徳川家治と田沼意次が話しているところへ、驚くべき凶報が届きます。
西の丸で知保の方が毒をあおったというのです。
なんでも知保は、御台様に瓜二つのお中臈を迎えたという噂を聞いて衝撃を受けたとか。
実の子ができれば養母としてつとめを果たせぬ、徳川には無用と思ったと書いております。
家治は生真面目なので、西の丸へ向かいますが、この時点でおかしい。本気で無用と思っているならば、出家でもすればよいではないですか。
『光る君へ』で描かれた一条天皇と藤原定子を思い出してみましょう。
あのとき、追い詰められた定子は発作的に髪を切りました。あれは本気で出家したいとわかる。
しかし今回は狂言でしょうね。
この狂言の黒幕は?
田沼意次も知保の狙いを見抜き、宝蓮院か、白河にいる松平定信に疑いを抱いています。
すると高岳が推理します。
次の西の丸が家治の実子となれば、徳川家基の許嫁であり、次の御台所となるはずであった種姫の処遇が問題となります。
種姫は年頃です。家治の実子が育つまで待つわけにはいかない。同年代の養子をとり、次期将軍にしたいというわけですな。
疑いたくはないが、あまりに間がよすぎる。そう意次も推測を認めます。
するとここで予測通り、知保は一命を取り留めたという報告が入ります。

『大奥』橋本(楊洲)周延画/Wikipediaより引用
高岳はそつなく、見舞いを届けるように伝えます。
意次に報告しつつも見舞いを送る――これぞ大奥頂点に立つ気遣い。
意次は「命を取り留めるのも早いものだ」と嫌味を吐き捨てると、高岳も「女たちが仕組んだ狂言ですな」と推理します。
知保の枕元には案の定、宝蓮院がいました。
「薬に詳しいものに調合してもらった」
意味ありげな笑みを浮かべながらそう言うと、恭しく頭を下げる大崎。彼女は一橋治済の嫡男・豊千代の乳母となります。
高岳も、意次も、見落としていた要素があることが浮かんできます。
宝蓮院はしてやったりと言わんばかり、今回の子作りが知保と種姫にどれほどきつい仕打ちか、上様にも伝わっただろうと確信しています。
鱗の旦那の店じまい
江戸の市中では、店を畳むことにした鱗形屋で、今後についての打ち合わせが進められていました。
長男の長兵衛が地本問屋たちと応対しているのは、なんでも孫兵衛が寝込んでしまったからだそうで。
西村屋与八は、孫兵衛抜きで話を進めていいのか?と尋ねると、それでよいと長兵衛が返します。
西与は『細見』を得て、二男・万次郎の奉公先になりました。
鶴屋喜右衛門は、恋川春町の今後を依頼したいとか。
春町先生と挨拶を交わす鶴喜が、随分と棚ぼたじゃねえか!
そこへ蔦重が来たと、藤八が告げてきやしたぜ。
「どうもどうも、旦那様方! ご無沙汰山にございます!」
嫌がられているのを承知で、店じまいを聞いてやってきたと告げる蔦重です。

蔦屋重三郎/wikipediaより引用
西与はさっそく『細見』の板木を買い取って潰す気か!と嫌味を吐いてきます。
蔦重が「お見通しですか」とおどけると、「もう買っちまった」と答える西与。そこで蔦重が三倍の値を提示すると、なんでも金で買えるわけでないと西与が返します。
恋町は露骨に嫌そうな顔だ。
「鱗形屋が今一番いるのは金のはずだ」と蔦重が粘っていると、耐えきれなくなったのか春町は立ち上がり、出ていくと告げます。
蔦重は、春町が鶴喜のところで書くことになったことを知ってもめげずに、自分のところで書くようにお願いしながら、朋誠堂喜三二の名も出します。
「寄るな! お前のような盗人と話すことは何もない」
しかし、春町はそっけなく断って出ていくのでした。どうやら、まぁさんよりも武士らしさが残っているようですぜ。
カボチャの旦那の弔い合戦だ
蔦重がうなだれながら耕書堂に戻ると、歌麿が「お帰りなさい」と迎えます。いいじゃねえの。本当によく戻ってきたな!
そこには深刻な顔をした駿河屋もいます。なんでも今朝、カボチャこと大文字屋が亡くなったそうで。

『近世商賈尽狂歌合』に描かれた大文字屋/国立国会図書館蔵
ここは誰袖が「おっとさん! 戻ってきてくんなんし!」と揺さぶっていたことを覚えておきやしょう。
忘八どもは目にも鮮やかなカボチャ尽くし弁当に舌鼓をうち、追悼していますぜ。
これが日本流のわけわかんねえところかもしれねえ。
日本の葬儀はコメディ映画の題材になるほど、妙に明るいと言いますか。突然死ならばいざしらず、そうでもなければ参列者が飲み食いしますわな。
しかし、本来儒教文化圏では服喪中に美食なんてあってはいけねえことなんすよね。ったく、たくましい連中だぜ。
「そんなことよりサ、出ちまったんだね、西村屋板の細見」
りつがあっさりと話を前に進めます。
蔦重が止められなかったことを詫びていると、丁子屋が『雛形若菜』の新作を見せてきます。
「鳥居清長作じゃねぇか」
磯田湖竜斎は美人画を江戸市中に送り出すことからは手を引き、清長が跡を継いだわけですね。湖竜斎は売り上げを気にせずに描く、絵師として理想的なセカンドライフへ移ったわけです。

