毎週土曜日13時50分に大河ドラマ『べらぼう』をマンガで振り返る――。
第34回放送の注目は松平定信の台頭でしょう。
事前の政治工作が功を奏し、一気に老中首座へ躍り出た定信は、実は人一倍猜疑心が強く、他人からの評価を気にする人物でした。
「読売」で自信の評判を上げると同時に、市中でネガティブな話をする者がいればマークしておく、という神経過敏とも言える一面。
蔦屋重三郎はどう対抗していくのか……ということで、さっそく漫画で振り返ってみましょう!
提灯読売
◆あらためて松平定信の血筋を確認しておきましょう。
徳川吉宗
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徳川宗武
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松平定信
頻尿のため江戸城から上野寛永寺への道中(数km)に23ヶ所もの厠を設置したことから、「小便公方」という不名誉なあだ名をつけられた9代将軍・徳川家重。
しかも家重の話した言葉を理解できるのは大岡忠光しかいない、という非常に厳しい状況でした。
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小便公方と呼ばれた九代将軍「徳川家重」実は意次を重用した慧眼の主君だった
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大岡忠光は9代将軍・家重の言葉を聞き取れた稀有な忠臣~庶民からも慕われていた
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弟である徳川宗武が「自分が将軍になれるかもしれない」と考えるのは自然なことでしょう。
しかし父の徳川吉宗は、長幼の序で年長者の家重に次代を託すのです。
そんな家重の代から田沼意次が登用されているのですから、そりゃ宗武の子である松平定信と関係がギクシャクするのも致し方ないんですね。
文武
◆狂歌一つで呼び出されてしまう――お上に対する批判の許されない社会は、恐ろしく窮屈。
今だったらSNSの石破批判で引っ張られていくみたいな感じですかね。
病い
◆現代の経済であれば金利で緩急が調整されるわけですが。
中央銀行など無い江戸時代は、幕府の舵取りで全てを進めなければならないのですから、ほとんど暗闇の中を松明無しで進むようなもので、松平定信ばかりを責めるのもちょっと可哀想な気はします。
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