毎週土曜日13時50分に大河ドラマ『べらぼう』をマンガで振り返る――。
第10回放送の注目は、最後の花魁道中に向かう瀬川と、彼女の姿も収めた蔦屋重三郎編集の本『青楼美人合姿鏡(せいろうびじんあわせすがたかがみ)』でしょう。
出来上がった本を見て「わっちは本を読んでいるんだね」と落涙する瀬川。
幼い頃からそんな彼女をずっと蔦重が見守ってきたことがわかる、二人の別れを余計に切なくさせるシーンです。
しかも、です。実物の『青楼美人合姿鏡』でも、本を手に持つ瀬川が描かれているんですね。
そこに蔦重の恋やら身請け話やらを絡めて、本当にすごい脚本だな!

本を読む瀬川『青楼美人合姿鏡』/国立国会図書館蔵
……というわけで、さっそく漫画で振り返ってみましょう!
忘八の提案

◆カボチャの忘八・大文字屋が、毎週毎週、小気味いい程にドケチで痛快ですよね。
あのチビノリダーの顔が画面でアップされる度に『今日はどんな汚い言葉でまくしたてるんだろう?』と、いささか期待してしまう自分もいます。
頼れる大人

◆須原屋と平賀源内と共に居酒屋へ。
床にあぐらをかき、そのまま酒と食べ物を置いて楽しむスタイルが当時は一般的だったんすねー。
DREAM

◆デリカシーがないわけじゃない。けれど、ちょっとボケてみたら、相手の琴線に触れてしまった。
そういう感覚に優れているからこそ、平賀源内は名文や名キャッチコピーを生み出せるのでしょう。
覚悟

◆飲み屋でバカ話をしていたら新たな企画が生まれた、思い浮かんできた――というのはリアルにある話ですね。
むろん蔦重から普段からアンテナを張って、常に頭の中でアイデアをぐるぐる回しているからこそ新たな発想も出てくるってもんで。
酒だけ飲んでても二日酔いになるだけです。
春章さん

◆「こっちみんな」状態に陥った蔦屋重三郎。
確かに蔦重の言う通りですよね。
第3回放送で北尾重政が
「墨擦(すみずり・モノクロ)で人を描くと、似たような絵が延々と続くだけでおもしろくねえ」
と仰ってましたが、たとえカラーになってもこの顔の描き方では、それぞれの変化をキッチリ出すのは厳しいのでは……?と思ってしまう。
実際の『青楼美人合姿鏡』ではどう描かれていたのか?それは次ページへ!
ナスビ

◆お上に献上されて読まれた――そんな箔を付けるため、田沼意次に『青楼美人合姿鏡』を持ち込んだ蔦屋重三郎。
「お前はありがた山の!」と覚えられていて、蔦重の隣にいた駿河屋と扇屋も驚いています。
そういやあのときは、勝手に陳情へ出向いた蔦重が駿河屋の親父にぶん殴られるだけでなく、桶の中に閉じ込められる「桶伏せ」の私刑を喰らってましたね。

思えばあれから蔦重も随分と進歩したものです。
本を作るのが普通になるだけでなく、こうして献上までするようになったのですから。
ただ、それを引き換えに瀬川はいなくなるわけで……。
青楼美人合姿鏡

◆史実では勝川春章と北尾重政という当時の二大絵師を起用して作成された『青楼美人合姿鏡(せいろうびじんあわせすがたかがみ)』。
松葉屋に掲載されている瀬川のページは以下の通りです!

松葉屋で本を読む瀬川『青楼美人合姿鏡』/国立国会図書館蔵
弱点

◆複数の版木を使って、カラフルな印刷を施した錦絵。
その弱点は、なんといってもコストでしょう。
とにかく作業工程が大変でして、色ごとに版木を分けて彫っておき、何度か置き換えて擦る――と言葉で説明しても難しいので、以下の動画をご覧ください。
いかがでしょう?
版木がちょっとでもズレたら途端に失敗作になるわけで、当時から
・絵を描く絵師
・版を彫る彫師
・色を摺る摺師
の専門職に分かれていました。
現在、名を残すのは絵師だけですが、『べらぼう』ではダチョウ倶楽部肥後さん演じる彫師なども注目されますよね。
今後は摺師でも注目される方が出てくるのかな……ということで、来週もまたよろしくです!
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【参考】
べらぼう/公式サイト