鳥居清長『雛形若菜の初模様 大文字屋内まいずみ』/wikipediaより引用
清長は今、人気絶頂。清長に描いてもらいたいと女郎も女郎屋も乗り気になってしまっているそうです。
そのためにも西村屋の細見を仕入れる店があるそうで、吉原で派手にやらかすのではないかと、忘八も気を揉んでおりやす。
「ちっくしょう! これじゃカボチャに向ける顔がねえやい!」
「怒っただろうな、あいつが生きてりゃよ」
「だろうな」
そう悔しがっておりやす。こりゃ弔い合戦しかねえんすかね。
松葉屋はまぁさんが書いていた青本の売れ行きを気にしております。
どうやら評判はいいものの、目立たないようで。あまりに出過ぎて埋没しちまうわけですな。
鶴屋は今、芝全交をどっと推してきているそうです。これがうめえ、うがちもいい、洒落れた作風だそうで、「市中にやられちまっているのか!」と駿河屋は苛立っておりやす。
りつが「春町先生は取れないのかい?」と提案すると、他の忘八たちも賛同しました。
「難しい……」と苦い顔になる蔦重。
「吉原に連れてさえ来れれば、あとはもてなす」と皆は盛り上がっていますが、鱗の旦那との結びつきが強いと渋ります。
だからこそ鱗形屋が潰れる今こそ好機だ、もてなしてやるとますます盛り上がってまさ。
蔦重がなだめても、吉原は全力応援するともう聞いてくれません。
「春町先生は真面目な方なんで」
「てめえこの野郎、俺らが不真面目だってのか!」
そう誤解されてキレられる蔦重。一体どうすりゃいいんだよ!
春町先生はこのあとどうするのか?
疲れても、蔦重は家に戻れば歌麿がいるから癒されますね。
春町の本をめくっていると、猫のようにそろそろと近づいてきて、何をしているか聞いてきます。かわいいねえ。
「俺も読んでもいい?」
「ああ。好きなのか、春町?」
そう聞かれ、本を渡す蔦重。
「絵が好きさ。ああ春町だな、って何とも言えねえ味がある」
そう歌麿がいうと、「味?」と聞き返す蔦重。
「絵って、上手くはなれるけど味を出すのはまた別で。そこは天分みたいなもんがあんじゃねえかなぁ」
「ああ、味かぁ」
歌麿は模写の達人ですんで、線を超えた何かを嗅ぎ取っていそうに思えますね。
ここで気が早いっちゃそうですが、言っておきてえことがあるんすよ。いっそこの歌麿が写楽をつとめるなんて考察を見かけたんですけどね。
史実の歌麿は、むしろ突き放すように「あんな欠点ばかり強調する奴と俺を一緒にするな」と批判しているのです。
歌麿が指摘した「味」がヒントになるかもしれません。歌麿の作品は誰が食べても美味と思えるけれども、写楽は癖がある「味」ということになるんじゃねえか、と。
歌麿は蔦重が味わうことを忘れちまったことに、ショックを受けるんじゃないかと思えてきやしたぜ。
そのころ鶴屋では、春町が『金々先生』のリメイクを打診されておりました。

恋川春町『金々先生栄花夢』/国立国会図書館蔵
なんでも三ヶ月粘っても「案思」(あんじ・プロットのこと)も出ないそうで。
鶴屋に焼き直しを提案された春町は、根っから生真面目なのでしょう、同じことをやるのは好きではない、読み手にも無礼だと躊躇しています。
と、鶴喜はそっけなくこう言う。
「読み手は面白けりゃそれでいいと思いますよ。それにどんな手垢がついていないネタだからって、こんな古い謡曲を元ネタに持ってこられても、読み手はついてこられないかと」
「故にきちんと初めに前書きをしたではないか」
そう早口で反論する恋町と、こうきやした。
「今の流行りは知識はなくともくすりと笑える、おかしなやり取り、気の利いた文句なんですよ」
「ならば俺に頼まずともよいではないか。全交に頼めばよいではないか」
そう苛立つ春町。それに対して鶴喜はこうだ。
「はっきりと申し上げます。先生の作風は古いのでございます」
たまらず立ち上がる春町。手をつかずにさっと動揺しつつ立つので、所作もなかなか大変ですよね。綺麗な立ち方です。
「粋で洒落た春町、新しい『金々先生』、そんな評判を目指すのも悪くないんじゃないですか」
そう言われ黙り込むしかない春町でした。
春町先生はスランプ気味だ
蔦重が、須原屋で「春町を引きぬきたい」と相談しております。
毛虫みてえに嫌われているから難しいことは、本人も自覚しているようですが、須原屋は「今なら行けるかもしれねえな」と答えます。
なんでも鶴屋から出てくる春町が、葬式のときみてえな暗い顔だったとか。春町先生と鶴屋は相性が良さそうに思えると蔦重が驚いていると、須原屋が説明します。
「力ある者同士がぶつかると潰し合うこともあるんじゃねぇか」
思うところがあるのか。「ありがた山です。考えてみまさ」と返す蔦重。
「波に乗ってる奴は、強いね、うん」
須原屋が笑顔で送り出すと、そこへ鱗形屋の藤八が、西村屋に移る『細見』の買取を依頼しに来ました。
「そいつを俺に頼まれてもなあ」
そう返す須原屋。どうやらここで、蔦重の情けが巡ってくるようですぜ。
鱗形屋では、孫兵衛が家の中からある板木を見つけていました。
そこへ長兵衛が春町を連れてやってきます。

