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仁義なき自爆 久秀死闘篇~ボンバーマンの真実【戦国浮世絵ANARCHY5】

2020/03/31

大河ドラマ『麒麟がくる』で吉田鋼太郎さんが演じ、一躍お茶の間に知れ渡った武将と言えば?

そう。
松永久秀である。

ドラマで初めて認識された方は知らないかもしれない。

かつてこの久秀が【ボンバーマン】として、戦国ファンにある種の敬意をもたれていたことを。

同じく『麒麟がくる』で悪辣っぷりを遺憾なく発揮している斎藤道三、そして戦国一の暗殺男・宇喜多直家と並び【戦国三大梟雄】と呼ばれていたことを。

果たしてボンバーマン松永とは?

 

仁義なき悪逆エピソード

松永久秀は、もとは三好長慶に仕えて、畿内を中心に活躍した戦国武将。

応仁の乱(1467年)~織田信長上洛(1568年)までの約100年間、京都や周辺の戦国史はほとんど注目されないゆえに忘れられがちだったエリアで中心人物だった一人である。

現代にまで鳴り響く、その悪行とは?

東大寺の大仏殿を燃やしたり。

【永禄の変】で足利義輝を死に追いやったり。

信長を裏切った代償として【平蜘蛛茶釜】を要求され、それを拒むため茶釜を抱いたまま爆死したり。

真偽の程は後述するとして、とにかく悪人キャラの際立った逸話から今回のSAMURAIイラストを【鞘エもん】に構築してもらった。

それが、以下の一枚である、どりゃあああああああああああああああああ!

腹の周りにダイナマイトを巻き、軍横流しの手榴弾を握る。

口元にはラッキーストライク。

もはや完全に『仁義なき戦い』の世界である。

白いブーツが、広島というより渋谷新宿を彷彿とさせるが、それもまた不気味かつダンディなのが久秀だ。

「あん、信長だぁ? 来るなら来いよ。爆破する覚悟があるならなwww」

そう凄むような視線がおっとろしい。

 


史実の久秀とは?

さて、ここまで来ておいて残念というか肩透かしというか。

種を明かすと、実はこの松永久秀、昨今の研究により、悪辣な梟雄どころか、高度な戦術眼と文化的素養を持ち合わせていたインテリ武将だとも考えられている。

詳細は以下の記事に譲るとして……。

松永久秀像(高槻市立しろあと歴史館蔵)
松永久秀の生涯|三好や信長の下で出世を果たした智将は梟雄にあらず

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端的に、功績を記すとこうだ。
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BUSHOO!JAPAN(五十嵐利休)

武将ジャパン編集長・管理人。 1998年に大学卒業後、都内出版社に入社し、書籍・雑誌編集者として20年以上活動。歴史関連書籍からビジネス書まで幅広いジャンルの編集経験を持つ。 2013年、新聞記者の友人とともに歴史系ウェブメディア「武将ジャパン」を立ち上げ、以来、累計4,000本以上の全記事の編集・監修を担当。月間最高960万PVを記録するなど、日本史メディアとして長期的な実績を築いてきた。 戦国・中世・古代・幕末をはじめ、幅広い歴史分野をカバーしつつ、Google Discover 最適化、クラスタ構造にもとづく内部リンク戦略、画像最適化、SEO設計に精通。現在は企業のオウンドメディア運用およびコンテンツ制作コンサルティングも手がけ、歴史 × Web編集 × SEO の三領域を横断する専門家として活動している。 ◆2019年10月15日放送のTBS『クイズ!オンリー1 戦国武将』に出演(※優勝はれきしクン) ◆国立国会図書館データ https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/001159873

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