ジル・ド・レ

ジル・ド・レ/wikipediaより引用

フランス

大量殺人貴族ジル・ド・レの所業~ジャンヌの戦友は伝説級の鬼畜也

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悪魔に子供を捧げれば失った財産を取り戻せる

ジルは、フランス西部ナント近郊に位置するティフォージュ城に引きこもりました。

芸術には理解があるせいか、使用人を着飾らせ、美しい歌声を響かせる聖歌隊を作り、その豪華な制服をデザインします。

フランス屈指の資産家であったジルは、潤沢な資産をこうした浪費によって溶かすのです。

やがてジルは黒魔術にのめり込むようになりました。

戦友ジャンヌを奪った世間に対し絶望し、黒魔術に救いを求めたのか。

失った財産を錬金術で取り戻そうとしたのか。

はたまた祖父譲りの邪悪な魂が目覚めてしまったのか。

理由は定かではありませんが、心を奪われていったのは間違いありません。

そして……。

「悪魔に子供を捧げれば、失った財産を取り戻せますよ……」

黒魔術師からそんなことを吹き込まれたジルは、ついに殺人に手を出すのです。

 

芸術的センスは歪んだ方面に発揮され

最初の殺人は、1432年から33年の春にかけてのことでした。

城に使いとして来た12歳の少年を手に掛けます。

その後もジルは、少年少女を殺し続けますが、主に対象となったのは少年で、犠牲者は性的な虐待まで加えられたのです。

やり口は変態そのもの。

犠牲者を着飾らせ、豪華な食事を与え、油断しきったところを愛撫し、そして殺す――。

彼の芸術的センスは歪んだ方面に発揮され、殺人をも絢爛に演出したのでした。

「城に出かけた子供たちが戻って来ないぞ……」

やがてティフォージュ城の近辺には恐ろしい噂が流れ始めました。

殺された子供たちの親は衝撃と失意に苛まされますが、しかし誰も領主のジルを疑いません。

ティフォージュ城/wikipediaより引用

高い地位にある誇り高き騎士。教養に溢れ芸術的センスに恵まれた超人。

しかも戦争で活躍した救国の英雄です。

まさか彼が破廉恥な所業を行っているということは、人々にとって信じられないことでした。

悪い噂は全て、ご領主様を妬んだ者による中傷だろう。

それが人々の出した結論だったのです。

しかし……。

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