『吾妻曲狂歌文庫』に描かれた恋川春町/wikipediaより引用
春町は深刻な顔で、鱗の旦那にプロットを見せています。
鱗形屋は正直に言います。
誰もやってねえことをやりたいのはわかる。しかし、能書きばかりだ。
鶴屋の指摘は正しいのだな……と確信する春町。
『金々先生』リメイクを依頼されたものの、もとを辿れば案思(プロット)は鱗形屋からのものです。生真面目な春町は「俺のものではない」と考えてしまうんですね。
「俺には、そもそも才などなかったのかもしれぬ……」
そう悩む春町に、プロットを出したのはあの一作だけで、あとは先生の力だと鱗形屋は励ましておりやす。
ここで鱗形屋は覚悟を決め、鶴屋に先生の書きたいように書かせて欲しいと提案すると言います。
「ならぬ。鶴屋には金の世話にもなっておるのであろう。機嫌を損ねて、いますぐ返せと言わせたらどうするのだ」
そう止める春町。
「忘れてくれ。弱音を吐いてしまった。もう一踏ん張りしてみる」
そうして出ていく春町でした。
春町先生は繊細な作家であるがゆえに…
ここで今後の予習でも。
春町先生の生真面目さ、神経の細さを覚えておきやしょう。
春町先生はプロットを一から考えないといけないと思っていますが、こういう発想の転換を日本はしてもいいんですよ。
「この前(めえ)読んだ唐(中国)の本がえれぇ面白かったな。あれを日本を舞台にしたらよくねぇか?」
むしろやらなきゃ話にならねえな。今だって国語の授業で漢文あるじゃねえか。
それこそ『光る君へ』の頃もあったテクニックです。
日本では漢籍教養を仕入れることができるのは、エリートに限られてきました。
そんな優れた知識だったら好きに使っていいだろう。読む方がわかったとしても「パクリじゃねえか!」とはならない。むしろ「おめえさん、こりゃ、アレのオマージュだね」と、指摘された側もする側も、ポイントがあげられるんですね。
『源氏物語』でも、藤原公任が『遊仙窟』からのオマージュを紫式部に対して指摘したとされています。
そういう漢籍オマージュ野郎も、このドラマ後半に出てくるでしょうなァ。あいつですぜ。曲亭馬琴よ。

