どうする家康感想あらすじレビュー

どうする家康感想あらすじ

『どうする家康』感想あらすじレビュー最終回「神の君へ」

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『どうする家康』感想あらすじレビュー最終回「神の君へ」
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どうする柳生十兵衛

竹千代が出てくるときの照明とBGMが酷い。

松平信康に尋ねられると、当人は後継ぎだそうで、なんでも家康そっくりなんだとか。

それはろくでもない奴ですね。

まともな大河ならば、主役の子役を使い回すところ。それをこのマヌケ駄作は、初っ端からデカすぎる竹千代として本役が走り回ったから、それすらできない。

無計画の極みです。

もう、この時点で柳生十兵衛を呼んできて欲しい。竹千代相手に剣術指導をビシバシとして欲しい。

マザーセナはどこかやる気のないような顔で、褒める臭いセリフを言います。

ラストシーンまで所作があやふや。で、結局はマザーセナ教団名物である白ウサギを持ち出します。

しかし、死にかけた神のもとに孫も自由に出入りできるんですね。

そんなゆるい警備だから『柳生一族の陰謀』ラストで、十兵衛が家光を生首にできるんですよ!

これは夢じゃ、夢でござーーーーーるーーーーーー!

すみません、錯乱してしまいました。ほんとうにこんな大河、夢だったらどれだけよかったか。

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鯉、心の底からどうでもいい

そして夢オチのような話が始まります

名前も覚えたくないどうでもいい家臣Aと Bが若君御祝言の日だと言い出す。

目覚めたら若返っていたという作りが、転生もの漫画のようでいかにも安っぽい。

そしてどうでもいい鯉の話になる。

信長から贈られた鯉を木下藤吉郎が運んでくる。その大事な鯉をなくしちゃった♪ で、それでドタバタしている。

もう腐った鯉を口に詰めて始末したくなる連中だ! くそたわけが!

まさか、本作の光秀を肯定的に思い出してしまうなんて一生の不覚です。

それにしても、制作者たちは、こんな話が本気で面白いとでも思っているんですかね?

実際に、鯉を食べた家臣をかばった逸話はあるそうです。それを素直に流せばよいのに、古臭いセンスで長引かせる。

どうにも三谷幸喜さんや宮藤官九郎さんと同世代の男性脚本家には、何か思い違いをしているのではないかと思えることがあります。

彼らのように軽妙な会話劇で笑わせられるとお考えなのかもしれませんが、あれほどの技巧を持つとなるとかなり難しい。

くだらない会話でクスリと笑わせられるのは、研ぎ澄まされたセンスと努力あってのこと。

穴埋めにダラダラと台詞を書かれたところで、誰の胸にも全く響きません。

こんなくだらないことを放送するための最終回延長でしょうか?

延長する意義が全くない。

ただ若い松潤フェイスを見せつけて流したいだけに思えます。

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教祖を讃えよ!

要するに教祖・家康を讃えたいらしい。

家臣団が蘇ってどんちゃん騒ぎ。

一体このドラマはなんだったのか?

結局、アイドルのプロモビデオだったんですかね。セットもVFXも、衣装も改めてひどいと思う。

テンポも悪い。

長い原作をテキパキとつなげた『大奥』の後に本作を見るのは、ただただ苦行。

ひどいBGMを背景に、かっこつけた家康が死ぬ。

妙に光があたった状態で死ぬ。

そしてえびすくい。

しつけーーーーー!

なんでも磯CPがえびすくいをしつこく出したことが気合いを入れた証だったらしい。

そんなに好きなら、磯CPは自宅で踊ってTiktokにでもあげてください。

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大森南朋演じる酒井忠次の海老すくいの3連発とか、ラストシーンで家臣たちに「どうする!」を連呼されるシーンなどはこれまでの大河ドラマにはなかった演出だった。

磯CPの意気込みが、そんなところからも伝わってくる。

いま読むと、あらためてこんな文章にも失笑してしまいます。

そういえば、同じ古沢さん脚本の映画「レジェンド&バタフライ」も1月27日から公開される。

木村拓哉“信長”と岡田准一“信長”を見比べてみるのも一興かもしれない。

綾瀬はるか“濃姫”に対して、「どうする家康」の濃姫は誰なのかしらん。

映画もドラマも最低の信長でした。

本作に濃姫は出てこないどころか、自称男勝りの阿茶で似たようなキャラで使い回しされています。

阿月と強右衛門もマラソンもそうでしたが、本当に使い回しが好きな脚本家さんで。

立て続けによくもこんな信長を描けるものです。

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『麒麟がくる』の染谷信長のあとは『首』の加瀬信長で上書きされました。

