こちらは4ページ目になります。
1ページ目から読む場合は
【『どうする家康』感想あらすじレビュー最終回「神の君へ」】
をクリックお願いします。
どうするサプライズ
一年という長丁場の大河ドラマで、サプライズに頼るしかなかった本作。
同じサプライズにせよ『大奥』の方がはるかに上出来です。
アニメ版『大奥』で有功を演じる宮野真守さんが、シーズン1で有功を演じた福士蒼汰さんと会話する。
アニメと実写の有功が向き合ったような素晴らしいサプライズでした。
ドラマ大奥幕末編 感想レビュー第21回 女将軍と女たちが育てた江戸の町を守る
続きを見る
『どうする家康』の場合、松本潤さんが強引に頼み込んだようなサプライズばかりで、しかも露骨に『鎌倉殿の13人』を意識している。
佐藤浩市さん。
大竹しのぶさん。
小栗旬さん。
こんな調子だから「主演がキャスティングを左右する」という文春砲の信憑性が増してゆくのです。
土台が腐っていたら、そこに何を載せようが意味がありません。せせこましい“策”ばかりで中身は空っぽです。
小道具班はもう……
あの和綴の『吾妻鏡』『源氏物語』の薄っぺらさはどうしましたか。
あれだけの長編物語が、一冊だけペロっと出てくる点も意味不明。いやわかりますよ、去年と来年への目配せでしょう? どうせ提灯記事が絶賛するんでしょう?
そういう浅薄なネット受け、コタツ記事の材料ばかり狙いますよね。
小道具班はもう疲弊しきっているんだろうなぁ。
ニコライ・バーグマン押し花が呪いのアイテムとなって、小道具班のHPを奪ったのかもしれませんね。
文春砲で告発された『どうする家康』松本潤さんの横暴は本当か?徹底検証
続きを見る
どうしようもない、春日局の格差
春日局も出てきました。
有能な乳母というよりも、すっかりマザーセナ教団の女ですね。
それにしても、神田伯山さんを意識したなんてよくも言えますね。だったら神田さん本人にナレーションを依頼したら良かったのではないですか。
ナレーターの正体をラストで明かすサプライズは、朝ドラ『らんまん』の方が遥かに上。
本当に上っ面をパクるしかできないドラマです。
春日局当人の描き方にしても、『大奥』の斉藤由貴さんとの格差に失笑しかない。
別に他の誰でも良いんでは?という印象すら受けます。彼女である必要性を感じないのです。
まぁ、当たり前ですよね。急に出てきて「はい、私がナレーションの春日局です」と言われたって、『そうなの?どこが?』となってしまうのが普通の感覚でしょう。
ここでもまだ無駄に生きている本多正信が出てきて、ついでに竹千代も現れると、
「家康が死にかけている」
という突然の展開へ進みます。
神の君が死にそうだというのに、祈ることすらしない連中に、ほとほとゲンナリです。なぜ本作の登場人物は他人を思いやる行動を見せないのでしょう?
身勝手で自分本位。人を思いやる気持ちがまるで見えないから感情移入もできない。
阿茶は歳を取らない一方、正信は息子に背負われています。
女が歳を取らないのは、作り手の趣味でしょうかね。姦しいとはまさにこのことでは?
そして家康が病床につくと、正信が挨拶。
悪目立ちするBGMを受け、手を握ることでしか表現できないセンスがひどいです。
狸は雑食です
「天が遣わした神の君、あるいは狡猾でおそろしい狸!」
そんな語りも入りますが、狸はしょせん雑食。恐ろしいわけがない。
妖怪狸だってせいぜい、ぶんぶく茶釜ですよね。
「狡猾でおそろしい」のであれば「奸雄」あたりの言葉ではいけません?
こんな小中学生でも気づきそうな恥ずかしい言い回しをして、どうして平気な顔をしていられるのか。
結局、これも脚本家や主演の実感なんでしょうね。
大河ドラマで天下取ったぞ! でも世間には理解されない♪ くすん……とでも言いたいんだろうな。
本作は、最初から最後まで執拗なナルシシズムが非常に気持ち悪かった。
不愉快なハラスメント気質の上司に付き合わされたカラオケのよう。
そんなバカみたいなノリについていける人もいますけど。悪徳宦官みたいなムーブは、個人的に近寄りたくありません。
セーブポイントでアイテムを使うと怨霊が出てくるシステム
もはや主役が死ぬだけ。にもかかわらず執拗に引っ張る展開があまりにもダルい。
家康は病床で何かを削っているし、放送時間は残り何分なんだ?
と、気にしていたら、光が差し込み、襖が開き、マザーセナと松平信康がでてきたぁああ!!!
やっぱり、やりよった。
あの木彫りはマザーセナを呼ぶアイテムだったんですね。
セーブポイントでアイテムを使うと、霊を召喚できるシステムを実装しているのが駄作の典型。
といっても、そこまでの駄作はそうそう存在せず、記憶に新しいところでは朝ドラ『わろてんか』ですね。
あの作品も、史実では不仲だった夫妻が愛し合っていた捏造をかました。
そしてセーブポイント前の仏壇でアイテムを使うと、夫の亡霊が出てきたものでした。夫を演じる松坂桃李さんすら困惑していたことが印象的です。
そんなNHK史上に残る駄作要素を引っ張ってくる。さすが本作の制作陣はセンスが一味違います。
マザーセナ教団よ、永遠に
他の大河でも、この手の“お迎えが来る”というセンスはありました。
今さら何の驚きもない。あるのは圧倒的なカルト感と姦しさ。女優と近づきたい主演が呼んだのか?と、またもや文春砲が頭に浮かんできます。
文春砲によれば松本さんに対し、有村さんはそっけなかったとか。感謝祭にも出ておりません。それも納得できる報道が放映日翌日にありました。
◆【衝撃スクープ】有村架純とキンプリ高橋海人熱愛!「年の差6才、交際期間は3年」互いの事務所は「仲良くさせていただいている」と否定せず(→link)
文春砲で告発された『どうする家康』松本潤さんの横暴は本当か?徹底検証
続きを見る
死にかけている家康は、ちょっとボソボソしているだけ。
「望んでしたことはひとつもない」なんて言いますけれど、側室オーディションなんてノリノリでしたよね。
蒸し風呂でわいせつ行為に及んだ時も望んでなかった?
たまたま尻に手が当たったと言い張る痴漢みたいな言い様ですね。しみじみと気色悪いんですよ。
なぜ、そんな簡単にバレる嘘をつくのか。それとも本音ですかね。こんなもんしたくなかったのに、って?
本作は、小悪党かいじめっ子じみた弁解まみれなのも特徴。脚本家の素が出ているのですかね?
※続きは【次のページへ】をclick!