秀吉にひざまずいてもよいか?
家康がそう言うと、家臣団も、レーシックお愛も、悔しいんだか感動したんだかよくわからない号泣っぷりで泣いています。
そして家康は上洛へ。
京都までの道筋は、メルヘン地図で描かれるため、まるで実感が湧いてきません。
嗚呼、コーエーテクモゲームスはマップも偉大だったなぁ。『真田丸』と『鎌倉殿の13人』が懐かしくなるばかりの中、今週も始まります。
どうする大仰な演技
大 政所こと“仲”の登場。
旭との再会でテンション上がりきっています。
高畑淳子さんという大女優を用いていながら、なぜにあのようないかにも「演技してます!」みたいな場面にしてしまうのでしょう。
天衣無縫の真逆。それでもどうせ大手メディアでは「圧巻の演技」とでもいった提灯記事が出るのでしょう。
何が哀しいって、その演技力が、五月人形じみた井伊直政のイケメンぶりを誉めることに無駄使いされることです。
「ワタシってサバサバ軍師だからぁ!」と言い出しそうな本多正信といい、何か勘違いしたような“やりすぎ感”ばかりが目立ちます。
本作は、出演者がアドリブで演じたことをSNSで語ったりしていますが、それって演出は置いてけぼりで、役者が野放しにされていることのあらわれですよね。
前回の旭も、日本の時代劇とは到底思えない演技で評価できないと本レビューで指摘させていただきましたが、案の定、目指したのはルイ・アームストロングとのこと。
◆山田真歩「どうする家康」旭役 笑う場面のイメージは「ルイ・アームストロング」(→link)
本作制作陣にとっての時代劇とはいったい何なのでしょう。
時代も文化も違う芝居をそのまま持ち込むことが正しいのかどうか。あまりにも支離滅裂ではありませんか。
どうするビッグモーター秀長とその兄
ビッグモーター秀長も過剰な演技に見えて仕方ありません。
以前から指摘させていただいていますが、このドラマは“立つ・座る”という動作が非常に少なく、立ったまま話す姿勢に違和感が止まりません。
訛りのイントネーションも大仰で不自然。
面会の約束をせず、ドタドタと部屋に入ってくる秀吉も
「俺、サイコパスなんすよ!」
というやり過ぎ感に溢れている。
大人しい顔して、誰が見ても優しさに満ちあふれているのに、他人の命などなんとも思ってない怖さ――そうした狂気を表現するなら、あの秀吉は真逆でしょ。ただ単に失礼な人で、一瞬、いい人だと騙されてしまうような魅力がありません。
それにしても今回の大河ほど、スキャンダルに巻き込まれる戦国三英傑って無いですよね。
信長:耳かじりジャニーズ
秀吉:ビッグモーターの兄
家康:耳かじられジャニーズ
しかも今週のサブタイトルが「欲望の怪物」って、これは一連の不祥事を皮肉っているんですかね。
タレント本人に罪は無いとか、いやいや事務所を通していたら同じだとか、賛否両論は色々と聞かれますが、とにかく不祥事のイメージがこびりついているのだけは間違いありません。
これは単なる偶然なのかどうか。
どうする昭和の温泉街
秀吉がドタバタしている場面で、徳川の家臣たちがぬぼーっと立っているのはなんなんでしょう。
そうかと思えば、突如、たくさんの女が出てきて、わざとらしく花をまく。
言い訳のように“ねね”までいますが、あの女性たちがいる意味は?
徳川家臣団の皆さん、せっかく地元を離れてたんだから、飲んで騒いで楽しんでよーって?
昭和の温泉街じゃないんだから。
コンパニオンだの、芸者だの、脱衣麻雀ゲームだので盛り上がる、アホ丸出しの社員旅行を彷彿とさせる。
本作制作陣が想像する宴会ってそういうことなんですかね。
どうするロゴの祟り
今週の変化したオープニングを見ながら考えていました。
どうしようもないロゴはどうにかならなかったのかと。
最終ポスターも発表されましたが、あのしょうもないロゴのせいで何もかもが台無しに感じてしまう。
あのロゴ入りの大河土産菓子を見た瞬間、中身は昨年とは変わらないはずなのに美味しそうに見えなくなってしまったことを思い出しました。
本当に最悪のロゴだと思います。
◆ 松本潤主演の大河ドラマ「どうする家康」終盤ビジュアル公開(→link)
どうする白兎
オープニングでもしょうもない白兎。
白兎の使い方では『陳情令』が圧勝です。
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魏無羨と藍忘機のルーツ|陳情令と魔道祖師は「武侠」で読み解く
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あるいは朝ドラ『らんまん』でも至高の白兎ブロマンスがあり、劇中で使われていた手拭いは注文が殺到しているそうです。ざっと、そのシーンを説明しますと……。
東京帝国大学の植物学教室に、波多野と藤丸という学生がいました。
大親友で互いに切磋琢磨しあっている二人。藤丸は白兎が大好きで、かわいがっていました。
波多野は大学教授となり、藤丸は研究者にはならず大学を出ます。それでも親友同士として仲良く接していました。
藤丸が東京から引っ越すことになると、波多野は白兎の手拭いで作った巾着袋を渡します。
