『西郷どん完全版第壱集Blu-ray』/wikipediaより引用

西郷どん感想あらすじ

『西郷どん』感想あらすじ視聴率 第44回「士族たちの動乱」

2018年は明治維新から150年という節目。
明治の人々はどう生きていたのか?

その志。
這い上がろうという意志。
新しい国とともに生きるその魂。

大河ドラマという枠で、見事に描き出されていた。まさにこれぞ150周年記念の放送でした。
あっ、毎回やってますけど、『八重の桜』ね。

それと比して、衣装やセットのショボさまで丸わかりの『西郷どん』。
なんで明治維新を記念する年に、こんなヘッポコ手抜き大河を作ってしまったのでしょうか?

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『西郷どん完全版第壱集Blu-ray』(→amazon

 


【1分であらすじ】西南戦争までの道のりがワケわからん!

本命彼ぴっぴの大久保にフラれ、故郷で農作業ロハスライフに戻った西郷どん。
まずいぞ。
あんなBL演出のせいで、糸子が『ブロークバック・マウンテン』の妻に見えて来てしまった!

ま、それはさておき……わかりづらいっ!

鹿児島に戻ってきた西郷。
その周囲に集まる若手の連中が、どれもこれもほとんど見分けが付きません。

そんでもって江藤新平は、よくわからないまま瞬殺。
ものすごく緊迫感あふれると、妾、子役、入浴、畑仕事、シャウトの合間に説明されました。

西郷どんは税金投入で学校を作るんだそうです。
こういう私的用途で税金を使う描写が本作は大好きです。
それ、全然美談ちゃうからねっ!

 


集う若者たちの顔も全然わからん

はい。もう、残り1ヶ月を切りました。

それなのに、今週もアバンで農作業、ワンちゃんアピールを始める本作。
ここで能天気にダーリンが帰ってきたとウキウキの糸もバカですよね。

政治状況の切迫感くらい把握しようよ!

西郷のもとには、西南戦争で活躍する若者たちがやって来ます。
全員ヤンキー漫画モブで見分けがつかねえ……。

なんか『薩摩隼人の心意気』とか言ってますけど、わっぜちゃんとした薩摩隼人が『ゴールデンカムイ』に出ています。
本作が薩摩隼人のイメージダウンをしたから、鯉登少尉が頑張っている、キエエエエエエエ!!

あっ『ドリフターズ』でも、『衛府の七忍』でもエエよ。

 


苦境を何とか乗り越えようとしないんかーい?

西南戦争に至る過程はかなり大事で、かつ複雑です。
要因もキッカケも単純化して描くのは難しいですし、だからこそドラマの見せ場になりましょう。

しかし、相も変わらずフードコートのヤンキー漫画ノリで、何がなんだかわかりません。

明治初期の政治って本当に難しいんですよね。
それを本作で、描けるわけがない。

何度でもいいます。
ここまで低レベルなら、グンマーでおにぎりと不倫を楽しむくらいでちょうどよかったんですよ。
つまり『花燃ゆ』の方が、まだマシだった。

鹿児島で「ロクな食い扶持がない」とか言い始めるのにも失笑が止まりません。

『八重の桜』での会津藩士と比べると爆笑もんですよね。
彼らは会津藩士ということで出世をことごとく妨害されることを痛感しつつも、自分たちの才能をなんとか生かそうと考えておりました。

それがこの程度で、こんなにひどいことはないとキレている薩摩隼人って、一体何なのでしょう?

 

山県と木戸の対応が逆だって

そうそう、本作のやらかした大きな問題があります。

長州閥でも西郷と近い人物はおります。
それが上杉家臣っぽく見える山縣有朋(山県有朋)です。

反対に断固対立していた人物は、木戸孝允。
本作ではそれを真逆にしておりますね。

こういうのって、やっぱり有害じゃないですか。
視聴者の日本史知識度を下げてどうするのよ。

このあと、川路利良と村田新八が洋行帰りしたと触れられます。
本作は、洋行がツアー感覚なので、一体、誰が何のために出かけたのか意味がわからない。

川路は、列車からの大便投擲というアクシデントはさておき、警察組織を学んだりしているんですよ。西南戦争に向かう上でも、非常に大事なポジションなんですけど。

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どうやらこのモブ2人は、大久保の手先になる設定のようです。
このへんの対立ももっときっちりと描くべきなのに、ただのヤンキー漫画&BLノリなので意味がわからない。

 


危険をものともせず誇りを貫く強さ

ライティングからセットまで。
『八重の桜』の頃と比べると何から何まで下方修正されているかのように見えます。

こんな駄作に関わったこと自体忘れたいし、手抜きしたいスタッフの気持ちはわかるんですけど、現場で何かあったんでしょうか?

私も『まぁ、大久保がキャバクラで喋らないだけマシかぁ』と思わず考えてしまったりして、『あぁ、いよいよ末期だな』と感じています。実際、残り数回ですけどね。

ここで大久保が、岩倉が刺客に襲われたという報告が入ります。

それにしても、ですよ。
「麻呂が襲われた〜〜」というパニックぶりが酷っ!

幕末から明治初期。政治家はたびたび暗殺ターゲットにされました。
しかし、だからといって護衛をつけることは恥ずかしいとみなされておりまして、それゆえに被害が拡大した一面もあります。

テロは悪ではあります。
それでも、明治初期の偉人たちは、危険をものともせず誇りを貫く強さを選んだのです。

それが本作ではこのバカ麻呂っぷり。
刺客に襲われた場面をギャグにするってどういうセンスですか?

 

時間がないのにゆっくりお風呂♪

場面変わって、西郷どんの入浴シーン。

相撲、水を口うつしで飲ませる、入浴など、そういうニーズがあると誤解しておりますか?
こんなアホな場面に、士族が暴発寸前というナレーションが重なって失笑しかない。

このあと、大久保の家に嫌がらせされる場面が入ります。
まーた子役頼りか、としか思えません。

西郷どんは、大久保の妻からこのことを聞きます。こんなしょうもないことで西郷どんエエ人アピールするのやめてください。

もう、最終回まで時間がないよ!
後がないんじゃあああ~!

妻子はエエから政治を描いてくれ。頼む。
そう思っていたら、はい、ジャンプしました。

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