麒麟がくる感想あらすじ

麒麟がくる第9回 感想あらすじ視聴率「信長の失敗」

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麒麟がくる第9回
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普通は、あんまり真剣に暗殺を考えませんし、トークしませんよね……。

「暗殺後の茶はまた格別……」
とか言ってみたくないですか?(それは『信長の野望・天翔記』)

まぁ、やらない理由はわかります。
まず友達が減りますよね。

大河オフ会でずーっと「この居酒屋で一番暗殺しやすいのは、あなたの席だね!」と告げようものならいろいろ面倒なことにはなりそうです。

もちろん物理的暗殺は無理にせよ、敵に勝利するのであればそこは考えないと。映画館で脱出経路を確認するのは、災害時に役立ちますし。

世界が『ゲーム・オブ・スローンズ』を見てどうやったら暗殺を防げるのか考えているのに、日本人が大河でも恋愛にばかり注目していたら、この後深刻な事態に陥るかもしれません、

「楽しければいいじゃん♪」とへらへらしているのは危険ですからね。

てなわけで暗殺を実行した信長ですが……。

視聴者もため息をついて、絶望したと思います。丸顔だの童顔だの――先入観に反するからって早速叩かれ始めた信長ですが、それこそ新機軸でしょう。

残酷なことをするのが子どもだと、より一層怖いことがあります。蝮の毒入り茶より凶悪ではありませんか。なまじ、このあと褒めてもらいたい少年の心が見えるところで、絶望的な気分になってしまう。

信長は最期の日を迎えるまで、ある意味では成熟せず、どこか幼い、ピュアな何かを持ち続けるのでしょう。

信長のこの首のことは、どういうことを言われるか、想像は尽きます。

メンヘラ?
サイコパスかな?

でも、サイコパスってそもそもなんですかね? 一応の定義はあるかと思いますが、日本映画の予告編で「さぁ、ゲームの始まりです……」と眼鏡を光らせている系ですか?

サイコパスにせよ、ソシオパスにせよ、メンヘラにせよ。

そういう犯罪をやらかす人は、「先天性の特徴があればよい」と人類は思っていたものです。

科学技術が発展する前は、狐憑きだの、魔女だの、そういう分別をしたがっていた。

実際に危険な人物ではなく、社会から阻害された人種、外国人、身分の者を憂さ晴らしに処刑し、溜飲を下げていたものです。

科学技術発展後は、でたらめの骨相学だのなんだのが持ち出され始める。

どちらも21世紀現在、旧時代のものとして片づけられております。

ある神経科学者は自分の脳を撮影したMRI画像をみて愕然としました。自分の脳に、サイコパスのものと同じ特徴があったから。

じゃあなぜ彼は、犯罪を犯さずにいられたのでしょう? サイコパスとそうでない人。分けるのは何なのでしょうか?

それはまだ研究途上なのです。
安易にサイコパスだの病気だの、嫌いな相手のことを呼びそうになるときは、自分自身の価値観が止まっているかもしれないと、一度冷静に立ち止まった方がよいかもしれません。それがどれだけ傲慢で差別的で無知なことか。ましてや特定の人種と残虐性を結びつけるなど、旧時代の偏見そのものです。

この作品の信長は、無茶苦茶なことをこれからも続けるのでしょう。

時代ゆえか。
彼の先天性のものなのか。

考えてゆきたい。というのも、実は、この殺害そのものに理屈は通っているのです。楽しいから殺したわけじゃない。

松平広忠が危険であったのは確か。
彼の首一つで、尾張と三河の戦乱が防げるのであれば、この暗殺はむしろ人道的かもしれません。

そういう意味では、合戦が始まってから土岐頼純に毒入りの茶を飲ませた斎藤利政以上のものがある。

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水野信元と菊丸は、織田の動機がわからないと言っておりました。そういう思惑を上回るほどの鋭さが、信長にはあります。

ただ、箱に首を入れて持ち込むことはいただけない。信秀にせよ土田御前も、そっと首を持ってきたらそこまで怒らなかったかもしれない。

ナチスが強制収容所で虐殺を行なっていることを、当時のドイツ人が知らなかったとは言い切れません。

収容所付近の住民は、こう抗議しました。

「私とその家族の目につかぬところで殺してください!」

自分の目の前でなければ、何万人が死のうが仕方ないこと。こういうふうに、人間は残虐度ではなく、自分自身との距離で判断することがあります。信長は、この距離の取り方が理解できないのでしょう。

この点では、利政が上です。

標的に毒入りの茶を飲ませる。実際には強制でも「罪を恥じて飲んだ」と言い訳はできるのです。

遺体損壊について言えば、百害あって一利なし。この時代、東西各地で残虐な遺体損壊を伴う刑罰はありました。

※いやな遺体損壊てんこ盛りの『ゲーム・オブ・スローンズ』は、西洋中世史ベースの作品

『MAGI』では、火刑にあう遺体が出てきます。

あのドラマに「西洋が東洋を見下す作品!」とレビューをつけてお怒りの方がおりますが、きっちり見ていないのか、何らかの誤解か偏見か劣等感があるのでしょう。

※当時、カトリックの残酷な刑罰は有名です/『MAGI』

じゃあ、どうして人類は遺体損壊を止める方向へ向かうのか?