下手くそだと笑いながらも、波多野の気持ちを思い、泣き笑う藤丸。
この場面が話題となり、巾着袋に使われていた手拭いに注文が殺到することになったのです。
◆藤丸が涙した手づくりのうさぎ巾着!波多野泰久役・前原滉が公式SNSで公開(→link)
それに引き換え、本作の白兎はどうか。
◆“俺の白兎”で話題「どうする家康」BLのようなセリフ連発!?腐女子「古のスパダリBLか?」(→link)
マトモな話題になることなく、客寄せパンダの如く雑に扱われて終わり。
信長のしつこい「俺の白兎」連呼とか、未成年にはむしろ見せたくないという印象しか残っていませんよ。
どうする説明セリフ
本作はきちんとキャラクターを描いてこなかった。
こんな終盤にもなって、秀吉が徳川家臣団のメンバーを説明セリフで語るって異常ですよ。
歴史に興味がないという脚本家だけに、自身も忘れていて、コピペでもしているのでは?と思わせるほどです。
どうするペアルック
秀吉とねねの衣装コンセプトはなんとなくわかった。
質素な三河武士(どいつもこいつもアイスクリームフレーバーですが)とは異なり、ともかくド派手にしたいのでしょう。
しかし、だからといって夫婦揃って同じコンセプトのペアルック状態とは何事でしょう。
林家ペー&パー子じゃないんだから。
◆林家ペー&パー子オフィシャルサイト(→link)
どうするいちいちカッコつけ家康
冒頭で、本作は演技過剰だと指摘しましたが、主演の家康も際立っています。
いちいち「俺、かっこいいです! この角度を見て! この口の歪め方どうよ?」といわんばかりの表情。イントネーションをつけすぎた台詞回し。
一体なんなんでしょう。
彼は顔の作り方が幼い。演技をするどころではなく、セリフを覚えるだけで精一杯だと伝わってくるのですが。
大河の主演に演技力を求めることは高望みなのでしょうか。
話題性と事務所の力だけに頼ってよいものでしょうか。
どうしてこうなったのか、大河ドラマは
『麒麟がくる』のキャストとスタッフで、本能寺の後を見たかった――ふとそう思ったら、心から切なくなりました。
あの作品は、本能寺で終わるように作られている。
その先は蛇足になる。
だから、そういうことは考えたくないのに、どうしても考えてしまう。
どうするルッキズムとミソジニー
仲と井伊直政の絡みは、序盤だけで終わらず、しつこく繰り返される。
不愉快でしかありません。
このドラマはLGBTQを雑に出したり、たまに意識高いセリフをいうくせに、こういう「ババアはイケメンが好きw」みたいなミソジニーを堂々と垂れ流す。
趣味は差別、特技は逆張りみたいなドラマです。
だからこそ、アリバイじみた「意識高い系」のセリフも無茶苦茶で、突っ込まれるんですよ。
◆【どうする家康】戦国時代にありえない女性の大活躍 誤解を生んで今後へ悪影響も(→link)
どうする史上最低を更新した稲姫
本作はことごとく史上最低を更新していきます。
稲のだらしなく舐め腐った態度は、一体なんなのか。脚本家の趣味でしょうか?
このドラマから感じることは、武家の誇りがあるような女性のことを「ダサいしうぜえw」と捉えているということです。
武士の誇りがある明治生まれの女性というのは、昭和の時代はいました。アジア・太平洋戦争の敗北まで、日本人は武士の精神が掲げられていましたからね。
本作脚本家の世代は、祖母世代にそういう女性がいたはずです。
それなのになぜ、彼女たちをコケにするようなスタンスになってしまうのか。
「そんなクソババアみてえな女いらねえしw せっかくのかわいこちゃんはギャルにしちゃえwww」とでも言いたげ。
しょうもない逆張りしかできないんですかね。
どうする駄作学園ドラマみたいな偶然頼り
秀吉のお膝元にやってきて、周囲には誰がいるかもわからない。
そんな緊迫感に包まれたはずの敷地内で、廊下でダラダラ話す徳川家臣団。
直後に、石田三成に出会うから、くだらなさここに極まれり、というところです。
彼らはどんなセキュリティ意識を持っているのか。
三成との出会いにせよ、偶然に頼らないと展開できないのでしょうか。
死兆星輝く!さあどうする!!
石田三成はなぜ西洋の星座の話をするのでしょう。
もしかして脚本家は西洋占星術ぐらいしか知らないのでは?
朝のテレビ番組で流される星占いコーナーじゃないんだから。
「獅子座の今日の運勢は最悪! まさかと思っていたことが現実に……」
東洋にも星座はあります。北斗七星は誰でもご存知でしょう。
当時、星座といえば中国由来の星宿があり、それならば気にする武将もいると思います。本来の軍師には必須の教養でしょう。
しかしこの石田三成から、そうした素養は一切感じられない。
衣装がチョコミン党員みたいな、見た瞬間にガッカリしたくなるミントグリーンときた。さっさと関ヶ原に散って欲しい石田三成を初めて見ました。
どうせ星を使うなら『北斗の拳』でもネタにすればいいのに。
ドラマ自体に「死兆星」が見えていますよ。
死兆星(しちょうせい)とは! アルコルのことである。北斗七星の横に寄り添うように光る四等星。死の運命を持つものの上に輝く不吉な星だ!
