鎌倉殿の13人感想あらすじ

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第24回「変わらぬ人」

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鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第24回「変わらぬ人」
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今週も義村らしさ全開

義時のそばには比奈がいて、その様子を三浦義村が見ています。

って、その目つき、盟友が新しいロマンスを見つけてホッとしている顔に見えない。義時だから仕方ないのかな。

「お前たち、一緒に暮らしてるのか」

この言い方もニヤニヤしながらでもなく、ただの調査のようで謎。

義時は戸惑いつつ、比奈は乗り気です。

起請文まで出したとかで、義時は「早くないか?」と戸惑っています。

八重に該当する人物の死を劇中で結構遅くしたので、その処理もあるのかとは思います。

そういえば義時や政子は、時政がりくを迎えたことにも早すぎると戸惑っていましたっけ。義村と比奈は気にしないそうですよ。

「起請文の書き方には気をつけろよ」

「悪い冗談だ」

そう言いあう二人です。

そこへ金剛がやってきて、比奈が立ち上がってゆきます。

和服でこういう細々した座る立つという動きはなかなか大変なものですが、堀田真由さんがバッチリですね。

義村は金剛に酒を飲ませようとします。昔はあんまり未成年の飲酒を気にしないものでした。

義村はなかなか酒が好きなようで……飲むのが楽しいというより、ゴタゴタした思考回路をリセットするために飲んでいるタイプのような気がします。

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義村は形だけでも側に呼んで話をしたいらしい。しかも娘の初と結婚させる話だってよ。

いくらなんでも早すぎるとこれまた突っ込まれてもこうだ。

「早く唾つけとかねえと取られちまうぞ。あれはいい女子だ」

「父親の言うことか」

今日もやっぱりデリカシーのなさ最低値を更新する三浦義村、ブレがありませんね。

八重のことを踏まえてなら無神経にもほどがありますし、娘に対してもこの態度なら、これはもうワケがわからない。

自分に似たタイプだからとかいい女だとか?

初は性格が父親に似ている予感がしますが。

 


複雑な三浦一族の家督

金剛が「暗くなる前に『貞観政要』を読んでくる」と言い、離席します。

これも重要です。

政子は息子の源頼家(万寿)に対し『貞観政要』を読むよう勧めていますが、金剛はそうするまでもなく読んでいるようです。

こんな色々問題のある義村でも、見る目がありますね。

頼朝はどうなってしまったのか。義時がそう聞くと、義村はバッサリと言う。

身内しか信じられなかったヤツが、身内すら信じられなくなっただけだろ。

当人の感情が挟まれないからこそ物事がよく見えるのでしょう。そのことそのものについての論評を義村はしない。

そして隠居を考えているという。

三浦の家督は弟に譲って、のんびりするってよ。裏切ったり裏切られたり、いい加減飽きた。

そう言う義村に義時は笑います。自分の一歩先を歩いていると感心しつつ、本気でないと釘をさします。

「もう少し、つきあってくれ。酒のことじゃないぞ」

そうまとまるのですが、三浦義村……わけがわからない!

弟に家督を譲ると言っておりますが、そもそも三浦の家督そのものがアヤフヤなところがある。

石橋山のあと、三浦義明が討死しました。その長男は義宗、和田義盛の父です。彼が亡くなってまだ義盛が幼かったため、弟の三浦義澄が継いだのです。

こういう継承をしていると、義盛からすれば「ずりーじゃねえか、そもそも三浦は俺の親父が継ぐはずだったんだよ!」となりかねない。

実は三浦はそこに引っ掛かりがあります。

より確実にしたいなら、義村は義盛を排除するのが近道です。だから弟ではなく「義盛に返す」といえばまた違ったわけですが、隠居がどこまで本気かわからない。

そもそも義村って三度の飯より謀略が好きそうに思える。

嘘か? 本気か?

偉いのは義時かもしれません。こんな得体の知れないやつ、近づけたくない人も多いと思いますよ。

 


巴を尋ねる大姫

大姫のもとへ、京都から一条高能がやってきています。

笙(しょう)を吹く貴公子ぶりを見せております。

後白河法皇の崩御により、大姫入内が立ち消えになったため、頼朝は京都の有力公卿に人脈を探りに向かっていました。

しかし大姫は「嫁げない」とキッパリ!

