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『おんな城主 直虎』感想レビュー第44回「井伊谷のばら」

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こんばんは、武者震之助です。

順調に出世を遂げる若芽のような万千代(菅田将暉さん・井伊直政)。
一方で役目を終え静かに散ろうとする祐椿尼(財前直見さん)。

今週はこの二人の対比がポイントとなるようです。

新野千賀(祐椿尼)とは? 敵対していた一族の娘が直虎を産み、井伊家も救う【おんな城主 直虎人物事典③】

徳川四天王の所作に本音が垣間見える

井伊万千代と小野万福は「甲冑着初め式」を追え、田中城攻めでは何ができるのかな、とワクワクしています。

しかし先輩たちからは「きみらは殿の大事な色小姓だからね! 働きぶりを見学していればいいよ」と、なんだかなぁな態度。
ここはじめ、万千代以外の「徳川四天王」の反応が面白い。

酒井忠次:どうでもいいわ
本多忠勝:ドンマイ、ガンバレ、ファイトだぞ! そのうち一緒に軍議に参加しような!
榊原康政:軍議は機密扱うんだから下っ端は入ろうとするな! しかし万千代、おそろしい子……

自分と似た境遇、かつ同じタイプだと感じていて、将来絶対に万千代は出世するだろうと確信している康政の、冷静なようで嫉妬と焦りを感じさせる顔がたまりません。
忠勝は「色小姓だから無理すんなよ」は、からかいではなく本心から言っていそうなところも、いいですね。

ともかく万千代は悔しがり、そして軍議には参加できません。

一生色小姓として終えたくないから、早く元服したいと焦り出す万千代。
色小姓という特権は小姓同士では有利に働きますが、あくまで限定的なものなのです。

戦国時代にそんな言葉はなくてもセクハラあはあったでしょう。
色小姓になるということは、嫉妬と好奇の目によるこうしたハラスメントを受けることにもなったでしょう。

色小姓(本当は違うけど)の本音トークがいいですよね。
脚本家の森下さんがいろいろと想像し、考えて展開を練っているんだなぁ、と嬉しくなってしまいます。

 

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これくらい強引な自己PRをするかも…

そこへ徳川信康(松平信康)が、近藤武助という若侍を連れて薬をもらいに来ました。
出世したい万千代は、「元服のためお口添えできませんか?」と信康に言い出します。

万千代は本当に前のめり。
でも、出世する有能な人物は、これくらい強引な自己PRをするかも……と考えさせられます。

特に戦国時代ですからね。
攻め込んだところに「自分の名を記した木札を置いてきた」という塙団右衛門のエピソードが一瞬アタマをよぎりました(真田丸でも同シーンあり)。

信康は、徳川家康が万千代に戦働き以外のことを求めているのだろう、と言います。
万千代はまたそのことかと身構えるのですが、信康は彼にヒントを出したいのです。
武功意外の働きで出世目指したら、ということですね。

しかし武功が欲しくてたまらない万千代はどうにも納得できないのでした。

ここで万千代が薬を調合しようとするのですが、武助は自分が作ると言います。
結局、ため息ばかりの万千代です。

 

その晩、寝所を万千代と万福が見張っているとき

居眠りした万福を槍の柄で衝き「たるんでおるぞ!」と一喝する万千代。
ここでドスドスと衝く万千代と、「痛い! 痛い! 痛い!」と叫ぶ万福が面白くて。演じるお二人とも、仲良しで幼なじみという雰囲気が出ています。
気のせいなのか、それとも……物陰に一人の男が隠れます。

翌朝、曲者の件を家康に報告すると「気のせいだろ?」と軽くいなされます。
万千代はこの日も軍議に出られません。もとより家臣団でも上位の者しか出られないのですから、それも当然なのですが。万千代は粘って、戦働きが見たい、と主張します。

「戦といっても、今日は焼き畑刈田狼藉するだけだよ」
そう言われてしまう万千代。
ここで面白そうに笑う忠勝はいいですねえ。

 

