どうする家康感想あらすじレビュー

どうする家康感想あらすじ

『どうする家康』感想あらすじレビュー第35回「欲望の怪物」

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『どうする家康』感想あらすじレビュー第35回「欲望の怪物」
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どうする大河ドラマの今後

そうはいっても、こんな意見も目にします。

「今年が駄目なら『鎌倉殿の13人』も『麒麟がくる』もジャニーズが出ているからダメになるぞ」

この件については『鎌倉殿の13人』出演者不祥事がひとつの叩き台になっていると思えます。

主演であるか、助演であるか。この差も出てきます。

『鎌倉殿の13人』の生田斗真さんと、『麒麟がくる』の風間俊介さんは、事務所移籍候補として名前があがる筆頭。

彼らはジャニーズであることよりも演技力を売り物にしています。話題性でなく、実力を踏まえての配役に思えます。

風間俊介さんの場合は、東京都の対応という前例もある。それに何よりも、彼自身のコメントが良識的です。

◆東京都、ジャニーズの風間俊介さん起用を継続へ 「パラ応援大使」(→link

◆ 風間俊介さん ジャニーズ【性加害問題】に『被害者の方をまず第一に考えるべき』(→link

一連の報道の中、風間さんのことを考えた時、私が思い出したのは『麒麟がくる』の伊賀越えへ向かう家康の目つきでした。

冷静に先を見据える目つきは信頼できると思えました。彼ならばどうにかできると一瞬のあの場面で思えた。彼については心配するには及ばないと私には思えます。

今はとてもやつれていて、見ていて胸が痛い。それでも彼ならば乗り越えられると信じています。

「あなたのような良識ぶった連中が好きな『大奥』だってジャニーズが出ているでしょう」

そんなご指摘もいただくかもしれませんが、これとて主演と助演の違いはあり、一番大切なのは良識の積み重ねでしょう。

あの作品はインティマシー・コーディネーターを導入していて、良識のある作り手だという信頼感があります。

なお、現在までのところ、シーズン2にはジャニーズがキャスティングされていません。

シーズン1のキャスティング当時はまだ問題意識がなかったものの、シーズン2では対応したと推察できます。最終回まで出番がある秀頼役にジャニーズを起用した『どうする家康』とは違います。

※追記と修正:岡本圭人さんがキャスティングされているそうです。大変失礼しました

◆「大奥」にインティマシー・コーディネーター NHKで初導入(→link

 


大河ドラマの経済効果再考

憂鬱なことは尽きません。

◆『22年度はA.B.C−Z河合さん起用…愛知県がジャニーズ事務所と契約しないと宣言 大村知事「区切りつくまで」』(→link

こちらのニュースを受け、こんな声があがりました。

「大河で恩恵を受けているくせにふざけるな!」

これも意識が古いのではないでしょうか。

確かにご当地は大河ドラマ館にせよ、観光地にせよ、大河ファンを出迎える姿勢は見せます。

しかし愛知県ほど歴史スポットの宝庫な土地ともなると、大河に頼らずとも歴史好きならば観光しますし、そこまで恩恵が大きいとも限らない。

現在、観光客が落とすお金は、海外客を狙った方が効率よいこともあります。

タイアップにしたって、一年きりで終わる大河よりも、ソーシャルゲームや漫画作品を狙った方が効率的でもあります。

つまり、大河ドラマの観光効果は近年どんどん下がっています。

大村知事がそこを踏まえているかどうかはわかりませんが、大河ドラマも、そのファンも、往年ほど重視されていないことは確かです。

何より、これは作品次第です。

『鎌倉殿の13人』の場合は熱気が充溢しており、紙媒体の雑誌記事にせよ、関連書籍にせよ、NHK公式以外でも相当動いていました。

今年はむしろ朝ドラ『らんまん』の方が動いています。

◆ 初回から最終週まで珠玉の名シーンが満載! 連続テレビ小説「らんまん」の公式メモリアルブックが発売決定!!(→link

 


殷鑑遠からず

殷鑑遠からず。『詩経』「大雅・蕩」

手本とすべきことは大昔でなく、少し遡ればがみえてくる。

2022年の大河ドラマ『青天を衝け』では、渋沢栄一が、能天気にベルギー国王レオポルド2世を褒めていました。

なぜこの話をするのか?というと、人権と資産の関係性について、この近代史上最悪の君主は示唆に富むためです。

レオポルド2世は、コンゴをベルギーの植民地にして金を稼ごうとした。

結果、コンゴ自由国は地獄と化した。

レオポルド2世とコンゴ自由国
コンゴ自由国では手足切断当たり前 レオポルド2世に虐待された住民達

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実際にこんなおぞましい事例があり、だからこそ現代では改善するように進んでいる。