石田三成の頭上には輝いていてもおかしくないのである……!(千葉繁さんの声で脳内再生してください)
どうするBGM
仲の顔芸。
思ったことを全部語る説明セリフ。
昔のRPGで流れるようなピロピロBGMに、より一層ゲンナリさせられます。
どうした小道具
ようやく家具が増えたことは評価できるようで、時間がないことは伝わってきます。
大型プリンタで印刷して貼り付けるとか。
ポスターカラーで雑に描くとか。
そういう手抜きをしていませんか?
どうしたレーシックお愛
レーシックで完治したはずが、近目(近眼)が進んだそうです。
これまで何事も問題なく普通に見えていたのに、急にどうしたのでしょうか。
再手術となれば危険ですからご注意ください。
“家康の尻をぶっ叩きたい”だけのために近眼を言い訳にしてはいけませんよ。
どうする施しと伏線回収
レーシックお愛と家康の慈悲を施す態度がイヤだなぁ。
しかもここで団子に石を入れた老婆が出てくるのも意味わかりません。
殿様に嫌がらせしたなんて、黙っていればバレるわけがない。こっそり受け取って去ればいいだけですよね。
なぜ、わざわざ自己申告する?
そんなバカげた行為をさせてまで、家康の器量が大きくなったとでも言いたいのですか。
このしょうもない場面で「伏線回収!」という提灯記事が出たらどうしましょ。もう脱力するしかありませんよ。
そもそもどうして稲が
稲がどういう人物か、なぜ説明しないのでしょうか。
真田がらみの説明も足りない。
しょーもない側室オーディションとか瀬名教の描写に時間を費やして、なぜそこはカットするのか。
真田昌幸の態度が太々しいと描きたいのでしょうが、むしろ三河武士団の所作が汚すぎて、よほど山賊じみています。集団で昌幸をイジメているようにすら見える。
中でも最悪なのは本多正信ですね。
本当にこいつの勘違いした態度は『ワタシってサバサバしてるから』の網浜以下だ。
暇さえあれば「自分が賢いマウント」を取っている。
もっとも昌幸もあまり演技に入れ込んでいないように思えます。『真田丸』の草刈正雄さんにせよ、同じ俳優が演じる『鎌倉殿の13人』の上総広常にせよ、もっともっと素晴らしかった。
どんな名優でも輝きを失わせる、まるで毒の沼地のようなドラマだ。
「このドラマはすべてのものを腐らせていく沼だ」
そう『沈黙』のように語りたくなってきました。
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どうする「あほたわけ」
本作は、語彙がおかしいと思います。それは決め台詞にもあらわれています。
◆「どうする家康」涙の“あほたわけ”がトレンド入り(→link)
名古屋・岐阜の「たぁけ」「たーけ」は「たわけ」が語源とされ、今でも使われています。
これを強調するとなると、明智光秀が使っていた「くそたーけ」となると。
しかし「くそ」が下品すぎるのか、どういうわけか「あほ」をつけて、このドラマでは「あほたわけ」にしている。
それがどうにも不自然に感じます。
「あほ」は関西圏で「愚か者」という意味であり、名詞です。
「大馬鹿」とは言うけれど「あほ馬鹿」とは言わない。
強調するときに名詞と名詞を重ねることは、まったくないとは言い切れないものの、やはり「あほたわけ」は不自然ではありませんか。
まぁ、そんなことよりも「雰囲気で使ったってOKOK!トレンド入りだってしているじゃん!」ぐらいの感覚なのでしょう。
是非もなし
9月7日のジャニーズ記者会見をうけ、NHKの危機管理能力を観察してきました。
その上でこう思いました。
是非もなし――
9月11日放映『クローズアップ現代』「“ジャニーズ性加害”とメディア 被害にどう向き合うのか」は、アリバイじみているとはいえ、それなりに誠意あるものを感じました。
それを大河周辺が台無しにしてくる。放映休止日の9月10日のラグビーW杯中継に、信長役の彼が出てきました。案の定、その甘さが批判されています。
◆【ラグビーW杯】NHK中継にまた岡田准一が出演で物議「他局より人権に敏感であるべき」(→link)
◆【ラグビーW杯】岡田准一 チリ戦中継での〝位置〟をファン疑問視「五郎丸さん福岡さんいるのに…」(→link)
もはや大河ドラマ『どうする家康』は呪いのようです。
公式アカウントは何事もなかったようにSNSを更新する。放送も続けられています。
◆企業の「ジャニーズ離れ」の素早さ…鈍感すぎるNHKとメディア人間たち(→link)
大河ドラマの危機感のなさは異常です。
ジャニーズ性加害問題の発端となったBBC『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル』は3月18日に放送。
その後も、織田信長がまだ幼い徳川家康を虐待し、性的にいびるような描写を「BL」だのなんだの言い募って放映してきました。
◆『どうする家康』信長「家康…家康!」名前連呼の壮絶ラスト 「すれ違いBL」「お互いへの愛がスゴすぎる」の声(→link)
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こんな大河ドラマ本能寺の変はイヤだ!NHKは過去の失敗を繰り返す?
