青天を衝け感想あらすじ

青天を衝け第37回 感想あらすじレビュー「栄一、あがく」

千代の死から3ヶ月経過――。

渋沢栄一はムスッとした顔をしていて、落ち込んでいるというより、機嫌が悪いように見えます。

これも描き方ではないでしょうか。

『麒麟がくる』の光秀は、冷静に振る舞っているようで、家族の前で妻の爪を入れた小さな容器を鳴らしていた。

栄一のように仕事の場で露骨な表情を浮かべるというのは、ビジネスマンとしてどうなのでしょう。

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幕臣が苦しんでいる最中に慶喜の茶席

徳川慶喜の茶席に栄一がいます。

香典のお礼にわざわざ訪問したようで、多忙極まりない最中に駿府まで行ったんですかね。

せっかくの茶席ですが……残念ながら緊張感がまるでない。

『麒麟がくる』における今井宗久明智光秀松永久秀、そして駒たちの茶席は、息を呑んだものです。

今年は「正座しっぱなしで足痺れていてかわいそう」というか、文化祭の茶道部ブースを見守る気分に。

そもそも慶喜を出す意義がよくわからないのです。

当時、職を奪われた幕臣たちは生きるか死ぬかの苦境にありました。

一方、徳川慶喜は優雅に趣味に生き、周囲を顧みない生活。そんなところを描きたいのでしょうか。

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しかし、ガチャ運は今週も絶好調。世論のお陰でショッカー岩崎とデ・アール大隈は追い詰められていました。

岩崎を糾弾する明治人の滑舌が悪くて、何を言っているかイマイチ聞き取れないのが残念。

本作は絶叫で興奮を表現する演出を多用する傾向がありますが、聞き取りにくいことが多くて、意識がそっちに持っていかれてしまいます。

追い詰められたはずのショッカー岩崎は、アジトで高笑いでした。

「ショッカーはショッカーだから強いぞ!」と戯言を言っております。

町中には講談師の神田伯山もいます。

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さすがプロだけにお上手ですが、役者が本業ではないゲストを投入し、単発の話題作りは『花燃ゆ』でもよく使われていましたね。

ただし、あまりに唐突であり、講談で誤魔化しているとしか思えません。

渋沢栄一が高速算盤を披露しないといけないって、どういう状況なのでしょう。

 

女衒やす

やすも再び登場。

伊藤兼子に妾話を持ってきているようです。

もう、やすは「女衒(ぜげん)のやす」と呼んでOKですね。

マトモな再婚話のように展開していますが、今でいえば愛人とか高級デートクラブの斡旋ですよ。

20代半ばを超え、年齢的には芸者になれない女性に、不惑すぎの金持ちを紹介しているだけです。

現代ものなら『新宿スワン』の世界観ですね。『龍が如く』でもしばかれる側です。

 

確かに伊藤兼子は女衒を仲介させて結婚しております。

その女衒をよりにもよってやすにやらせるって、このドラマの倫理観はどうなっているのでしょう。

曲がりなりにも彼女は徳川慶喜側近・平岡円四郎の妻ですよ。旦那が亡くなり、やすも落ちるところまで落ちたようにしか見えない。

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再婚だって、通常の見合いのような流れではありません。

兼子は妾になっております。正式な後妻に決定するまでの間に、二人の乳児が亡くなっています。こんなこと指摘したくないですが、千代の死からほどなくして妊娠していました。

実際、当時も「同居している“くに”がいるでしょ!」と言われている。

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結局、どんな言い訳をされても、”女のランク”を見ているとしか思えないのが渋沢栄一です(兼子は元豪商の娘)。

変にごまかして経歴ロンダリングするぐらいだったら、最初から経済の話を中心にして、プライベートのことなどすっ飛ばせばいいのに、なぜ恋愛ネタを引っ張るのでしょう。

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スピリチュアル岩倉

栄一の娘・うたが出産。

昭和のセオリー「3Bの法則」通りですね。

子供(Baby)、美女(Beauty)、動物(Beast)に頼って視聴率や好感度を狙う展開です。動物がいませんので、ここは猫でも出すとよいかもしれません。

「ああ……お千代に見せてやりたかった」

またも立ったまま、思ったことを全部吐き出す栄一。

孫だけでなく、その前に兼子との間にも子供が生まれ、不幸にも夭折しておりますが、完全になかったことにされ無情にも程がある。

千代を失った栄一に、さらに不運は続き、養育院も廃止されそうになりました。

最近はやたらと死の場面が続きますが、岩倉具視も病に伏せていました。

亡くなる間際で苦しいはずの岩倉は、滑舌良くペラペラと言葉が出てきます。

医療考証が皆無ですよね。病床にいる人間のセリフ処理で、明治時代の政治が説明されて戸惑いしか感じません。

岩倉が、三条実美井上馨を枕元に呼び、絶叫するのも意味不明。かなり元気では?

しかもトメの声が聞こえてきて、急に立ち上がったかと思ったら、合掌して倒れて死ぬ――私は一体何を見せられてるのでしょう。もうワケがわからないとしか言いようがない。

岩倉具視の孝明天皇毒殺説をふまえると、とても皮肉が効いていて素晴らしいとは思いました。おそらく本作スタッフにそんな狙いはないんでしょうけど……。

それはそうと、岩倉に光が降りてきた最期は、

・お蚕ダンス

・狐の幻で人を斬った長七郎

に続き、またもやスピリチュアルな展開でしたね。

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