazon
『ホロウ・クラウン』(→amazon
『ウルフ・ホール』(→amazon
『MAGI』(→amazon
『なつぞら』(→amazon
『スカーレット』(→amazon
『アナと雪の女王2』(→amazon
『SHERLOCK』(→amazon
『グッド・オーメンズ (字幕版)』(→amazon
麒麟がくる/公式サイト

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