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今週だって美少年の井伊直政がセクハラに遭うような下劣な描写をしていた。
もしも私が「今年の放送を打ち切りにすべきかどうか?」と問われたたら、そんな権限はないから「どちらでもない」と答えるしかありません。
しかし、打ち切りの方が英断であるし、慈悲深い措置だと思います。
例年の大河ドラマでは考えられないほどレベルの低いミスを、今年は何度も繰り返している。
所作や発声指導すらしていない。
時代劇経験のあるベテランですら、本気を出していないように思える。
なぜそうなるか?
士気が決定的に低下しているのでしょう。
そして仕事のできるスタッフは朝ドラや『大奥』、あるいは来年の大河ドラマ『光る君へ』といった他作品に回っているのでは? そんな現場が想像つきます。
◆来年大河『光る君へ』撮影快調 “道長”柄本佑、打毬シーンに挑戦「大きなやりがいを感じています」(→link)
来年大河のこのニュースへの反応で「本物の馬だ!」というものがありました。それほどまでに今年はお粗末だったということです。
出演者の選定も、予想外のことが起きていてもおかしくありません。
今年の大河はむしろ出ないほうがよいとなれば、断られることも増えてゆく。
全てが負け戦、撤退戦へと向かってゆく。
報道部門や良識のある局員は、自分たちの努力や道徳心まで、あのろくでもない大河ドラマのせいで台無しにされると歯軋りしている。
こうなってはもう、放送を続ける方が針の筵に座り続けるようなもの。
そんな憂いは断つほうが慈悲ではありませんか?
大河で、主演がジャニーズというインパクトは大きい。
よりにもよって彼の顔をアップにしたポスターをNHKは作りました。
大河のポスターはいわばNHKの顔です。それをいつまで貼り続けられるのか。
モスバーガーのようなことにはならないと信じたいところですが、果たしてどうなるのか。
◆「不適切な加工」をモスが謝罪 ジャニーズ所属タレント起用ポスターにシール(→link)
どうする大河ドラマの今後
そうはいっても、こんな意見も目にします。
「今年が駄目なら『鎌倉殿の13人』も『麒麟がくる』もジャニーズが出ているからダメになるぞ」
この件については『鎌倉殿の13人』出演者不祥事がひとつの叩き台になっていると思えます。
主演であるか、助演であるか。この差も出てきます。
『鎌倉殿の13人』の生田斗真さんと、『麒麟がくる』の風間俊介さんは、事務所移籍候補として名前があがる筆頭。
彼らはジャニーズであることよりも演技力を売り物にしています。話題性でなく、実力を踏まえての配役に思えます。
風間俊介さんの場合は、東京都の対応という前例もある。それに何よりも、彼自身のコメントが良識的です。
一連の報道の中、風間さんのことを考えた時、私が思い出したのは『麒麟がくる』の伊賀越えへ向かう家康の目つきでした。
冷静に先を見据える目つきは信頼できると思えました。彼ならばどうにかできると一瞬のあの場面で思えた。彼については心配するには及ばないと私には思えます。
今はとてもやつれていて、見ていて胸が痛い。それでも彼ならば乗り越えられると信じています。
「あなたのような良識ぶった連中が好きな『大奥』だってジャニーズが出ているでしょう」
そんなご指摘もいただくかもしれませんが、これとて主演と助演の違いはあり、一番大切なのは良識の積み重ねでしょう。
あの作品はインティマシー・コーディネーターを導入していて、良識のある作り手だという信頼感があります。
なお、現在までのところ、シーズン2にはジャニーズがキャスティングされていません。
シーズン1のキャスティング当時はまだ問題意識がなかったものの、シーズン2では対応したと推察できます。最終回まで出番がある秀頼役にジャニーズを起用した『どうする家康』とは違います。
※追記と修正:岡本圭人さんがキャスティングされているそうです。大変失礼しました
◆「大奥」にインティマシー・コーディネーター NHKで初導入(→link)
大河ドラマの経済効果再考
憂鬱なことは尽きません。
◆『22年度はA.B.C−Z河合さん起用…愛知県がジャニーズ事務所と契約しないと宣言 大村知事「区切りつくまで」』(→link)
こちらのニュースを受け、こんな声があがりました。
「大河で恩恵を受けているくせにふざけるな!」
これも意識が古いのではないでしょうか。
確かにご当地は大河ドラマ館にせよ、観光地にせよ、大河ファンを出迎える姿勢は見せます。
しかし愛知県ほど歴史スポットの宝庫な土地ともなると、大河に頼らずとも歴史好きならば観光しますし、そこまで恩恵が大きいとも限らない。
現在、観光客が落とすお金は、海外客を狙った方が効率よいこともあります。
タイアップにしたって、一年きりで終わる大河よりも、ソーシャルゲームや漫画作品を狙った方が効率的でもあります。
つまり、大河ドラマの観光効果は近年どんどん下がっています。
大村知事がそこを踏まえているかどうかはわかりませんが、大河ドラマも、そのファンも、往年ほど重視されていないことは確かです。
何より、これは作品次第です。
『鎌倉殿の13人』の場合は熱気が充溢しており、紙媒体の雑誌記事にせよ、関連書籍にせよ、NHK公式以外でも相当動いていました。
今年はむしろ朝ドラ『らんまん』の方が動いています。
◆ 初回から最終週まで珠玉の名シーンが満載! 連続テレビ小説「らんまん」の公式メモリアルブックが発売決定!!(→link)
殷鑑遠からず
殷鑑遠からず。『詩経』「大雅・蕩」