なんでも義高という許嫁がいて忘れられないのだとか。せっかく京都から来たのに、高能は京へ戻り、頼朝は苛立っています。

大姫のことをなんとかしろ!と政子に迫る頼朝。これでは婿のなり手がいないと焦っています。

その大姫は、妹の三幡と無邪気に遊んでいます。そこへ足立遠元が呼びに来る。

と部屋には阿野全成がいました。実衣が「新しい術だ」と言います。なんでも誰の魂でも呼び出すことができるとか。

いかにも怪しげな術ですが、どうせやるなら演出が大事。大姫から紫式部をリクエストされて困惑しますが、どうにか呼び出すのは冠者殿こと木曽義高に。

全成はキャラクター設定と演じ方が絶妙すぎて、もう、見るからにダメな感じがいい。それでも一応、霊のお話を聞いてみましょう。

なんでも偽義高は、大姫の思いが強すぎて極楽往生できないんだとか。

大姫はそこで思い出話をします。行ってもいない祭りを話、食べてもいないお餅のことを話すと、全成はアッサリひっかかって「もちろん!」と返してしまう。

あっという間にバレバレ。あわてて紫式部のふりをしても遅い。

新納慎也さんのコメディ演技が、笑ってはいけないのにおかしい。ともあれ霊を呼び出す、という雑な作戦は失敗です。

大姫は足立遠元に頼み、和田義盛の元へ向かいます。

そこにいたのは巴でした。

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薪を拾って戻ってきた巴。そんな彼女に大姫は本心を打ち明けます。

あれほど慕った冠者殿のことを忘れてしまうのが怖い。自分の中の義高が消えないように話を聞かせて欲しい。

巴は、自分のことを話します。

木曽義仲は全てだった。主人で、思い人。義仲の死を受け、生きていても仕方ないと思った。

でも今は、死ななくてよかったと心から思っている。

人は変わる。生きて前に進まなければならない。悔いてはいない。それを腹を立てる義仲殿ではない。

もう冠者殿のことでお話しできることはないと言い切ります。

「面影が薄れたということは、冠者殿が前に進めとおっしゃっているのですよ!」

大姫の手をとり、巴はそう励まします。

そこへ和田義盛が餅を持ってくるものの、巴はあと三つはあったと目を光らせ、盗み食いしたのかと問い詰めます。

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義盛の手をとり、「正直に申せ!」と言い出す巴。そこは変わらないようですね。

巴が和田義盛の妻になった話は後世の創作のようではあるのですが、こういう「妻」ではなく「家人」としての巴を描くことで、とても心が安らぎます。素晴らしい巴です。

 

兼実のライバル土御門

大姫は、京都へ向かうと頼朝に告げました。

これには頼朝も大喜び。かくして建久6年(1195年)、二度目の上洛をします。

そこにいたのは九条兼実。頭上の暗雲どころか暗君そのものであった後白河法皇も崩御し、これで理想の政治ができると思っているのかもしれません。

しかし、ライバルである中納言・土御門通親がいます。

ここでちょっとご注意を。以下の記事でも触れていますが、彼はWikipediaでも伝記でも「源通親」と表記されています。

邸宅があった地名から「土御門」を採用。兼実も“藤原”ではなく“九条”ですね。

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この二人は東大寺大仏殿落慶法要のことを話し合っています。

兼実は宋人である陳和卿と頼朝の面会を企画していたのですが……陳和卿は中国語で「聞いてない」と驚いています。

ここで行き違いが……。

兼実は面会させるつもりだった。そのことで「頼朝こそ大仏殿落慶第一の貢献者」とアピールしたい。

しかし、陳和卿は殺生を重ね、仏にも見放された頼朝には会いたくないと言います。

もう手筈を整えていた兼実は焦ります。

通親と陳和卿に挟まれ、焦るしかない兼実。苦労の多い人生です。

このあと、六波羅で頼朝と通親は会っています。通親が手にしている袋には、砂金でも入っているのでしょう。

頼朝を見てニヤリと笑う関智一さんの通親が、まさしく求めていたいやらしい貴族そのもので痺れました。

京風の装束になった頼朝もいやらしさが増しております。

大姫は身支度を整え、挨拶に向かおうとしています。

土産を届けてきたと言う頼家。あの砂金でしょう。贈収賄を特に悪いと思ってはいないようで、通親は賄賂の効き目が抜群のようです。

万寿は頼家として元服していました。

なお、頼家の元服時期はハッキリしておりません。

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