曲亭馬琴(滝沢馬琴)/国立国会図書館蔵
同じネタをしつこく繰り返す。
作品背景解説を超越し、自分の暑苦しい正義理論を延々とねじこむ。
そんな癖の強い作家・曲亭馬琴をドラマ後半で目にしたとき、私たちは「春町先生はいい人だったね」と思い出すことになるはず。
その前に、次回から始まる狂歌でも、この考え方は重要です。
太田南畝は「狂詩」、漢詩のパロディを手掛けています。
漢詩は少々難しいので、参入しやすく和歌によるパロディをするのが「狂歌」というワケです。
春町先生のオリジナリティへの強いこだわりは、次週以降への予習にもなります。
そこへ藤八が須原屋を連れて帰ってきました。なんと驚くことがわかったんだってよ。須原屋は、『細見』を仕入れていたのは蔦重に頼まれていたのだと語ります。
「あいつが、何で?」
そう戸惑う鱗形屋に須原屋が説明します。
「返(けえ)せと言われても商いは返(けえ)せねえ、ならせめてもの償いってわけだ」
鱗形屋は、蔦重に投げつけた言葉を思い出し、目を瞬いています。
「だからというわけじゃねえが、おめえさんの方には何かねえか? え? ここを発つ前に償っておきってものか何か、え? そんなものがヨ」
鱗形屋もそこは江戸っ子。恩は返すぜ。
鱗の旦那が蔦重に頼みたいこと
蔦重は、春町の親友・まぁさんに、お土産作戦を相談しています。
しかし、無理じゃないかな……とにべもないお返事。まぁさん本人は美女でどうでもなるのにな。
蔦重は鶴喜と春町の相性について聞き出そうとします。
と、まぁさん曰く、鶴屋は「万事洒落てる」とのこと。上方風ということでもありますかね。春町との相性はよくないだろうと推察します。
蔦重は、春町先生の執筆姿勢についても質問します。
とにかくいちいち悩んでいるとのこと。どっちでもよさそうなことでも悩んでいるとか。「春町の味の秘密はそうなのか……」と納得する蔦重。
そこへ長兵衛がやって来ます。
「お前、唐丸じゃねえか」
「いえ、俺はここの雇われの絵師見習いで、歌麿っていいます」
そうすらすら答えられても訝しむ長兵衛。蔦重が「似ているから懐かしくなって雇った」とフォローします。
確かに子役と本役が似ていますね。となりゃ、万次郎も似せた本役で、著しく成長して出てくるんじゃねえかな。そう思っちまいますね。
そうそう、大河ドラマの特徴として、役の年齢と演者の年齢差が必ずしも一致しないことがあります。
唐丸にせよ、万次郎にせよ、本役となりゃ蔦重演じる横浜流星さんよりも年長でもおかしくないと思いますよ。
「ところで今日はいか用たこ用で?」
長兵衛が父からの手紙を託してきます。
おめえさん、ひとつ春町先生を、鶴屋さんからかっさらってくんねえか――。
そう書かれています。
なんでもタッグを組んでできてきた草稿を読んだけれども、どうにもなんねえ、恋川春町を潰しかねない出来だったそうで。
そんなのは俺は御免だ、おめえもごめんだろ。
そう共に世に出した恋川春町のことを気遣っているわけです。
……ってことでよ、どうか、トンビが油揚げをさらうがごとく、かっさらって暮れの鐘。かっさらうのはお手のもんだろ。
蔦重なら誰もやってねえ「案思」を思いつくと見込んでいるのだと長兵衛が続けます。
まぁさんも「案思」なら土産にできる!と乗り気だ。春町は誰もやってねえことをやりたがる。
つまり、春町がどうしてもてめえで書きたくなる、斬新な「案思」を持っていきゃいい。そうすれば「義理」をかなぐり捨てることになる。
そう鱗の旦那も見抜いていたと長兵衛は言っているぜ。
かくして蔦重は快諾し、文通を通して二人で斬新な「案思」を考えることを返事しました。
蔦重は、春町先生が食いつく「案思」は鱗の旦那こそ知っていると見込んだわけでさ。
「おうよ、んなもん、お安い御用の丑ってもんよ!」
鱗形屋は長兵衛から聞かされ、やる気を出しています。
斬新なプロットを練る会議
かくして吉原で「案思」提案の会へ。
参加者は鱗の旦那、蔦重、まぁさん、歌麿、きく、りつ、そして志水燕十もいます。
こいつぁ、元は北川豊章と名乗っていた武士だな。北尾政演もおります。
しかし、皆が出したアイデアは、どうしても既存作があるようなんですね。
でも、ここで突っ込みたくなりませんか?
ここであがるプロットよォ、現代でいえば青年漫画のお色気18禁ラブコメディみたいなのばかりじゃねえか。
カッコいい兄ちゃんたちが続々と集合して、巨悪に立ち向かう、そういう少年漫画やアメコミ映画みたいなモンがない。
お気づきになりやしたかね。先にあげた曲亭馬琴が手掛けた『南総里見八犬伝』系がないんですよ。
実は、まだ江戸っ子は知らないんすね。
彼らが本格的にバトルものに覚醒し、貪るように読み漁るようになるのは、もうちっとあとのこと。楽しみに待ちましょう。
行き詰まる中、歌麿が、いっそ絵から考えたらどうかと切り出します。
青本は絵と文がある。だったらこんな絵が見たいというところから考えてみてはどうかと提案します。
「それだ!」
これには皆賛同し、あらためてアイデアを捻ります。
まぁさんは西洋の化け物。
政演は女郎相撲。
燕十は赤子だらけの賭場を提案。
すると、ここで無駄にVFXを駆使した妙な髷に変化していく。
蔦重は「百年先の髷」と思いつきました。かくして江戸SFの百年先の髷企画が編まれるわけです。
蔦重こそ理想の編集者だ
春町はまぁさんに呼び出されて、蔦重の持ち込んできた「百年後の江戸」という案思を提案されます。
「聞くまでもない」
と、その場を去ろうとするも、立ち止まってしまう春町。脳内には様々なイメージが浮かんでゆく。
「俺は描けぬ。俺は鶴屋で描かねばならぬ」
「んじゃこれを、鶴屋で描くってなぁどうです? 俺ぁ春町先生のそれがみれりゃいいんで、使ってくだせえ」
「……いや、いや、そういうのはよくない。それでは盗人だ。誰か別のものにやってもらえばよかろう」
迷いつつも断る真面目な春町先生。
それでも蔦重は、春町先生にやってもらいたいと粘ります。地口が化け物になって、本屋を襲う『辞闘戦』(ことばたたかい)を読んで唸ったんだそうで、誰にも思いつかねえとさ。
「ほかの誰よりも、春町先生が考えた、奇天烈で、けど膝打つような、そんな百年先の江戸を見てみてえんでさ!」
「……俺でよいのか。古臭いぞ、俺は」
「古い? 新しい? んな、鼻くそでしょう。だって、先生が書くのは百年先の江戸ですよ」
蔦重はそんな殺し文句を言い出しましたぜ。