晒し者にして得られるメリットよりも、デメリットが大きくなったということです。再来年の大河『鎌倉殿の13人』では、戦国時代が霞むほどの遺体損壊があるかもしれませんので、予習でもしておきましょう。

遺体で遊びまわるより、真面目に供養する方が周囲の感情は和らぎます。何も信仰心や優しさだけの話でもない。そこはメリットです。

信長は、もっとスタイリッシュな暗殺ができたとは思います。

・殺害を織田以外の誰かに押し付ける

・そのうえで、遺骸をきっちり埋葬供養し、その恩を三河にアピールする

気分が悪くなる話で申し訳ありませんが、そこは考えたいところ。

そういう意味では、斎藤利政のお茶会はスタイリッシュでクールでした!

信長は、帰蝶を通してそんなスタイリッシュ暗殺を学びたいところですね。これから蝮という宝玉は砕け散るわけですが、その輝きは信長と光秀の中に残り続けるのでしょう。

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そして、松平広忠殺害が信長だったという驚愕の展開ですが。

確たる資料がないからには、創作ではどうしようがそこは自由です。

松永久秀役の吉田鋼太郎さん主演『柳生一族の陰謀』は、ある人物の生首がとんでもない利用法をされます。ナレーションで「……と、史書には記されている」と言い切れば通る。そういう様式美ですから。

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※『柳生一族の陰謀』

この手のトリッキーさでは、三谷幸喜さんの『真田丸』ラストが冴えてましたね。

真田が支配する松代藩から、吉田松陰の師匠である佐久間象山が輩出される。倒幕の原動力となる人物を育てたのが真田であるとして、強引に徳川への復讐へ結びつけておりました。

こういうことは無茶苦茶でもギャグでもなくて、手法としてはダイナミックでむしろありなのです。

 


この世には見てはならぬものがある

帰蝶は廊下に出て、土田御前の隣を歩いております。ここでこの姑は、あの箱の中をご覧になられたのかと聞いてくるのです。

「いいえ」

「そう……この世には見てはならぬものがあるのです。開けてはならぬ箱があるのです」

帰蝶は不思議そうな顔になります。箱とはもちろんあの箱のことでしょうが、それだけではない心の構造かもしれません。

土田御前が鬼母とも思えない。普通の人なのだとは思います。

我が子の中に得体のしれないものを見出して、疲れ切っているものを感じる。美しいこの母の顔は、いつもうっすらと疲れているのです。

ここで土田御前は、二人の少年の姿を見つけます。

大きな子が私の息子、次男の信勝。そう紹介して、こう同意を求めるのです。

「私によく似ているでしょう?」

これはただの容貌の問題とも思えません。

あの子がおかしいのは、私のせいじゃない。私はまともな子を産むことができる。そういう悲しい叫びのようでもある。

遺伝の知識が曖昧な当時のことです。子どもの不幸や異常性は、現代でも父より母のせいにされる。信長が異常性を見せるとき、誇り高き母の心も傷つけられてしまう。そういう悲しさが彼女にはあります。