手本とすべきことは大昔でなく、少し遡ればがみえてくる。
2022年の大河ドラマ『青天を衝け』では、渋沢栄一が、能天気にベルギー国王レオポルド2世を褒めていました。
なぜこの話をするのか?というと、人権と資産の関係性について、この近代史上最悪の君主は示唆に富むためです。
レオポルド2世は、コンゴをベルギーの植民地にして金を稼ごうとした。
結果、コンゴ自由国は地獄と化した。
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手足切断が当たり前だった恐怖のコンゴ自由国|レオポルド2世の鬼虐待
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実際にこんなおぞましい事例があり、だからこそ現代では改善するように進んでいる。
今となってはレオポルド2世を顕彰する人など、ベルギー王室にすらおりません。
ベルギー王室にはレオポルド2世を擁護する失言をした人物がいましたが、そのたびに大問題となり、今では誰一人として褒めたりしません。
人権意識が高まれば、人の命や尊厳を犠牲にしてで金勘定をしていた権力者は玉座から引き摺り下ろされ、銅像は海に叩き込まれる。そういう時代になったのです。
私はジャニーズのことで騒ぎすぎだと言われます。
大河で記事を書いているならやめろと言われたこともあります。
しかし「殷鑑遠からず」と口にすれば、忖度は無意味だとわかってきます。
歴史を学ぶ意義とはそういうことでは?
武将や城の名前をたくさん言えるんだもん。僕は歴史だーいすき!
それが通じるのはせいぜい小学生まで。それ以上先に進むのであれば、歴史を学ぶ意義も大切になってくるでしょう。
しかも今は、フェアトレードが売りになる時代。
そんなご時世に、ジャニーズについて目を瞑る、ましてや提灯記事を書いて利益を得るなど、先のない道でしょう。
◆ フェアトレードとは?意味や必要性、現状、気になる課題を一から解説:【SDGs ACTION!】(→link)
◆ジャニーズ性加害、元ジュニア平本淳也さんの35年 「夢とは犠牲を伴うもの、それでいいんですか?」(→link)
◆ ネスレ日本元社長、ジャニーズ性加害問題は「20年以上前から噂として知っていた」一度もタレント起用せず(→link)
◆ジャニーズ会見受け民放各局がコメント 一線画す内容だったNHK【声明全文】(→link)
◆アサヒ社長「ジャニーズ起用継続すれば人権侵害に寛容ということに」(→link)
◆海外記者がジャニーズ会見に見た日本の「大問題」(→link)
◆情報BOX:ジャニーズ性加害問題、タレントの広告起用で揺れる企業(→link)
◆ なにわ男子エース長尾謙杜(21) 元SKE三上悠亜(30)との“乗っ取りお泊まり愛”スクープ撮「キスマイ千賀健永が去った後こっそりと…」(→link)
先んずれば即ち人を制す
先んずれば即ち人を制し、後るれば則ち人の制せらるる所と為る。『史記』「項羽本紀」
先手を取れば勝てる。後手に回ると詰むぞ。
ジャニーズ問題について、私はどれだけ知っていたのか。
元来、芸能ニュースにあまり関心がありませんでした。
芸能人を所属事務所でどうこう判断することは、好きではありません。
猫を品種で選り好みをするように思えて、相手をちゃんと扱っていないようにも思えるからです。よほど特殊な大手でなければ、深く考えていません。
それでも、SMAP騒動の異常さやSNSの使い方のおかしさから、なんとなくジャニーズには近寄りがたいものを感じてはいました。
ジャニー喜多川氏の訃報では、国内と海外の温度差を見て、ぼんやりと何か異様なものがあると確信したものの、特に誰かと話す機会も無い。
かえってこんな反応もありました。
「ジャニーズ? ただの噂じゃん。それに韓国の芸能界の方がひどいでしょw」
韓国の場合は、ファンダムが「悪徳芸能事務所から推しを守るぞ!」と声をあげるから、炎上しやすいだけ。
それはむしろファンダムの正義感が強く、健全な証拠なのですが、K-POPが世界を席巻する背景には、そんな動きもあるわけです。
日本の場合、SNSではジャニーズを扱うとともかく「バズる」ということは感じていました。
ただ、その風に乗るのは危険だという予感もありました。
それにしても、今となってみれば山梨県の先見の明が光ることよ。今年の大河と信玄公祭りを切り離したことは英断でした。
◆やっぱり不人気?『どうする家康』“信玄公祭り”で冨永愛にお株を奪われる屈辱…(→link)
なお、私も事前予想で本作は失敗すると予想していましたが、
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2023年大河ドラマ直前予想『どうする家康』はどうなる?消せない懸念
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ジャニーズの性加害問題については、もちろん予測外の話です。
ただ、大河ドラマについては、その内容だけでなく、関連報道やSNSなども含めて、不気味な危うさを感じていました。
その辺についても次ページにて記させていただきます。
ドラマ鑑賞者との共犯関係
一連の報道には、心身ともに疲弊しきっています。
しかし、いつかこういう日は来るだろうとは思っていました。何かが危ういだろうと。
去年の『鎌倉殿の13人』では、古参の腐女子、BL好きだという視聴者が、源実朝と北条泰時の描写に「萌えない」という感想をつけていました。
