2018年は明治維新から150年という節目。
明治の人々はどう生きていたのか?
その志。
這い上がろうという意志。
新しい国とともに生きるその魂。
大河ドラマという枠で、見事に描き出されていた。まさにこれぞ150周年記念の放送でした。
あっ、毎回やってますけど、『八重の桜』ね。
それと比して、衣装やセットのショボさまで丸わかりの『西郷どん』。
なんで明治維新を記念する年に、こんなヘッポコ手抜き大河を作ってしまったのでしょうか?
【1分であらすじ】西南戦争までの道のりがワケわからん!
本命彼ぴっぴの大久保にフラれ、故郷で農作業ロハスライフに戻った西郷どん。
まずいぞ。
あんなBL演出のせいで、糸子が『ブロークバック・マウンテン』の妻に見えて来てしまった!
ま、それはさておき……わかりづらいっ!
鹿児島に戻ってきた西郷。
その周囲に集まる若手の連中が、どれもこれもほとんど見分けが付きません。
そんでもって江藤新平は、よくわからないまま瞬殺。
ものすごく緊迫感あふれると、妾、子役、入浴、畑仕事、シャウトの合間に説明されました。
西郷どんは税金投入で学校を作るんだそうです。
こういう私的用途で税金を使う描写が本作は大好きです。
それ、全然美談ちゃうからねっ!
集う若者たちの顔も全然わからん
はい。もう、残り1ヶ月を切りました。
それなのに、今週もアバンで農作業、ワンちゃんアピールを始める本作。
ここで能天気にダーリンが帰ってきたとウキウキの糸もバカですよね。
政治状況の切迫感くらい把握しようよ!
西郷のもとには、西南戦争で活躍する若者たちがやって来ます。
全員ヤンキー漫画モブで見分けがつかねえ……。
なんか『薩摩隼人の心意気』とか言ってますけど、わっぜちゃんとした薩摩隼人が『ゴールデンカムイ』に出ています。
本作が薩摩隼人のイメージダウンをしたから、鯉登少尉が頑張っている、キエエエエエエエ!!
あっ『ドリフターズ』でも、『衛府の七忍』でもエエよ。
苦境を何とか乗り越えようとしないんかーい?
西南戦争に至る過程はかなり大事で、かつ複雑です。
要因もキッカケも単純化して描くのは難しいですし、だからこそドラマの見せ場になりましょう。
しかし、相も変わらずフードコートのヤンキー漫画ノリで、何がなんだかわかりません。
明治初期の政治って本当に難しいんですよね。
それを本作で、描けるわけがない。
何度でもいいます。
ここまで低レベルなら、グンマーでおにぎりと不倫を楽しむくらいでちょうどよかったんですよ。
つまり『花燃ゆ』の方が、まだマシだった。
鹿児島で「ロクな食い扶持がない」とか言い始めるのにも失笑が止まりません。
『八重の桜』での会津藩士と比べると爆笑もんですよね。
彼らは会津藩士ということで出世をことごとく妨害されることを痛感しつつも、自分たちの才能をなんとか生かそうと考えておりました。
それがこの程度で、こんなにひどいことはないとキレている薩摩隼人って、一体何なのでしょう?
山県と木戸の対応が逆だって
そうそう、本作のやらかした大きな問題があります。
長州閥でも西郷と近い人物はおります。
それが上杉家臣っぽく見える山縣有朋(山県有朋)です。
反対に断固対立していた人物は、木戸孝允。
本作ではそれを真逆にしておりますね。
こういうのって、やっぱり有害じゃないですか。
視聴者の日本史知識度を下げてどうするのよ。
このあと、川路利良と村田新八が洋行帰りしたと触れられます。
本作は、洋行がツアー感覚なので、一体、誰が何のために出かけたのか意味がわからない。
川路は、列車からの大便投擲というアクシデントはさておき、警察組織を学んだりしているんですよ。西南戦争に向かう上でも、非常に大事なポジションなんですけど。
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どうやらこのモブ2人は、大久保の手先になる設定のようです。
このへんの対立ももっときっちりと描くべきなのに、ただのヤンキー漫画&BLノリなので意味がわからない。
危険をものともせず誇りを貫く強さ
ライティングからセットまで。
『八重の桜』の頃と比べると何から何まで下方修正されているかのように見えます。
こんな駄作に関わったこと自体忘れたいし、手抜きしたいスタッフの気持ちはわかるんですけど、現場で何かあったんでしょうか?