思えば“えびすくい”の時点で、このドラマは終わっていたのです。

「なんてよき光景でしょう」

マザーセナがそう言います。

遠くに何らかのタワーのような塔とビル群が見える。

つくづく最低のお遊びでした。

結局のところ、今年の大河は国王になる夢を抱いたタレントのために、その野心をお膳立てした茶番だったのでしょう。

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もはや耐えきれず、『首』の予告編を見直しました。

「さっさと死ねよ」

「どうせお前、死ぬけどな」

そう口にする秀吉に同意します。

本作の口直しには北野映画『首』が最適です。駄作はとっとと記憶から焼き消し、次へ向かいましょう。

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七縦七擒

またしつこく『三国志』の話をします。

諸葛亮が頑張っている後半は、くどくて面白くないと思えることが増えてしまいます。

たとえば七縦七擒。南の勢力をおさめるために、孟獲を七度捕まえて、七度解放します。その過程で孟獲は、諸葛亮に心服する。

しかし、似たようなことを七度やられてもくどいのです。

なぜ、この話をするのか?

というと、結局このドラマは同じ話を使いまわしていると気づきました。

今川氏真

武田勝頼

織田信長

豊臣秀吉。

石田三成

そして茶々豊臣秀頼

全員が、だいたい家康とわかりあっている設定です。

で、家康は悪くないのに、相手が何かやらかして自滅するように滅びる。そういう同じことの繰り返しよ。

なぜそうなるかというと、それしかパターンがないのでしょうね。

信じあって愛し合っているのに、戦になるなんて……それだけです。それしかありません。

それなのに、どうして大河を引き受けたのでしょうか?

 


どういう「コア層」なのか

今年の大河ドラマは何かに忖度しているのか?と思うほど、庇う記事が多い。

◆NHK大河「どうする家康」コア層に響いた画期的な演出 戦なき世へ邁進 北川景子と松本潤の最期で完結する「人間ドラマ」(→link

◆ 茶々の心を闇から光へと戻すには十分な言葉(→link

◆ 『どうする家康』効果的だった北川景子の一人二役 市と茶々を演じたことで伝わった武将たちの長く濃密な歴史(→link

この記事をあわせて読むと、本作の「心」とは結局、色恋沙汰だけなのだとわかります。

どうやら歴史好き(言外に退屈で堅苦しい隠キャと貶めたい欲求が滲んでいます)は嫌うが、人の心を読み取れる陽キャで、心優しく、センスがあって、イケてるドラマ通は見抜ける。

そういうファンの心をくすぐる記事を生産しているとわかります。

実際、そういう人はいるでしょう。

知識や教養、時事問題では、何か価値のあることは言えない。

そのくせドラマの見当違いな感想、ゴシップの類、どこぞで仕入れた下劣なネタをしゃべりまくることで、自分は世間ずれしていて賢いと主張したいタイプ。

本作は、そういう層をピンポイントに狙ったということでしょうか?

恋愛を含めた好悪感情で大局を決める。思えばこのドラマはそういうことばかりでした。

しかし、それって無責任ですよね。

『大奥』最終回を見ていて『どうする家康』は、なんてくだらないのかと改めて呆れてしまいました。

『大奥』では、激務の果てに夭折した家茂を思い、御台である和宮が嘆きます。

国も徳川もどうでもいい。綺麗な服を着て、カステラを食べて、お茶でも飲んでいたらそれでよかったのにと。

この言葉が胸に響くのは、和宮も、彼女にとって最愛の存在である家茂も、それができないとわかっているから。

和宮は嫌だという気持ちを封じてでも、世のために、徳川のために、危険を承知で西郷隆盛を説得する場に乗り込んでゆきます。

人の心に感動するというのは、そんな誠実で、責任感があり、美しいものと出逢った時ではありませんか?

それがこの『どうする家康』では、ただひたすら下卑ていて汚らしい感情ばかりが目につく。ニタニタしながら相手を見下し、マウントを取る時ばかりにリアリティがある。

たまにいい子ぶりっ子したことを言い出すものの、脚本家が学生時代に面接対策で捻り出したような偽善そのもの。心の底からそう思っていないと伝わってくる。

倫理。

道徳。

思想。

そうした話になると、ハラスメント上司が鼻をほじりながら書いているような不快感が押し寄せてきます。

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