こうした声が、男性の同性愛描写がすべて自分が萌えるためのサービスだと考えているのかと思ったら、気分が暗くなってしまったのです。
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史実の源実朝は男色ゆえに子供ができず?源氏将軍が三代で途絶えた理由
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戦国時代の男色は当たり前だったのか?信玄や義隆ら戦国武将の実例を見てみよう
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描写として秀逸かどうか……ではなく「自分が萌えるかどうか」「自分が好きかどうか」で決めてしまう。
誰だってそういう部分はあると思いますが、行き過ぎてはまずいでしょう。ファンは仕方ないにせよ、問題はクリエイターがそこに迎合しすぎること。よいものを作った結果「バズる」のではなく、最初から「バズる」ことを狙うと、作品の骨格が溶けます。
そしてもう一点。作品がいくら好きだろうと、背後にある倫理観も問わねばなりません。
例に挙げたい作品として、放送10年を迎えた朝ドラ『あまちゃん』があります。
あれは楽しい作品でした。
しかし、好きかと言われると「もちろん!」とはもう言えなくなってしまいました。
あのドラマはどうしたって、AKBビジネスを無毒化し、ロンダリングしているように思えます。
私がもう一度『あまちゃん』が好きだと言えるようになるのは、そのあたりがハッキリとしてから。好みと人倫は分けて考えなければならないと思います。
吉本興業ロンダリングの朝ドラ『わろてんか』のように、作品自体の出来が悪ければ悩まずに済むからまだマシなのですが。
ネットニュースについては、PV(閲覧数)を稼げればいいのか。描写として適切かどうか、倫理観の是非よりも、「萌える」かそうでないか、そこに注目する記事が増えています。
その弊害を思うと、そろそろ見直すべきではないかと感じていたところです。
事務所。ファンダム。劣情。そんなものにつけ込むばかりでよいのかと。
ジャニーズ問題で顕在化された感はありますが、朝ドラや大河ドラマのニュースは、近年、どんどん下劣になっているとは思っていました。
たとえば2018年朝ドラ『まんぷく』では、憲兵拷問を受ける俳優に劣情を抱いて盛り上がっているSNS投稿がありました。
この事件はモデルとなった人物も深刻な負傷をしています。憲兵の拷問では落命した方もいます。
そういう悲劇であるにもかかわらず、それをソフトポルノめいた演出にし、萌えるだのなんだの言い募ることはあまりに無神経ではありませんか?
それこそ先日話題となった「バーベンハイマー騒動」よりも、ある意味悪辣に思えます。
日本の視聴者が、日本の公共放送が作る、戦争被害者を侮辱するドラマをみて、遊んでいるわけですから。
◆「憲兵から拷問を受ける長谷川博己」にときめいてしまった朝ドラクラスタによる #まんぷく反省会 がいつもの"〇〇反省会"タグと別の意味で使用される事態に(→link)
◆『まんぷく』で拷問される長谷川博己に萌える女子続出「興奮してすみません…」 | 女子SPA!(→link)
◆ 「宮澤・レーン事件」80年特別展始まる(→link)
◆ 「バーベンハイマー」騒動が際立たせた、アメリカ人と原爆の微妙な距離感...日本の惨禍への無理解(→link)
朝ドラではなく大河に話を戻しましょう。
『どうする家康』はなぜ失敗したのか?
私なりの分析であれば、『青天を衝け』が成功したことを一因にあげます。
あのドラマは、最新の研究成果をアリバイ的に取り入れただけで、悪質な捏造や歪曲も多い。VFXや小道具の作りも拙い。
それでも受けたのは、SNSでいかにも盛り上がりそうな小ネタの使い方がうまかったこと。
イケメンラッシュ。勝ち組である。そういった小技のうまさがあるのでしょう。
その小ネタの一例がこちらです。
◆「青天を衝け」大河名物!?吉沢亮のふんどし姿に反響 「大河恒例の裸」「大河のふんどしタイム」(→link)
「大河恒例」だのなんだの書かれていますが、記事にもあるように『麒麟がくる』ではやりません。
そもそもこの場面はおかしかった。必然性もないうえに、役柄はまだほんの子どもです。
子どもがうっかりして下着姿になることに萌えただの興奮しただの、演者が成人であっても、そういうラッキースケベ狙いはあまりに下劣で嫌でたまりませんでした。
このドラマでは、安政の大獄で処刑される橋本左内が、どういうわけか松平春嶽と共に半裸で蒸し風呂に入るような、わけのわからないサービスシーンもありました。
非業の死を遂げた人物をお色気要員に使うデリカシーのなさに嫌気がさしたものです。
こういうラッキースケベはどうにも好きになれない。
全てのお色気が悪いわけではありません。
『鎌倉殿の13人』で八田知家や三浦義村が、堂々と脱いでいる様は、それこそ運慶の金剛力士像のようで素晴らしかった。
頼朝の前で身をくねらせる北条政子。琵琶を奏でる実衣。あざとさ満点で歩いてくる源仲章。
彼らは自分自身の持つ艶かしい力を意識的に使っていて、それは素晴らしかった。
そういう自覚した上での色気ならわかります。けれどもああいう覗き見的なお色気描写はどうなのでしょう。
それに何よりも『まんぷく』『青天を衝け』のような下劣極まりない演出とそれを喜ぶ反応に、演じる俳優は納得できていたのでしょうか。
ああいうネットニュースを見てうんざりしていてもおかしくないと思います。
評価されたいのは演技力や脚本の解釈であり、色気があるとかないとか、二の次では?