私も『まぁ、大久保がキャバクラで喋らないだけマシかぁ』と思わず考えてしまったりして、『あぁ、いよいよ末期だな』と感じています。実際、残り数回ですけどね。
ここで大久保が、岩倉が刺客に襲われたという報告が入ります。
それにしても、ですよ。
「麻呂が襲われた〜〜」というパニックぶりが酷っ!
幕末から明治初期。政治家はたびたび暗殺ターゲットにされました。
しかし、だからといって護衛をつけることは恥ずかしいとみなされておりまして、それゆえに被害が拡大した一面もあります。
テロは悪ではあります。
それでも、明治初期の偉人たちは、危険をものともせず誇りを貫く強さを選んだのです。
それが本作ではこのバカ麻呂っぷり。
刺客に襲われた場面をギャグにするってどういうセンスですか?
時間がないのにゆっくりお風呂♪
場面変わって、西郷どんの入浴シーン。
相撲、水を口うつしで飲ませる、入浴など、そういうニーズがあると誤解しておりますか?
こんなアホな場面に、士族が暴発寸前というナレーションが重なって失笑しかない。
このあと、大久保の家に嫌がらせされる場面が入ります。
まーた子役頼りか、としか思えません。
西郷どんは、大久保の妻からこのことを聞きます。こんなしょうもないことで西郷どんエエ人アピールするのやめてください。
もう、最終回まで時間がないよ!
後がないんじゃあああ~!
妻子はエエから政治を描いてくれ。頼む。
そう思っていたら、はい、ジャンプしました。
地元のツレの誘いじゃないんだから
明治7年(1874年)。
佐賀の乱がイキナリ勃発!
なんじゃこりゃ。
ひどすぎる。士族反乱に至る経緯が全然わからない。
『花燃ゆ』の士族反乱も時代考証がめちゃくちゃで悶絶したのですが、本作もハンパじゃない手抜きをした上に、とにかくワケがわからない描き方です。
江頭が西郷の元までやってくる場面もすごかった。
佐賀から来るのがあまりに簡単気軽。
夜中に酔っ払った地元のツレが、「よー、さいごー、飲もうぜー」ってご近所感覚でホイホイ来てるようだ。
佐賀の乱だぞ。
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そもそも西郷どんでの西郷隆盛が無能なあまり、いざというとき頼りにする連中までアホに見えてくるんですよね。
大久保がノリノリで江藤晒し首にしたという描写は、やりすぎっちゅうか……。
なんでもかんでも大久保が悪い――そんな風に誘導しているのが痛々しい限りです。
このドラマ、薩摩を描いておきながら、薩摩に全力で喧嘩売っておりますよね。
薩摩の英雄は西郷だけだと思っていますか?
呆れ果てていると、大久保の妻妾同居問題という、心の底からどうでもエエ話が挟まります。
なんで本作はそんなに妾をアピールするんですか?
必要以上に妾を隠すのはおかしいですが、かといって、がんがんアピールされたって白けるだけなんですよね。
そもそも大久保の話ですし。
畑仕事も描きようなんです
鹿児島に戻った西郷どんは畑仕事もしておりました。
そういえば『花燃ゆ』でも畑仕事アピールされて脱力したことを思い出しました。
いや、大河で畑仕事が悪いわけじゃないんです。
『おんな城主 直虎』はよかった。井伊直虎は国衆(国人)ですから土地との結びつきは強く、避けられない描写であって、しかも綿栽培なんかは史実にも沿った大事な話でありました。撮影も素晴らしいロケ地で行われておりました。
かたや西郷は、取ってつけたようにしか見えない。
しょぼいスタジオ撮影ってのも良くないですよね。だったらやらなきゃいいだけなんですよ。
それを言うなら、江藤新平の晒し首に怒った連中が、銃をバカスカ撃ち始めるシーンも痛かったですね……。
新島八重さんに、
「やめっせ、銃は人の命を奪うものだがらし! その覚悟もねえのに、銃を手にしではいげね」
とか説教して欲しいなぁ。
とにかく西郷どんで狂った幕末維新のお勉強は『八重の桜』で補正を入れておくと良さそうですね。
友人のコネで税金投入させるって良い話なの?