小さな子は竹千代(後の徳川家康)。三河松平家のご嫡男。 そう言われます。

「参りました。もう手がございませぬ」

竹千代はしおらしくそう言います。織田信勝はこう返します。

「なんじゃ、もう参ったか」

「そなたの腕が立ち過ぎるのじゃ。次からは駒を落として差し上げなさい。ふふっ」

土田御前はうれしそう。ここで竹千代はこう返します。

「情けは無用にございます」

「まあ……人質の身で愛想のない子じゃ」

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土田御前はこう言う。

彼女は愚かでも、意地悪でもない、普通の女性だと思います。

むしろ相手がおかしい。

信長と家康。三英傑が周囲にいるとこういうことかもしれないのです。

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本作って悲しいものがある。

才能って、人に尊敬されるどころか、嫌われることも多いのでしょう。家康は、こんな愛くるしい少年期で既に、狸親父として嫌われる何かが生じちゃってる。

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鉢の中の金魚、城の中の竹千代

このあと、家康は石の鉢に入った金魚をじっと見ています。

今でも高い金魚は本当にすごい価格ですが、当時は、これだけでもうマネーが泳いでいるようなものでして。すぐ死ぬ魚にマネーをかける織田家は半端ないものがあります。

帰蝶がそんな竹千代に近づくと、相手はこう返して来ます。

「そなたは誰じゃ?」

「帰蝶と申します。昨日美濃より信長様の元に嫁いで参りました。美しい魚でございますね。なんという魚ですか?」

「金魚じゃ。唐より渡ってきておいて、こんなところで泳ぐ金魚もかわいそうじゃ。国を遠く離れ、狭いところに閉じ込められ、わしと同じじゃ。母にも会えず、時々この城に連れてこられて、つまらぬ将棋の相手をし……」

うわー、これは小狸だな。かわいげのなさが芽生えているぞぉ~。

「つまらぬ将棋?」

「わざと負けておるのじゃ、せめて信長様がおられればのう……」

すごい。大河史上、最もかわいらしくてかわいくない、そういう家康だ……現時点で既に賢い!

でも、同情心や想像力はあるし、観察眼はかなりあるのです。

人間の賢さって何でしょうね。

IQとか、EQとか、出身校偏差値とか。いろいろ言われておりますが、結局頭の使い方だろうという話にはなってきます。

竹千代はこの時点で賢い。それは将棋で信勝に勝てるからだけではない。じっと観察し、受動的なようで、頭が常に回転しているのでしょう。

でも、愛想がないと言われてしまう。

彼は笑顔で振る舞って、可愛い子として愛される。そういう【知恵】はないのです。今は子どもだからこうですけれども、慶長年間ともなれば「あのクソ狸……」と憎まれるようになっていると。

賢いって思いましたよ、それはもう、風間俊介さんのキャストビジュアルの時点で!

まず、書物を手にしている。こういうビジュアルで手にしているものは、シンボルにもなり得る。書物という時点で、家康は賢いとわかる。そして風間さんの顔です。彼は美形というよりも、聡明さが魅力の役者さんだと思えます。それなのに、NHKがあまり良い役を与えなかったことは悔やまれます。一昨年は忘れよう……。

人間として友達にするのであれば、パリピ秀吉が一番人気となりそうですが、信長と家康も興味深い人物像になるとは思いますよ。難解でしょうけれども。

そんな竹千代は、信長様は将棋が強いと言い切ります。ここでその信長が、ドスドスとやってきます。

「信長様!」

「どけ! 帰蝶、帰るぞ!」

やはり自分の言動が周囲からどう思われるか、ぶん投げちゃっている、そんな信長です。

竹千代が実父を殺して首を箱詰めにしたのが信長だと知ったら、どう思うことやら。遠い将来には、正室と嫡子もそれをやられるわけですし。

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なんだかんだで、家康はそこまで厳しくないところはある。三英傑でも、一番マイルドかもしれない。まぁ、反論はあるかもしれませんが。

秀吉の子にせよ、女児は助命しています。秀吉による豊臣秀次事件ほどの無茶苦茶さはない。

だからといって家康のことを真面目とも慈悲深いとも、権現様素晴らしいとも思いません。これも彼なりの観察眼かな。信長や秀吉の失敗を冷静に考えて、妥協点を探ったとか。

なんかこの時点で、家康が家康たる合理性が出てきていて興味が尽きません。

出産経験のある女性を側室にする、確実性重視路線とか。

なんかしぶい人生訓とか。

信長のような熱くてシャープな知性、秀吉のようなパリピ人誑しとは違う何か。彼の天下取りまで描かれないわけですが、それもそうなると説得力のある人物像になるのでしょう。

 


鉄砲の音で気晴らしを

那古屋城で、信長はむしゃくしゃした気持ちを発砲で晴らしています。

「お見事でございます!」

まぁ、戦国武将だからさ。帰蝶がそれを見ていて微笑ましいんですけれども。むかついたからエアガンで空き缶を撃つ中学生だと思うと、なんかうつけらしさが出てくるので、そこは考えないようにしましょう。

信長は、鉄砲は音がよい、この音を聞くと気持ちがスッとなると言います。イヤホンの音質にこだわる高校生みたいなことを言い出しおって。

光秀は鉄砲の構造が美しいという。信長は鉄砲の音が好きという。感受性が豊かといえばそうですけれども。

「そなたも試してみるか?」

そう帰蝶に勧めます。もう、この二人は完全に独特の世界を作り出しちゃっていてすごいな!