NHKのドラマで騙し討ちのようにお色気セクシー演出をされて、彼らはそれでよかったのでしょうか?
どうしたって心配になってしまいます。演じる役者があまりに気の毒です。
これが性別が逆であれば、問題になっていたのではないかとも思います。
女優が拷問を受ける場面がセクシーに演出されるとか。少女時代のヒロインがうっかり転んで泥まみれになり、半裸になるとか。そんな場面なら大問題になったのでは?
ではなぜ、問題視されなかったのか?
これはジャニーズ問題の根底にある差別意識と一致するのではありませんか。
つまり男性相手だとハラスメントの認識が弱くなるという性差別です。
そして、低年齢の相手だろうと性的にみてなんとも思わないこと。そういう日本にある構図が、少年渋沢栄一のふんどし姿にはしゃぐメディアからも透けて見えます。
◆ジャニー喜多川氏の「好み」と女性ファンの「好み」は恐ろしいほど一致していた…本当にファンに罪はないのか 海外からは異様と映るほどの低年齢志向(→link)
上記の記事に、同様の指摘があり、引用させていただきます。
「ファンに罪はない」? 私が知る中には、「ジャニーさんのそういう噂」を知り、自分のジャニーズJr.の「推し」がそんな関係性の中で取り立てられてデビューしたりセンターに立つことに疑問を持たないどころか「頑張った」と評価してきた人は決して少なくなかった。
男性同性愛の加害被害関係に「萌え」を感じてあれこれの思いを開陳する女性ファンも決して少なくはなかった。
だが、性別が逆だったらそれどころじゃないはずだ。
過ちては改むるに憚ること勿れ
過ちては改むるに憚ること勿れ。『論語』「学而」
間違って修正することを、他人や周囲の目を気にしすぎてためらってはいけないよ。
話をもう一度、『青天を衝け』に戻します。
あれが成功したのは本当によろしくなかった。あのドラマの良識のなさはタガが外れている。
そのドラマの空気を伝える記事がこちらです。
◆『青天を衝け』山崎育三郎演じる伊藤博文はセクシー!? 渋沢栄一に「色の道」を教えた“屈指の女好き”エピソード(→link)
渋沢栄一にせよ、伊藤博文にせよ。性的な逸脱を「セクシー」だのなんだの誤魔化すように誘導する。
レオポルド2世礼賛といい、これがNHKのすることかと呆れていました。
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女遊びが強烈すぎる渋沢スキャンダル 大河ドラマで描かれなかったもう一つの顔
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そしてNHKもわかってやっている。
9月4日放映『映像の世紀 バタフライ・エフェクト』「関東大震災 復興から太平洋戦争への18年」では、渋沢栄一の天譴論がもたらす負の影響を扱っていました。
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本当は怖い渋沢栄一 テロに傾倒し 友を見捨て 労働者に厳しく 論語解釈も怪しい
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『青天を衝け』では渋沢栄一の負の一面を放置するどころか、特定の思想者が渋沢の命を狙っていたという場面を堂々と放映しました。
実際にはそんなことはなく、むしろ思想者が震災を悪用され、冤罪逮捕殺害事件が起きました。
その手のデマがどれほど危険なのか。映画『福田村事件』のことでも考えて欲しいものです。
ともかく、NHKは悪質極まりないドラマを、問題点がわかっていながら放映した。人倫にもとることを堂々とやってのけた。それでもマスメディアは誉めていた。
そういう甘っちょろい態度が大河制作班をつけあがらせたのではないかと、私は考えています。
『らんまん』なり、『大奥』シーズン2では、もっとまっとうで良心的な近代描写になっていると期待したいところですが。
禁じ手に頼ったらいずれ破滅する
『どうする家康』のクオリティは、もう問うべきものですらないとも思います。
徳川家康をダシに使った主演俳優のプロモーションビデオでしかない。
ジャニーズの広告降板をみていると、それを嘆くSNS投稿も当然目につきます。
推しが宣伝しているから買ったのに――そんな嘆きの声です。
推しの広告商品に金を落とすことで、自分の存在意義を確かめる。ルターが嘆いた免罪符に金を払うようなシステムがどうやらできているようでした。
要するに今年の大河は、そんなジャニーズ免罪符でバズろうとした。
歴史劇を作るのではなく、主演PVを作ればいいと逃げたと。
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そういう消費者はその商品の効能なり、品質に魅了されたから買っているわけではない。
刹那的なジャニーズファンを頼りにしていたら、開発のモチベーションは削がれかねない。
危険なものだと痛感させられます。
いわばドーピングのようなものかもしれない。それを大河で、絶対に負けたくない誰かが使ったとしたらどうでしょう?