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薬箱の紐の結び方が違う

この時代の武士というのは武器だけではなく、農具も持ち歩いています。
槍で敵を刺すだけではなく、耕地をひっくり返して稲を刈り取るのも、彼らの役割なのです。

ただし、自分のものではなく敵のものをかすめとり、農地を“耕す”のではなく“荒らす”のですが……こうして華々しくない、むしろ黒歴史とも言うべき合戦事情も同時に描いているところがいいですよね。

「むしろ寝所にいた曲者をつかまえたらどうだ」
万千代は家康と先輩からそういなされます。
榊原康政だけは、真剣な顔で万千代を見つめています。
この時点で、おそらく万千代の言葉を信じているのは彼だけなのではないでしょうか。

万千代はせっかちなので「このまま飼い殺しにする気か? 他の小姓は出世しているのに!」と焦りまくります。このやたら粘着質で短気なところは誰に似たのかな。母のしのかな?

万福は夜の警備にそなえ、仮眠を取ります。

しかし万千代は眠ることすらできず、陣中を調べ見回り、罠を作ります。
一晩寝てもハードワークできるのが、十代の若さだなぁ。

そんな万千代は、薬箱の紐の結び方に目をとめるのでした。

 

「毒味をしろ」と武助に迫ると……

その晩、家康が戻ってくると万千代は寝所で寝ていました。
康政は「殿の寝所で眠りこけているのか!」と怒るのですが、家康は暢気なものです。

康政は家康が万千代に甘い態度を取ることにも思う所がありそう。いつもクールなのに、時折万千代への焦りを見せる康政です。

万千代は、家康や万福が起こそうとしてもピクリともしません。
家康が、薬湯を作るように命じますが、やっぱり動かない。
家康は他の者に薬湯を作らせることにし、近藤武助に命じるのでした。

武助が茶碗を差しだす腕を、万千代が止めます。
寝たふりをしていたのです! 道理で起きないと思ったら。

万千代は「毒味をしろ」と武助に迫ります。

この迫力ある、しかしそれでいて粘っこい迫り方は小野政次ゆずりかも。
武助は茶碗を飲み干すことなく、やおら立ち上がり家康に斬りかかります。
身を挺して家康を守った万千代は、荒々しい槍さばきで相手を圧倒します。

ここの殺陣がいいんですよ。
室内戦闘らしさがあって、万千代が荒々しく若さとワイルドさのある動き。
万千代は、肩を斬られつつも、武助から守りました。

菅田さんの所作、いいですぞ~!

 

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自分に似た才能を持つ男 しかし自分にはない物も

刺客を退けた万千代が傷を治療していると、康政がやって来ます。
なぜ刺客に気づいたのか、と尋ねられた万千代は答えます。

薬箱の紐の結び方が違った。
そのため何者かが自分のせいにして殿を殺したいのだと悟った、と。

目を見開き、万千代の才知に驚きを見せる康政。
康政はあまり表情豊かではありませんが、その中に複雑な思いが込められています。

自分に似た才能を持つ男。しかし自分にはない物も持つ男……高潔な彼は決して嫉妬すまいと抑えているのでしょうが、それがチラリと見え隠れしています。
このあと万千代は、怪我のせいか、熱を出して寝込んでしまいます。

 

孫を抱かせることもできなかったと母に詫び

一方、井伊谷では。
なつ経由で万福からの連絡が届きました。

初陣から無事に戻ったことを安堵するおとわ。
戦では何があるかわからない、絶対安全なんてないから……父を桶狭間で亡くした女性だからこその、喜びがそこにはあります。

しかしここで、佑椿尼が心臓病で倒れてしまいます。
おとわは母に対して親孝行ができなかったことを悔やみます。孫を抱かせることもできなかった、と。

おとわは、なつはじめ井伊谷の人に、祐椿尼のためにここに立ち寄って欲しいと頼むのでした。

万千代には、自分の手紙で呼び出そうとするおとわ。
おとわは万千代には話もありました。




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