帰蝶は怖がることもなく「やりまする!」と言い切ります。

信長は帰蝶を呼び「重いぞ」と気遣うのです。

「しかと的を見よ。放て!」

銃声が響きます。

「的をかすった! そなた筋がよいではないか」

「まるで雷に打たれたような……かようなものとは……」

「懲りたか?」

「楽しうございます! かようなものと知っておれば、美濃のいたときもっと早くやりたいものを」

帰蝶は鉄砲に興味を持ちました。彼女については、これまた全く新しいヒロイン像だと思った方がよろしいかと。

「いくさは嫌でございまする!」

と、何度も迫る女性ではない(ただし、そういう女性が本作に出ないとは言いません)。男勝りとしても、今までのヒロイン像は忘れましょう。2010年代半ば、NHKは何かを見出したようです。

「親父殿も嗜んでおるのか?」

信長はそう言い出します。松永久秀同様、蝮にシンパシーがあるのかもしれません。

帰蝶はここで、いとこの明智十兵衛のことを言い出します。急に鉄砲をてにいれたいと言い、堺に参り大変で、父をも困らせたとか。

「ほう、そなたの親父を困らせるとは、おもしろい男よの」

帰蝶はそう促され、「十兵衛は何かに夢中になると怖いものがこの世から消えてしまい、困るのだそうです」と語ります。これも、その彼の興味が暗殺になったらと想像すると、怖いものがあるわけです。

ここで信長が、光秀に興味津々であったり、身を乗り出せば、ある意味簡単ではあるのですが。

あるいは、帰蝶が熱心に語ることに嫉妬を覚えるとか。

信長は飽きて眠くなっていそうな、ぼんやり顔になりおった!

自分が知らん奴のことを話され始めて、どうでもよくなってそれが顔に出ている、と。まったく手強い作品だな。

先週、光秀が信長を見た時もそうですが。

この二人は、この時点ではどちらにせよ運命は感じてないようです。

それが自然といえばそう。

「わあーこの二人! すごぉーい!」ってなるんだとすれば、視聴者側の先入観あってのものですからね。

ここで帰蝶は話題を変えます。

「お父上と何か悪しきことでも?」

「毎度のことじゃ。気にするほどのことでもない」

あの首騒動を見ていると、むしろ気にしろ……と言いたくなりますよね。信長、反省しているように思えないんだなぁ。

両親は信長対応に疲れ切っている。こういうことを物心ついたころから繰り返してきたのでしょう。遊び相手の腹を力一杯踏んづけるとか。噛みつくとか。何か割るとか。怒鳴るとか。暴れるとか。高いところから落ちるとか……。

人間の性格は、成長と共に変わると思われがちではあります。

それがそうでもないとわかってきた。

信長も、家康も、そして光秀も。幼いころから変わらぬ本質があるわけです。きっとどこかで、まだ若い秀吉は人気者陽キャとして愛されていることでしょう。

「信長様は、お父上がお嫌いですか?」

「いや。帰蝶殿は親父殿が好きか?」

「はい、時々大っ嫌いになる以外は」

「時々大っ嫌いになる。ふっ、わしも同じじゃ」

ここで気が合って笑い合う二人ですが、やっぱり相当ぶっ飛んでます。

当時は儒教規範がある。父が嫌いかと聞くとか。大嫌いと言い切るとか。この二人はぶっ飛んでいます。

時代考証ミスでもないし、現代っ子というわけでもない。そこは儒教教典を引用するのですから、ふまえて踏み外していることは意識した方がよさそうです。

本作は、こういうことは言われる。

「斬新なドラマ。特に昨年のあの作品を見続けて目が肥えたこの私には、こういうベタな作りは物足りなくて……」

「過去のあの作品、あのロボットアニメ、あの漫画みたい」

「脚本家が爺さんでしょ、斬新なわけないじゃん」

どうでしょう。脚本家の池端氏の実力はわかるとして、それだけではない日本史以外の最新研究成果も感じます。

EテレのあるNHK。そこは舐めてない方がよいかもしれない。

相手が先行しているか、こちらが先行しているのか? ずれていることそのものは認識できても、どちらが背中を追われているかわからないものです。わからないというよりも、事実を認めたくないだけかもしれません。

そこは冷静に考えたいところではあります。

 

胸の中に舞う恋心

さて、今週いつになったら出てくるのかわからない、そんな光秀ですが。夏の美濃で馬を引いております。馬の背には米俵。

「暑いですなぁ」

「ああ……」

藤田伝吾とそう語り合っております。

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毎日かんかん照りで、雨が降らないとか。隣の里では、田に引く水をめぐり、大きな揉め事になったそうです。死人が出ましたかね。

行き先は妻木城だそうです。

妻木ほどの城で米が不足しているから、叔父上(光安)の命令で向かっているとか……なんだかちょっと怪しいですね。
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