蔦屋重三郎/wikipediaより引用
すると、迷う春町に、まぁさんが畳み掛けます。
「鱗の旦那も見てみてえんじゃねえかな。お前さんの書く、この先の江戸。きっと誰よりもみてえと思うよ」
これが春町の生真面目さなんですね。鱗の旦那に恩義があるもんだから、彼が紹介した鶴喜を切れねえ。
んで、ここの蔦重のセリフは、このチームそのものにある気質のような気がしますぜ。
『麒麟がくる』のとき、池端俊策先生は語彙は難しすぎるんじゃないかと思いましたし、ちょっと癖が強いし、古き良き昭和の風格があると思ったもんでした。
でもよ、そういうのを古いってことで切り捨てちまったらよくねえんじゃねえか。
『麒麟がくる』は、チーム前作の『軍師官兵衛』からの反省が生きていると思いました。
やりたいことはあるし、当時の流行りに合わせていて、題材も役者も手堅いのに、何か足りねえモンがあった。それが「味」だったんじゃねえかな。
古いとか新しいとか、ウケとかファンダムとか、そういうのを超えた「味」。
彼の書くものをなるべく活かしたいと大事にする気持ち。
それがものづくりでは大事だと思いやすぜ。
家治は実子相続を諦めた
そのころ徳川家治は、閨で鶴子の寝姿を見つつ、何か思うところがあるようです。
翌朝、登城した田沼意次に「実子を諦める」と宣言しました。戸惑う意次は「知保のあおった毒は弱く死に至るものではなかった」と反論します。
もしも家治に実子ができれば、御台所でない知保は養母となれない。同じく、種姫の出である田安家も家治実子の御台所とはなれない。
両者が結託した狂言だと示唆するのです。
それでも、優しい家治は知保の心の叫びを無視できません。

徳川家治/wikipediaより引用
意次は、己の血を引かぬ者が将軍を継いでもよいのかと迫りますが……家治は己の血をむしろ継がせたくなかった。怖いのです。
家治自身は健康で聡明だったとされますが、父の徳川家重は言語不明瞭かつ乱行が目立つ将軍でした。
家治の子は皆病弱で、女子を含めて育ったのは家基だけ。授かっても無事育つかわからないと結論づけたのです。
確かに乳幼児死亡率が高い時代です。この懸念ももっともなことといえる。
これは日本史において家制度が確固たるものとなった江戸時代らしい悩みと言えるでしょう。
江戸時代も折り返し地点を過ぎれば、旗本御家人も、商家も、婿を含めた養子を入れ、家という器を保つことができる。自分の血にこだわりすぎていると、かえって存続できなくなるわけですね。
そして悩んだ末に、ひとつの結論に達しました。
跡を告げる男子は一橋家にしかおらぬ。
これは果たして偶然なのか――意次と高岳が到達できなかった真相へと、家治は近づいています。
しかし、家治は真面目なのでこれをむしろ天命とみなしてしまう。
かの吉宗公が体の利かぬ長男・家重に跡を継がせた報いではないか、と。
確かに家重が世継ぎとなったとき、聡明な弟たちは歯ぎしりをしたとされています。その弟たちの継いだ家から将軍が出ることに、家治は何かを見出してしまったのです。
しかし、家治には諦められぬことがある
「……故に余のできることは二つだと考えた」
家治が続けます。
「一つは養子を取り、因縁を断ち切ること。さすればこれ以上、若い命をいたずらに失うこともなくなる。そしてもう一つは、そなたらを守ることじゃ。父上の政が持ち堪えたのは、そなたや武元、大岡などの忠誠もあってのこと」
大岡とは「大岡越前」として知られる大岡忠相のことでやんす。