そのヒントはステラのこの記事にあります。
◆大河ドラマ「どうする家康」は「平清盛」のリベンジ作!? 初回放送で見えた!今後の注目ポイントはココだ!(→link)
NHK関連のメディアだけに持ち上げ方は凄まじいです。
一部を引用いたしましょう。
ただ、私はちょっと違うポイントで見ている。
今作の制作統括は、大河ドラマ「平清盛」(2012年)でも制作統括を務めた磯智明チーフ・プロデューサー(CP)という点だ。
今でこそ、大河ドラマフリークの間で“名作”の呼び声も高い「平清盛」だが、放送当時は、「映像が暗い」「画面が見にくい」など不当ともいえる批判が先行し、大河ドラマ史上初めて各回視聴率が2桁を切ってしまった作品なのだ。
磯CPにとって、無念だったに違いない。この作品を愛していた私としても、悔しくて悔しくて!
あれから11年、磯CPが満を持して制作したのが「どうする家康」。
今作にかける思いは、いかばかりか……。おかえりなさい、磯CP! 個人的に、今作を磯CPの“リベンジ作”と位置付けている私としては、ひときわ期待しているわけなのです。
視聴者側を責めるその精神性が、あまりにひどいではありませんか。
それでもっと良いものを作ろうと反省するのではなく、ジャニーズ主演という禁じ手に手を出したのでは? どうしたってそう思ってしまいます。
ジャニーズと周囲の異常な関係性が顕になればなるほど、その疑念は深まるばかりです。
今年の大河の映像クオリティが低いことも、ジャニーズ依存で説明がつくかもしれない。ジャニーズとの契約がいかに異常であるのかも明かされつつあります。
大河ドラマは出演者のギャラが安いことで有名です。しかし、今年はそうではないかもしれない。
一部出演者へのギャラ、あるいは宣伝料に費やしてしまい、撮影そのものに金が回っていない可能性があるのでは?
◆「全ての権利は太陽系全域において、事務所に独占的に帰属する」だって!?...ジャニーズ事務所の「専属契約書」の中身が予想の遥か上だった(→link)
◆「売上の75%が事務所の取り分、残り25%をメンバー人数で配分する」「契約破棄もできない⁉」...性加害問題に続くジャニーズ事務所の「専属契約書」問題(→link)
そういう禁じ手を使うものを褒めれば褒めるほど、大河ドラマは衰退に近づいてしまう。
歴史を描くことよりも、目先の小銭稼ぎや名誉欲に屈してしまう。
そんな作り手は一切信じられません。
大河をネタにしてSNSやYouTube で歴史トリビアでも披露すればある程度バズるでしょう。
しかし、それで得られる小銭のために歴史そのものを侮辱することの是非を私は問いたいのです。
「推し活」そのものも曲がり角に来ている
つらつらと書いてきまして、最後にもうひとつ。
近年「推し活」が盛んになってきています。
けれども、いったん立ち止まった方が良いのかもしれません。
推し活は自分が解き放たれたようで楽しい!
それはそうですが、同時に思考停止の危険性もあるでしょう。
前段で書いたように、推しの広告する商品にお金を落とすことを生きがいにしている人はいます。
それがあなたの寿命を縮めると指摘したら、あなたは笑い飛ばせますか?
野生動物にせよ、近代以前の人類にせよ、自分に必要な栄養素を摂取していて、よほどのことがなければ肥満しませんでした。
それが近代以降、資本主義が発達すると、食べないでも良いものを食べるようになる。
結果、肥満や生活習慣病にかかることが増えてしまった。
一因としては、いうまでもなく脂肪や炭水化物を過剰摂取させる食品加工にあります。
同時に広告の影響もあります。
食欲を煽り、健康によいような広告を作って売り込むことに、現代の企業は注力しています。
かつてはタバコがそうでした。現在のタバコのパッケージに警告が書かれているのは、先人が裁判や活動をしてきた結果です。かつては映画やドラマで格好つけてタバコをふかす人物は定番でした。
タバコ会社は莫大な金を払い、カーレーシングチームのスポンサーになり、タバコはかっこいいと宣伝しました。
そうして毒を吸わせることに成功していたのです。
現代日本では、推しの活用がよりやすやすと目的達成を叶えることでしょう。
コラボでもなんでもすれば、非健康的なものでも食べさせることができます。
いくら推しが宣伝しているからって、キャンペーン期間中、毎日ずっと同じファストフードを食べ続けたら、体には悪影響があるかもしれません。そう立ち止まることも大事なのでは?
推しにより帰属意識ができることも楽かもしれない。
しかし、これを機に一度立ち止まってみる必要があるのではありませんか?
推し活とは、健康や人倫を犠牲にしてまで為すべきものではないでしょう。
歴史上の人物による推し活はいいですよ。対象が亡くなっていると安心です。
新史料の発見により外道な側面があらわになる。題材にした作品がとんでもないことになる。
そういうリスクがないわけでもありませんが、それでも広告代理店臭さが薄いだけまだマシです。
なお、NHKへの意見につきましては、SNSやヤフコメで綴るより、直接、送ったほうが効果的と思われますので、その際は、以下のリンクをご利用ください。
◆NHK みなさまの声(→link)
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文:武者震之助(note)
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どうする家康/公式サイト


















