小西行長や加藤清正、あるいは黒田長政などの活躍により、開戦から押しに押した文禄の役。
瞬く間に漢城(ソウル)を陥落させ、さらには目的地の明へと押し入るべく全域へと進軍させたものの、戦線が伸びきってしまい、物資の補給が追いつかない状態に。
調達もままならぬ現地での食糧事情に困惑する各将たちを救うべく、兵站を担っていた三成は急ぎ補給部隊を整える。
果たして前線の将兵たちに補給は届くのか?
いよいよ煮詰まっていく文禄の役であった――。
弾けてます! あの方、一人で弾けてます!
◆呆気ない。あまりに弱すぎて不甲斐ない――。
そんな朝鮮軍の将兵たちを見て秀吉軍の武将たちは敵を完全に舐めきっていたのでしょう。
豊臣秀長の元家臣として活躍していた名将・藤堂高虎も、朝鮮の英雄・李舜臣の攻撃を喰らって敗北してしまいます。
こうなったら九鬼や村上水軍の出番でしょうか。
オレだって七本槍 戦功挙げたいんだもーん
◆戦場での抜け駆けは厳罰――とされながらも実際にそれが無くならなかったのは、いざ活躍してしまえば結果的に戦功とされることも少なくなかったからです。
七本槍の中では、ほとんど目立たず、後には関ヶ原の戦いで西軍を裏切る脇坂安治さん。
慌てていたんでしょうねぇ。当初は活躍していながら、更なる功を焦って李舜臣と戦い、閑山島海戦でフルボッコにされてしまいます。
ただ、やられっぱなしではなく、後には再び李舜臣相手に頑張るのですが、まぁ、このときのチート李舜臣には誰も勝てなかったのかもしれません。
もう海上では戦うなよ、という身も蓋もない作戦
◆超サイヤ人となっていた李舜臣に対し、秀吉がとった作戦は「海上で戦うのやめて、沿岸で迎え撃てよ、バカ」という、身も蓋もない作戦でした。
これにより脇坂安治さんも防御戦に徹し、朝鮮軍を撃退。
とりわけ日本からの補給地点として重要な場所になった釜山では「釜山浦の戦い」と呼ばれる戦闘が起き、キッチリ仕事を成し遂げております。
講和!講和!講和……がムリなら全軍撤退!
◆漢城に攻め入った後、平壌へと進軍していた小西行長さん。元々は商人の出で、様々な交易を考えると、この合戦を最も回避したかった一人かもしれません。
実際、平壌に入ってからは幾度も朝鮮や明に対して講和の呼びかけを行っておりますが、ことごとく失敗。そりゃまぁ、そうですな。だったら相手も最初から戦わないワケで……。
いざ明軍がやってくるともはや撤退の道しか残されておりませんでした。
鼻息荒くしてやってくるのを押し留めたのが、西の最強武将こと立花宗茂さん。朝鮮出兵での活躍が大河ドラマ化を阻止しているとも囁かれたりしておりますが、果たして一体どのような武将っぷりだったのでしょう。
現代でもファンの多い宗茂さん。次週、乞うご期待!
(来週へ続く)
漫画・アニィたかはし
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