大岡越前守忠相/wikipediaより引用
ちょいと解説を付け加えておきます。能吏である越前がスーパーヒーローになった一因にはフィクションがあります。
江戸っ子は考えたんすよ。名裁きを講談にしちまえってな。遵法意識も高まるしいいことづくめでした。
それが『大岡政談』シリーズで、今に至る大岡越前もののルーツですね。これまたさらに遡ると、明代以降に流通していたリーガル小説『包公案』につながります。
このように江戸のエンタメはだいたい中国に接続できっから、迂闊なことは言わねえどいてくれ。
話を戻すぜ。
「そなたらはまさしく、父上の“知恵袋”であった。そして今日は余のい……よかろう、血筋は譲ろう。しかし“知恵”は、“考え”は譲りたくない。十代家治は凡庸なる将軍であった。しかし、一つだけ素晴らしいことをした。それは、田沼主殿頭を守ったことだ。主殿がおらねば、今日の繁栄はなかったのだ」
これを聞かされ、涙ぐむしかない意次。
「……余は、後の世にそう評されたい。叶えてくれるか?」
「……恐れながら! 上様は決して凡庸ならず! 田沼主殿頭意次、この身を捧げ、終生上様にお仕えしとう存じます!」

田沼意次/wikipediaより引用
見事です。べらぼうじゃねえか。ここの場面はそのまんま日本史教材にできるくれぇ出来がいいぜ!
まず、家治に言葉はまさに教科書通りなんです。
彼は四代・徳川家綱のように幼くして将軍になったわけでもなければ、九代・家重のように体が利かなかったわけでもない。むしろ詰将棋の本を記すほど秀才でした。
それなのに、彼の治世の政策はほぼ田沼意次によって上書きされてしまう。
家治の政治実績を語るとなるとそこは飛ばして、田沼時代について語ることが適切とされます。
ゆえに家治の評価は、田沼政治をどう評するかによって決まります。
田沼政治は昔から定期的に再評価されていて、幕末となると川路聖謨が高い評価をしているのですね。
そしてここは、江戸時代折り返し地点から幕末まで、どこに問題があるかもわかる。
2027年『逆賊の幕臣』予習タイムに最適でして、ちとお付き合いくだせえ。
江戸時代の将軍には、血統的にも転換点があります。
家治の祖父である八代・吉宗が入ったことが一つ目。
その後継者が家重であることは、長男重視の姿勢を貫いたことでもあり、家重以降は将軍自身よりも幕閣が政治を主導するターニングポイントとも言えるのです。
それは決して悪いと言い切れず、むしろ近世政治らしさともいえます。
ヨーロッパを見てみますと、近世にかけてのイギリスとフランスでは、後者の方が圧倒的に出来の良い王が多かった。
もっと正確に言えば、イギリスの王は破綻したどうしようもない暗君ラッシュだったんですね。
しかし、ナポレオン戦争の結果はどうか。
イギリスのジョージ3世は病で廃人同然。その摂政を務めていた王太子、のちのジョージ4世にせよ、追悼新聞記事に「バカな王だった」と書かれるほど、下劣なパリピ王でした。
それでもあのナポレオンに最終的に勝っています。
近世から近代へ向かう中、上に立つ君主の器量は必ずしも問われねえんでさ。
んで、それが如実に現れるのが『逆賊の幕臣』なんです。
まず、13代・徳川家定に子がないということで、徳川斉昭が我が子可愛さに慶喜を強引に将軍にしようとします。そして確定していた世継ぎの器量にケチをつけた。これがまずおかしい。
その後、14代・徳川家茂の夭折により、15代に慶喜が就任します。
この慶喜は確かに頭が切れる。周囲にろくに相談せずに自分中心で政治を動かそうとするうえに、保身第一でして、家臣領民を守るというのは常に後回し、とにかく身勝手な人物でした。
上に立つ人間が、下にいる者を顧みない。
その下劣さを小栗忠順は噛み締め、のたうち回ることになるでしょう。

小栗忠順/wikipediaより引用
そんな小栗たち幕臣がこのドラマ鑑賞会でもしていたら、ハッシュタグ付きでぼやいてそうですぜ。
ああ、この上様はよかった……てな。
鱗の旦那と蔦重、互いを理解し合う
鱗形屋に、思い詰めた様子の春町が来ました。膝をバンバンと叩いて頭を下げ、こう言います。
「すまぬが不義理をする! 俺は……耕書堂で書く!」
「何故よりによって、あんな盗人のところへ!」
そう返す鱗の旦那。片岡愛之助さんは巻き舌がうめえのなんのって。上方歌舞伎の出で、こんなに江戸の男になりきれるなんてすげえよ。
ここはちっと口調が歌舞伎ぽくなっていて、芝居がかっているんですな。そのくせ、にんまりと微笑んでしまいます。
これには裏がありまして、当初は「先生にも裏を話したらどうか」と、蔦重と相談していました。
しかし蔦重は「知らぬが花の吉野山でしょ」と返す。裏を知ったら悩んじまうかもしれねえ。鱗の旦那もそれに同意しつつ、これでますます市中から蔦重が嫌われると気を揉んでおりやす。
ま、それでも蔦重としちゃ春町先生を確保できて上々だってさ。
「俺のこた気にせず、うまく立ち回ってくだせえよ」
ここで鱗の旦那は感極まってこう言います。
「今まですまなかった、蔦重。わかってたんだよ、おめえを恨むのは筋違えだってことは。けどそうでも思わなきゃ気力も出なくてよ。おめえは何も悪くねえ。こうなったのはひとえに俺がしくじった。それだけだ」
「筋ちげえじゃねえです。俺だって、あわよくばとって変わりてえと思ってたし。お互い様でさ」
そう言われると、鱗の旦那も「富本の件もあるしな」と微笑んでいます。お互いやりてえようにやっただけだとよ。
今後どうするのか。蔦重が尋ねると、店を引き払い小さな店で小売でもするそうで、青本は当面博打を打てないからやらねえとか。
そして鱗の旦那が「もらってもらいてえものがある」と何やら包みを取り出します。
いらねえならいいんだ、と断りながら一枚の板木を取り出しました。
手にとって感極まる蔦重。それはあの『塩売文太物語』でした。

