こんばんは徳川家康です――おなじみの説明で始まる第9話。
安政5年(1858年)、当時は【尊王攘夷】が流行していました。
【尊王攘夷】とは、中国の朱子学を日本的に置き換えたスローガンとのこと。
孝明天皇も好き。それが水戸に接近した。幕府はこのままでは潰されると徹底処したそうです。その手は慶喜一派にも迫っていました。
平岡円四郎の妻・やすは「あんた!」と橋本左内の危機を知らせます。
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なんとその直後に捕まりました。幕臣たちも処分を受け、慶喜まで謹慎に。
しかも斉昭は永蟄居!
こんなに国を思う徳川斉昭に対して酷い処罰というところでしょうか。ご老公の苦難に水戸藩士も怒ります。
さて、祝言を終えた栄一と千代は?
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幕府への不満を千代に説明する栄一
栄一と千代の二人が結ばれ、時代も動く。
尾高長七郎は江戸でのコレラ流行について語っています。
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長七郎の妹でもある千代は、ご近所さんが説明する諸事情を聞くのでした。
一方、父・渋沢市郎右衛門と意見があわない栄一は「承服できない」と嘆いています。
夫婦の寝室で、千代はそんな栄一に寄り添う。幼い頃のことを思い出して寄り添う。理想の妻でしょうか。
栄一は何もかも大声で千代に説明します。
このドラマは思ったことを全部セリフで説明する傾向が非常に強い。
伏線を漢詩でそっと示す『麒麟がくる』のような難しい大河はニーズがないとの判断でしょうか。
幕府への不満を一気にまくしたてる栄一ですが、千代は理解できているんですかね。
蟄居中の慶喜と井伊を心配する家茂
江戸では徳川慶喜が蟄居中。
正妻の美賀君は怒り、平岡円四郎を責めたてます。
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橋本左内の死を無念の思いで聞く慶喜。
円四郎はいつか戻ってくると告げ、慶喜の息災を願いつつ江戸を離れるのです。
和宮の結婚。
高まる尊王攘夷。
教科書で習ったことが単語カードのように次々と映像化されていきます。
世間は反井伊直弼の動きがあるようで、心優しい徳川家茂は「危険だ」と助言します。
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しかし直弼は、覚悟を決めている様子。ちょっとフラグが強すぎるような嫌な予感が漂う。
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桜田門にて
そして迎えた、水戸も江戸も雪の日。
徳川斉昭が縁側で戯れているとき、江戸では井伊直弼の駕籠が襲われました。
イケメンがピストルを構えます。
桜田門外の変ですね。
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赤い梅を背景に遊ぶ斉昭と、血の対比。
井伊が殺され、その悲報を聞いた斉昭も妻とともに驚いています。
これで水戸は仇持ちになってしまった――。
事件を聞いた栄一は驚き、喜作が満面の笑みで喜んでいる。
そして徳川斉昭は吐血するのでした。
案ずるのはこのわしではなく水戸。最期まで凛々しい斉昭公でした。
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そして喜作は江戸に入りました。
栄一は不満です。血が沸き立つって、爽やかですね。そして江戸に行かせて欲しいと頼むのでした。
総評
視聴率が好調なこともあってか。一部では名作とされているような本作。
私個人としては現場の疲弊が心配でなりません。
歴史の研究は日々進んでおり、最近は次のようなことが提唱されております。
明治時代の教育の普及には、江戸時代までにその土台が出来上がっていた。
そもそも栄一のような青年たちが闊達に議論ができたのは、江戸時代に教育の土台ができていたからでもある。
江戸時代の時点で近代的な思想の萌芽は見られていた。
西洋技術だって、蘭学(オランダ)の時点ですでに受け入れる下地ができていた。
明治時代になってからも儒教は廃れてなどいない。明治維新の土台にも儒教はある。
幕府にだって西洋と対等に外交で渡り合える優秀な官僚がいた。
明治維新はいくつもの偶然と幸運が重なって成功したものだ。
残念ながら、そういうことが本作からはまるで読み取れません。
以下、ツッコミをまとめますので、気になる方だけ先へお進みください。
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