今となってはレオポルド2世を顕彰する人など、ベルギー王室にすらおりません。

ベルギー王室にはレオポルド2世を擁護する失言をした人物がいましたが、そのたびに大問題となり、今では誰一人として褒めたりしません。

人権意識が高まれば、人の命や尊厳を犠牲にしてで金勘定をしていた権力者は玉座から引き摺り下ろされ、銅像は海に叩き込まれる。そういう時代になったのです。

私はジャニーズのことで騒ぎすぎだと言われます。

大河で記事を書いているならやめろと言われたこともあります。

しかし「殷鑑遠からず」と口にすれば、忖度は無意味だとわかってきます。

歴史を学ぶ意義とはそういうことでは?

武将や城の名前をたくさん言えるんだもん。僕は歴史だーいすき!

それが通じるのはせいぜい小学生まで。それ以上先に進むのであれば、歴史を学ぶ意義も大切になってくるでしょう。

しかも今は、フェアトレードが売りになる時代。

そんなご時世に、ジャニーズについて目を瞑る、ましてや提灯記事を書いて利益を得るなど、先のない道でしょう。

◆ フェアトレードとは?意味や必要性、現状、気になる課題を一から解説:【SDGs ACTION!】(→link

◆ジャニーズ性加害、元ジュニア平本淳也さんの35年 「夢とは犠牲を伴うもの、それでいいんですか?」(→link

◆ ネスレ日本元社長、ジャニーズ性加害問題は「20年以上前から噂として知っていた」一度もタレント起用せず(→link

◆ジャニーズ会見受け民放各局がコメント 一線画す内容だったNHK【声明全文】(→link

◆アサヒ社長「ジャニーズ起用継続すれば人権侵害に寛容ということに」(→link

◆海外記者がジャニーズ会見に見た日本の「大問題」(→link

◆情報BOX:ジャニーズ性加害問題、タレントの広告起用で揺れる企業(→link

◆ なにわ男子エース長尾謙杜(21) 元SKE三上悠亜(30)との“乗っ取りお泊まり愛”スクープ撮「キスマイ千賀健永が去った後こっそりと…」(→link

 

先んずれば即ち人を制す

先んずれば即ち人を制し、後るれば則ち人の制せらるる所と為る。『史記』「項羽本紀」

先手を取れば勝てる。後手に回ると詰むぞ。

ジャニーズ問題について、私はどれだけ知っていたのか。

元来、芸能ニュースにあまり関心がありませんでした。

芸能人を所属事務所でどうこう判断することは、好きではありません。

猫を品種で選り好みをするように思えて、相手をちゃんと扱っていないようにも思えるからです。よほど特殊な大手でなければ、深く考えていません。

それでも、SMAP騒動の異常さやSNSの使い方のおかしさから、なんとなくジャニーズには近寄りがたいものを感じてはいました。

ジャニー喜多川氏の訃報では、国内と海外の温度差を見て、ぼんやりと何か異様なものがあると確信したものの、特に誰かと話す機会も無い。

かえってこんな反応もありました。

「ジャニーズ? ただの噂じゃん。それに韓国の芸能界の方がひどいでしょw」

韓国の場合は、ファンダムが「悪徳芸能事務所から推しを守るぞ!」と声をあげるから、炎上しやすいだけ。

それはむしろファンダムの正義感が強く、健全な証拠なのですが、K-POPが世界を席巻する背景には、そんな動きもあるわけです。

日本の場合、SNSではジャニーズを扱うとともかく「バズる」ということは感じていました。

ただ、その風に乗るのは危険だという予感もありました。

それにしても、今となってみれば山梨県の先見の明が光ることよ。今年の大河と信玄公祭りを切り離したことは英断でした。

◆やっぱり不人気?『どうする家康』“信玄公祭り”で冨永愛にお株を奪われる屈辱…(→link

なお、私も事前予想で本作は失敗すると予想していましたが、

2023年大河ドラマ直前予想『どうする家康』はどうなる?消せない懸念

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ジャニーズの性加害問題については、もちろん予測外の話です。

ただ、大河ドラマについては、その内容だけでなく、関連報道やSNSなども含めて、不気味な危うさを感じていました。

その辺についても次ページにて記させていただきます。

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