『塩売文太物語』/国立国会図書館蔵
なんでも火事の際にこれだけ焼け残ったんだとか。鱗形屋絵草紙の始まりを象徴するもので、青本を作らせてくれた蔦重に預けたいそうです。
思えば幼い蔦重は、駿河屋から初めてもらったお年玉を握り締め、これを買ったものでした。
うれしくて名前を入れて、それをあざみ、のちの花の井、あるいは瀬川になる相手に贈ったものです。
偶然に感激し、涙ぐむ蔦重。これ以上ねえお宝です。お互い感激し涙ぐんでしまいます。
「なんで泣いてんですか!」
「だってよ、うちの本読んだガキが、本屋になるってよぉ……びっくりがしゃっくりすらぁ!」
「大事にしまさぁ!」
そう笑い合う二人でした。
この言葉を手前の歌麿がじっと聞いている。当代一の絵師にすると言われても、別に蔦重はあれを描け、これを描けなんて言ってねえんすよ。
歌麿は現時点でも流通させられるほどの腕前なのにそうしていない。ただ幸せな生活を送らせて、そこからじっくりゆっくり「味」を育んでいくのでしょうね。
となると、東洲斎写楽は短期育成すぎんじゃねえか……となりそうで。
鶏から卵をとるにせよ、歌麿が大自然の中でいきいきと育てた地鶏ってんなら、写楽は狭いケージで育てた鶏くれぇの差は出るんじゃねえかな。
鶴喜と西与、鱗の店じまいを見届ける
かくして鱗形屋は、鶴喜に春町先生の件で頭を下げています。
鶴喜は「春町先生に詫びも入れられた」と、鷹揚に構えています。相性もあるし、自分で売れ筋は確保していますから。
しかも、ここで読み違いをしているのは、蔦重が確保したのは金のせいだと踏んでいる点ですね。
春町先生は吉原接待は効かねえもんな。でもよ、もっと深い彼の精神性は読めてねえようだ。
その横で西与はどうにも苦い顔だ。
「私ゃ、仇はとるからね! あいつの『細見』、もう一度たたき潰してやるよ」
「よろしく頼む」
鱗の旦那もそう返しちまうわけですが、いいんですかね。
鱗の旦那と長兵衛は日本橋から去るけれども、万次郎は「仇討ちだ!」と言い張る西与が育てることになっちまうんだが。

初代西村屋与八/wikipediaより引用
万次郎の頭の良さじゃァ、重宝されるだろうしな。
誰袖は地獄が似合う花魁になった
九郎助稲荷で、蔦重が鱗の旦那の未来を祈っています。すると背後から白蛇のような手が伸びてきて、あわせた手に絡んで来る。
誰袖でした。
「わっちらの恋も、うまくいきんすように」
抱きつかれた蔦重はため息をつき、稲荷の境内で何をするのかというと、稲荷はこうだ。
「さんざん惚れた腫れたとやっておきながら、どの口が言うかです」
そうぼやいてまさぁ。でも、稲荷さんよ、瀬川と違ってこっちの花魁には何か見えねえか?
すると誰袖は、こうだ。
「だってわっちら、夫婦になりんしたゆえ」
その手にあるのは、なんと誰袖は蔦重に500両で身請けを許すという大文字屋市兵衛の書状でした。
「今際の際に、親父様から遺言を頂きんした」
無理矢理書かせたってよ。なんつう女だ!『真田丸』でも石田三成が使った手じゃねえか!
「これであとは兄さんが、500両支度するだけでありんす」
そう手を合わせ「500両……」と祈る誰袖。
蔦重は足早に去りながら、こう呟きます。
「ああいうのが大奥で毒盛ったりするんだろうな」
蔦重には誰袖の危うさが見えてきてんじゃねえかな。いくら綺麗でもその皮の下には何か不吉なものがあるってことよ。
浮世絵の題材には、ホラーテイストの美女もおりやして、例えば平将門の娘である滝夜叉姫と、室町時代の地獄太夫です。
地獄太夫とは絶世の美女でありながら世の儚さを知り、地獄と亡者をあしらった身なりをしておりました。
一休と問答をしたとされ、地獄太夫と一休の問答は「一休髑髏」のモチーフの一つとされています。

