大河ブギウギべらぼう編

まんが『大河ブギウギ べらぼう編 第27話』佐野の桜は咲かず ただ散るのみ

毎週土曜日13時50分に大河ドラマ『べらぼう』をマンガで振り返る――。

第27回放送の注目は、追い込まれていく佐野政言、それに気づかず喜びに包まれている田沼意知でしょう。

うだつがあがらずとも政言は善良な武士ではありました。

それが一橋治済の謀略にハメられ、徐々にメンタルを破壊されてゆき……というわけで、さっそく漫画で振り返ってみましょう!

 

ヘイト

◆田沼意知の策は見事にコケました。

誰でも自由に商売をさせるってことは、今でいえば「転売ヤー」みたいな連中も大量に流れ込んでくるわけで。

「もっと値を吊り上げろ!」

「オレだけ先に売り抜いてやる!」

そんな戦いになりますよね。

なぜ江戸幕府の成立段階から、米の価格だけは幕府が決める仕組みにしとかなかったのか……。

 


悪い噂

◆かつて長谷川平蔵たちと狂歌の宴会に出向いた佐野政言。

現地で、大田南畝らパリピたちの雰囲気に呑み込まれ、すぐに帰ってしまいましたよね。

誰でも一度は経験おありでしょう。

周囲の人たちについていけず、自分だけが暗く卑屈になってしまい、いたたまれなくなってしまう。

脚本家さんは、ほんと綿密に、佐野政言が凶行に走る理由をこれでもかこれでもかと積み重ねてきました。

第1話から最終回まで、物語を俯瞰して描いていないと、この芸当はできませんね。

 

佐野桜

◆徳川家基の手袋に毒を仕込んだり、平賀源内に大麻を彷彿とさせるタバコを吸わせたり、今度は佐野政言の中に「田沼憎し」の憎悪を植え付けたり。

おそらく一橋治済の意を受けて暗躍する仕事人が現れたらもはやフラグ。

そんな構図になりつつあります。

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アニィたかはし

漫画家。現在は武将ジャパンにて、まんが『大河ブギウギ べらぼう編』シリーズを連載中。 2014年より歴史漫画家として活動を開始し、2015年には連載作品をまとめた商業コミック『織田信長の戦国ブギウギ』(鉄人社)を全国発売。 以降、独自のポップ表現と歴史知識を融合させた「ブギウギシリーズ」を継続し、戦国・江戸・幕末など幅広い時代を題材とした作品を制作している。 2024年からは大河ドラマの各回を題材にした“ドラマ考証型マンガ”へと表現領域を拡大し、作品の幅をさらに広げている。 ◆主な著書 『織田信長の戦国ブギウギ』(鉄人社、2015年、ISBN:978-4865370324) ◆国立国会図書館データ https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/001200494

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