このあと、西郷どんが士族の学校を作ると大山に言い出しにゆきます。
もう、比較するのも嫌気がさすんですけど、『八重の桜』で描かれた明治人の教育熱と比べると、ただただ酷いとしか……。
村田新八も出て来るのですが、川路と見分けがつかないため、ちょっと混乱しました。
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明治時代人らしく髭にするのはいいんです。
見分けのこと、考えましたか?
あと村田の音楽アピールは要らないなぁ。
それは西南戦争の時にチラ見せして、涙を誘うくらいでエエ。
西南戦争にいたる政治情勢を無視して、妾、子役、入浴、雑談!!
見分けのつかない若者が西郷どんを褒めるシャウト。
ここで、大山が県の予算を使って学校を作ることをエエこと扱いしているんですけど、ちょっと意味がわからないッス。
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友人の学校のためにしこたま税金を投入する。
『八重の桜』総集編を鑑賞後だと、リアルにワナワナ震えてきます。
新島襄「あれだけ頼んでも同志社は駄目出しされたのに」
新島八重「薩摩はゆるせねえ……」
当時って出身者が好き放題しないよう、県令は地元以外の人間を任命しておりまして。大山のこういう行動は問題視されても仕方ない。
突然やってきた覆面男の殺陣アピール
そこで菊次郎が戻ってきます。
どうでもエエ。
そして、やってきた正体不明の覆面男と、唐突な殺陣。
賊が入ってきたようです。
なんか突然気合いの入った殺陣ですけど、えぇと、急にどうしたどうした?
正体は、桐野でした。
自顕流をアピールしております。
が、一撃必殺を身上とした流派の特徴も出ていないし、真剣を振り回す危険性なんて考えておりませんよね?
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ガチの幕末剣士は、むしろこんなくだらないことでアピールしないでしょ。
ラストシーンで、モブその8くらいの存在感である川路が、密偵を増やせと大久保から頼まれました。
西南戦争までの流れ、わかりましたか?
「まったくわからん!!」(真田昌幸顔で)
総評
今週も酷かった。
わかっていたけど、酷かった!
西南戦争への道のりという、難しい描写ができるわけがないですよね。はっはっは!
さて、そんな大河ファンの死屍累々っぷりに定評のある『西郷どん』。
しかし、実は見所があるんです!
それは視聴率です。
【西郷どん視聴率】
最近は
「二桁キープできましたね!」
という見出しも目立つ本作です。
二桁キープの陰で、本作はとある路線を爆走しております。
それはあの『花燃ゆ』でも成し遂げられなかった壮挙!
いや、実は達成しているんですけど、小数点を切り捨てているせいでわかりにくいんですけどね。
それは
【大河ドラマ史上最低視聴率】
ですッ!
あの『花燃ゆ』ですら、こうして見返すと、グンマー不倫編突入しても13パーセントを達成したんだなあ、という気分になります。
もう一つあります。
50万人という入場者数が厳しいという本作の大河ドラマ館。
『花燃ゆ』は、複数箇所トータルで52万人を達成しております。
もう、狙っていきましょう。大河史上最低作品を!!
そういえば『花燃ゆ』は、えげつないほど紅白歌合戦で無視され、『真田丸』関連のゲストが揃っておりまして。
「もうあれは忘れて来年にご期待ください!」
そんな空気をビンビンと感じましたね。看板番組なのに、惨いことでした……2013年の紅白は、『八重の桜』主演の綾瀬はるかさんが司会者だったというのに。
「今年の大河? 何の話でしたっけ?」
そんな状態でしたからねえ。
昨年は審査員に高橋一生さんがおりましたね。
『わろてんか』にも出演中でしたけれども、なんといっても政次フィーバーでしたからね!
まぁ、なんで大晦日に『西郷どん』を思い出さねばならんのじゃ、と思いますので今年もスルーでお願いしますよ。
いらん。
『いだてん』に期待しております。
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【TOP画像】
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【参考】
NHK西郷どん公式サイト(→link)等