『一休地獄太夫之話』/wikipediaより引用
前回、歌麿となる前の捨吉が背負っていた模様が、この一休髑髏を彷彿とさせるもの。彼の背中から髑髏は消えたようで、誰袖のもとへ飛んでいったように思えてくる。
いねが前回語った通り、色を扱うというのは「地獄商い」なんでさ。誰袖はこれから地獄を見せてくれやすぜ。
青本ランキング一位獲得だ
そんな蔦重のもとへ、次郎兵衛、歌麿、りつ、そして春町が寄ってきます。
手にしているのは『菊寿草』という青本番付です。
青本を全部読んでランキングつけた奴がいるんだとよ。
その番付を、西与が鶴喜に見せると「そんな酔狂なことを誰がしているのか?」と呟く。
太田南畝――またの名を四方山人、あるいは寝惚先生としても知られる一流の男でして、かつて平賀源内に才能を激賞されたかつての天才少年だそうですぜ。
そこにはこうありました。
「極上々吉 『見徳一炊夢』蔦や座」

『絵草紙評判記』/国立国会図書館蔵
そしてランキング一位は、あのまぁさんが腎虚の恐怖に耐えて書いた作品ですぜ。やったぜ!
まぁさんも喜び、こう叫び出します。
「平沢常富(ひらさわつねまさ)でございます!」
いや、本名を名乗っていいのかよ!
秋田藩としても、腎虚に怯える吉原通いの作家なんて、あんまりゆかりの人として言い出しにくいかもしれねえな。
まあ、それをいうなら源内も、意次も、定信も、誰しもそういうところはあるんだが。
ま、次回はまた舐め腐った武士が出てくることだし、それどころじゃねえな。
MVP:鱗形屋孫兵衛
蔦重との誤解が解けてよかったぜ!
人情の世界だ。これぞ江戸っ子って奴だな。さっぱりと恨みを忘れて洗い流し、自分の心意気を伝えていく。これぞ江戸の粋じゃねえか!
そう思うじゃねえですか。
でも結局、この人ァ、どこか詰めが甘いと思うんすよね。
それはどこかっつーと、蔦重との裏をちゃんと明かしてねえところでさ。
だってよぉ、西与、暗い目をして仇討ちするって言ってましたぜ。あいつも甘いけど、もう一人伝え忘れている奴がいねえか?
息子の長兵衛は裏をしっかりわかっちゃいるけど、万次郎にちゃんと伝えたのかい?
ものすごく爽やかな終わり方のようで、どうにも嫌な予感がするのよな。
表の置き土産はあの板木。
一方で裏の置き土産があるとすれば?
新章には入りやして、対戦カードは揃ってきやしたね。
鶴喜は実はそこまで強くもないし、実は受け身でもある。
一方で西与はなかなか立ち回りがうまく、当時人気絵師トップクラスの鳥居清長を擁しておりやす。
だいたいの道が通ってきたな。
総評
『べらぼう』はとんでもなくべらぼうなドラマだ!
勉強になるという意味では、近年の大河でも頭ひとつ抜けてまさぁ。
これはタイアップしている特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」はじめとしても含めてそういえますね。
なにせ43年ぶりに歌麿の『ポッピンを吹く娘』も呼び寄せちまうんだもの。大河ドラマの意図を引き寄せてきました。

『ポッピンを吹く娘』喜多川歌麿/wikipediaより引用
視聴率は低いものの、今回は二桁復帰ですぜ。低いっちゃそうだけども、大河は往々にして盛り返さねえもんすよ。ここにきて上向きになったというのはすごいことでやんす。
今回は出版談義で、今に通じるコンテンツビジネスが見えてきたと思うんですね。
鶴喜は別に全部の作家を潰すわけじゃない。ただ、相性はあります。こういう編集がつくとメンタルぶっ壊れると暗い目になった視聴者もいるんじゃねえかな。
中身を褒めるんでもねえ。クリエイターの特色を分析するんでもねえ。
ただの卵を産む鶏扱いされると、人間は精神がやられるんすわ。
これは時代や環境が変わってもそうで、ネットメディアはともかく過激な見出しをつけたりして、いろいろ工作するじゃねえすか。
なんつうかそういうのはよ、それでいいのかって思っちまうんすね。
このドラマのスタッフも春町先生タイプに思えてきます。
森下佳子先生は当初、蔦重が主役と聞かされて、なんでそんな人にするのかと唖然としたそうです。
何かこう、譲れねえモンがあったんでしょうね。
誰もが見たことのない斬新なものを作りたい。でもそうすっと能書きが必須だから、それをどうカバーするか? そこでの森下先生なんだろうねえ。
ものづくりへの妥協のなさがぎっちり詰まっていて、毎回ありがた山でやんす!
本当に毎週、痺れまさ!
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【参考】
べらぼう/公式サイト





